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大切なこと、は何か。正しい、はどこまで正しくあるべきか。

子どもだけの留守番は虐待か否か。
世間一般の大人代表“政治家さん”が、世間に大きな問いを投げかけた。その内容や表現が適切かどうかは別として、「虐待防止」を謳うだけで被害を防げない各行政機関とは違うアプローチを行ったことに違いはない。

子どもだけの留守番禁止、子どもだけで遊ぶの禁止、登下校親必須…。私の子ども時代(20年くらい前)を思い返しても「やりすぎでは?」と感じる。

1人で留守番をするドキドキ感やわくわく感。「誰も来ないでくれっ」と願う反面「泥棒とか来たらどうやって戦おう」と空想して1人ホーム・アローンごっこ(で何か壊して、帰宅した母に怒られる)。それを経験できない子ども時代はなんか寂しい。
子どもだけの冒険。「〇〇ちゃんと△△まで遊びに行って来ます」の書き置きにあえて「探さないでください」と書いてみたり…。遊びに行く途中で宗教勧誘に遭ってしまい名前や住所特定を避けるため、即席のコードネームで呼び合っているままに発展する謎の殺人事件(※遊びです)だったり…。大人が介入していたらまずあり得ないちょっと間抜けなヒリヒリする、さすが冒険。
登下校の最中は、子どもにとって唯一の解放時間。家(親)から離れ学校(教員)に拘束されていない貴重な“子ども”の時間。親には話せない気になるあの子のことや大人には理解されない空想世界のこと、子どもが“子ども”でいながら来る“大人”時代について大真面目に語ること。大人が干渉しないほうが良いことだってあるのだ。

そうは言っても、時代の流れがもたらした避けられない事情がある。
幼い子どもを家に残し泊りがけの遊びに行って子どもを死なせる親。真夏の車内に忘れて子どもを煮殺す(過激な表現だけど事実)大人たち。留守番中に性被害に遭う事件もある。
公園等の安全な遊び場が減っている今、ショッピングセンターやゲーセンで遊ぶ子どもが多い。それなら“大人”の目があるのでは??と思うけど、それ以上に“犯罪者”の手があるのだろう。盗撮、性犯罪、誘拐。“幼い·弱い·無抵抗”を狙った卑怯者は世の中にわんさかといる。
登下校時は上記犯罪はもちろん、事故にも遭いやすい。大人なら避けきれても、子どもは恐怖で固まる。逃げる術を知らない。近くに大人がいなければ通報もできない。
そういった諸々がずーーーっと発生し続けていれば、今回の政治家さんのような提案をしなければならない未来がある。

何が正しいか。わからない。
だけど、現状のままでは行政·警察レベルでも適切な対処がとれず、子どもが取り返しの効かない被害に遭い続ける。行政·警察の動きを変えるには法が変わらなければならない。
今回の政治家さんの提案は極端すぎるが、それを叩く前に各行政機関や教育機関、私たち“大人”がすべきこと子どもたちにできることを考え実行する必要があるはずだ。


〈余談〉
留守番と言えば私が3歳の頃。ゴミ出し等で母が外出し、私は1人で留守番をしていた。お約束ごとは『ピンポン鳴っても絶対に出ない、絶対に開けない。電話は留守番電話を押して、絶対に出ない』。

母が帰って来るまで本を見たりぬいぐるみで遊んでいた私。
ピンポーン。
私「はーい!だれですかーどなた〜?」
???「誰かお家の人いる?」
私「ううん、おらんよ!!あやのだけ」
???「そうかね〜開けて」
私「はーい」
ガチャ。
母「ピンポン出ちゃいけんし、開けちゃいけんわーね(爆笑)」
私「??…?!(今のはお母さんだったのか!!)」

また別の日、母はすぐ近くのスーパーへ買い物に行き私1人で留守番。
プルルル…プルルル…。
私「もしもしー?」
???「もしもし。〇〇(名字)さんですか?」
私「うん!そうよ〜」
???「お母さんいる?」
私「ううん、おらん。いまね、かいものいっちょるそ」
???「ほんと〜。なら今1人?」
私「うん、そうよ!あやの、おるすばんしょるそ!!」
???「おりこうやねー。帰るまで良い子に待っちょきね」
私「うん!!じゃあねーばいばーい!」
数分後、母帰宅。
母「お留守番、ええ子しょった?」
私「うん!」
母「誰かから電話かかった?」
私「うん!じゃけ、あやの出ちょったよ!!(良い子でしょ全開野キラキラお目目)」
母「電話鳴っても出ちゃいけんって言うちょらんかったかいね?」
私「(oh…)」
※電話かけたの母だった。

ということが何度かあったらしい。
映画『プリティ・ウーマン』の、エドワードが部屋に電話しヴィヴィアンに「電話に出るな」と言った後もう1回かけるシーンで、毎回母が笑いながらこの話をしてくる。
危機管理のなってない(そもそも親の言うこと聞いてない?!)子ととるか、子どもを騙すひどい親ととるか…。
前者やな、うん笑


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