見出し画像

4/24 北海道旅行③体験は経験になって、想像力を養う

今日の出来事

今日は、朝ゆっくりステイ先で
過ごしたあと、 予約していた
よつ葉乳業の工場見学に出掛けた。
その後、ベルダのおうちさんの
友人家族が経営している帯広の
牧場へ見学に行き、仕事について
、普段の生活について、聴く機会が
あった。
帰りに、帯広の名物豚丼を食べ、
帰路についた。

今日思ったこと

朝、ステイ先のリビングに降りて
いくと、シェアメイトのひとりが
バイト前の時間をゆっくりと
寛いでいた。
おはよう、と声を掛けあい、
今日の予定について話し、
『愉しんでね!』とお互い声を
掛け合って1日を始めたことが
心地よかった。
この『たのしんで!』と声を
掛け合う習慣は、
今いるコミュニティー
『リノベのまち門前』にもあるな、
と思い出した。

帯広のよつ葉乳業工場見学に
行くのに、ナビでは片道3時間
かかる、と出ていた。
トイレ休憩などを入れて、少し 
ゆとりがあるように出発したが、
途中、絶景の景色がいくつもあり、
車を停めて観たいほどだった。
でもその時間はなく、
車中から眺めるだけになった。
そうだ、こういう予期しない
出逢いもあると思うと、残念だった。
はるにも、停まって見せたかった。

旅には、寄り道の魅力がある。
もう少しゆとりをもって出発する、
という予定の組み方を次はしよう、と
思った。

よつ葉乳業の工場では、
会社設立の歴史、
実際に牛乳やバターを詰めている
機械の様子、酪農家さんの仕事ぶり
などを見聞きすることが出来た。

牛のエサとして、基本の干草や
飼料に加えて、地域特有のエサ
(北海道ならてん菜の絞りカス、
大豆など)も入っていて、それらが
地域によって微妙な牛乳の味の違い
をもたらしていると知り、
興味深かった。

品質チェック以外の全ての工程が
機械でライン化されており、
その仕組みは効率的で美しい、
と感じた。

また、
よつ葉乳業の起こりは、
当時の北海道の酪農家達が
生産、出荷までを自分達で担い、
商品価値を安定させようと努力した
結果だということをしった。

工場では、品質を守り、
美味しい状態で各家庭に届けるため
考え抜かれている様を見た。
普段自分がお菓子を作る材料として
使っているよつ葉バターが、
ただの『美味しいバター』ではなく
人の想いを介して手元に来ているのだと
思うと、大切に使おう、と、
愛おしさが湧いた。

最後、牛乳数種類の試飲があった。
脂肪分とタンパク質の割合が
少しずつ違う製品たちだったが、
確かに割合によって味が違うことが
よく分かって面白かった。
(タンパク質が多いほうが甘く感じた。)

その後、ベルダのおうちさんの
ご友人Zさん家族が経営している
牧場に行った。
この牧場は50年前に、
お父さんとお母さんが1から
開拓して出来上がった牧場
とのこと。お金のない時代、
単管を一本ずつ
買って組み上げた羊舎が、
未だ現役で立っていると聞いて
感動した。

また、Zさんのお話を聞いていくと、
以前1年間だけ、
牧場のお肉を卸している東京の
飲食店に働きに行ったことがあった
とのこと。
それは、自分が牧場をしていて、
『育てて、出荷したら終わり』という、
『ただ出荷するだけ』
捉え方になっていることに気づき、
どのように食べられているかを
知りたくていったとのこと。

そのお店は、常連さんが多く、
お客さんとよく会話するお店だったので、
そこで働いたことによって、
北海道に帰って牧場で仕事をしている
時も、
人の顔が思い浮かぶようになったそう。
『やっぱり、食べる人の顔が
思い浮かんだら、普段の仕事の姿勢も
変わりました。手を抜きたくない、
丁寧にしよう、と思うんですよね。』
とZさん。

今、自分の目の前に商品としてあるものの、
それ以前とその後のことに、
どこまで想像を巡らせられるか。
食べ物が身体に入った後のことも。
想像を巡らせた上で、自分がどうしたいか
考えられる創り手でありたいと思った。

そして、
ああ、2年間やってきた
”なんやかんやキッチン”
で、よく『ひとのこと』のあっこから
聞いていた言葉のひとつに
『ただ作っているだけになってるよ。』
『どんな人が食べるか顔が思い浮かぶ?』
というものがあった。
当時は『商品のことを伝えて売る』こと
位しか意識がいかなかったし、
誰の顔も思い浮かばなかった。
その言葉に含まれている意味と奥行きに
ついて、なにもわかってなかったなあ、と
振り返って知った。
Zさんは『そんな風に言う人がいるんだな。
気づく人はやっぱり気づくのだなあ。
すごいなあ。』と感心していた。



今年生まれた子羊は150頭くらいらしい

帰りに、帯広で名物だという豚丼を
食べた。炭火焼の香りとタレの味が
とても美味しかった。はるも喜んで食べた。
当時、帯広は養豚が盛んだったので、
戦後に『滋養のつく旨いものを』と
作られたのが豚丼とのこと。(諸説あり)
ことの起こりを聞くとワクワクする
自分がいる。

帰ってから、ホストさんと
自分と向き合うことについての
話をする機会があった。
20代と40代だが、
年齢は関係なく、
自分と向き合うことを、
楽しんだり苦しんだりしながら
取り組んでいる同士だったので、
話が弾んだ。
『自分と向き合うこと』という
テーマで、
夜中お喋りができる友人がいることが
うれしかった。

今日の感情%

たのしい(10%)残念だ(20 %)
ワクワクする(20%)うれしい(10%)
あさましい(10%)腑に落ちる(30%)

今日は、自分自身で計画して
動いたことで、
今の自分の欲求を叶えるための
予定の建て方になっていない
ことに気づいて残念だった。
私の欲求のひとつに、
未知の場所に行く時は、
予期していなかったことに
心奪われたら、出来るだけ立ち止まって
味わいたい、というものがあると知った。
明日から活かそう。
こうして、1つずつ自分のことを知り
生活に活かすことはたのしい。

食べ物について、
目の前にある状態の前に、
どんな材料やどんな生き物だったか、
また人がどのように関わっているかを
目の当たりにしたり話を聞く機会を通して、
食べ物に対する前後の想像力を
養う機会を得たことは、
自分の食べ物に対する実感の乏しさを
知り、自分がただ食べ物を
消費するだけの人だと知り、浅ましいと感じた。
一方で、実感することで、
想像力を養うとはこういうことか、
以前よく聴いていた言葉の意味はこういう
ことか、と腑に落ちたことが嬉しかった。

この視点がきっと、
いずれ食べ物のことだけでなく、
自分の子供のこと、孫のこと、など、
人のことやその他の分野のことにも
関心が拡がっていくと思うとたのしみだ。

また、私は物事の起源や
何故それが起こったか、などの
理由を知ることに
とても関心があり、ワクワクする。
以前は、知識を得るためだけだった。
今は、知った起源や理由について、
自分の生活に取り入れようと思うと、
そのことにワクワクしている。

■Special Thanks■
ベルダのおうち
ファミリン 杉本朋哉


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?