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さりげない仕掛けが「いいね」を生み出す!ウケるコミュニティがやっている法則とは?

「特別感」はなくてもウケる!

みなさんこんにちは、イーライフのアドバイザー水野です。企業コミュニティ”ちょっといい話”、今回は運営施策のなかで思わず「いいね!」👍したくなった事例をご紹介します!

自身もカゴメのファンコミュニティサイト🍅「&KAGOME」🍅を運営していた当時たびたび経験したことなのですが、大がかりなキャンペーンやイベントでなくても、大きな反響を呼ぶことがあります。ちょっとした企画にものすごい件数のコメントがあったり、会員同士で投げ掛けたテーマについて会話が弾んだり・・・

無我夢中で運営していたので、そのときは「反響があってうれしいな」「よかったな」で終わってしまったのですが、今思うと「なんでそんなにウケたんだろう?」と不思議に感じる企画もあります

今回は、自身の「思いがけずウケた」コミュニティ施策や、他の企業コミュニティの事例で「これイイね」と感心したさりげない施策をピックアップして、「ウケる法則」について考えてみようと思います。💡

ノスタルジックなコメントが続々!「ケチャップの思い出おしえて」

自身で振り返って「これ、意外によかったよね」と思うのは、「ケチャップの思い出おしえて」という企画👌です。

調味料って、それ単独では食さず(ケチャラーみたいに直接食べる人もいるけど)、メニューとセットで使うモノですよね。普段の食事と切り離せないこともあって、会員のみなさんからケチャップにまつわるさまざまな思い出が寄せられたんです🍽

「子どもの頃、母がオムライスにいつもケチャップでハートを描いてくれた」「息子が幼稚園のとき、ナポリタンが大好きでお弁当に入れた」「バイトと学業の両立の日々に食べた学食のミートソースは、ほろ苦い青春の味」・・・などなど。。。テーマを投げ掛けたこちらまで、読んでいて「そうだよな~」「そんなことあるよな~」と懐かしい気分になってしまいました。
こうしたコメントの数々は、ケチャップのブランド担当者にとっても良いヒントとなったようで、「このノスタルジー感をどうやって販促に活かしていくか・・・」と言ってもらえたのを覚えています。

さりげなくイケているコミュニティ施策3選

世の企業コミュニティを見渡してみて、「うまくいっているな~」と感じるコミュニティは、普段の生活での印象深いストーリーや企業に寄り添った施策が、「さりげなくイケている」って思うんですよね。
過去のこの連載でも紹介した森永製菓の🍪「エンゼルPLUS」では、季節をテーマにした「おやつ川柳」が盛り上がるそうです。一番多かった時で5,000件も応募があったとか。この施策のいいところは、「季節感」が出しやすいところです📅

例えば「冬のおやつ川柳」では、お正月、バレンタイン、あとは受験生応援も盛り上がりますね。森永製菓の人気のスナック「おっとっと」を使って「おっとっと!スベるな転ぶな 受験生」(出典:森永製菓)なんて川柳も、うまい!

続いて紹介したいのは、三菱地所のコミュニティ👕「丸の内15丁目PROJECT.」
ここは、同社のテーマ「まちづくり」をラグビーに例えて運営している、ちょっとヒネリのはいったコミュニティで、コミュニティ担当者を「町長」、集まるファンを「住民」と呼んでいます。ラグビー大好きなコアな住民の他、たまに観戦する「にわか」住民や、がっつりラグビーを経験している「猛者」などもいるとか😲

「丸の内15丁目PROJECT.」でイケている施策は「町長のマニュフェスト」。住民から企画を募集し35個の「いいね!」が付いた企画は、必ず事務局で検討することをマニュフェストとして掲げているんです。実際に、実現に向けて検討に入っている住民発信の企画もあるらしいですよ👏

3つ目の「いいね!」したくなるイケている施策は、まだ実現していないものの「将来、こうするぞ!」という意気込みのお話から。

MarkeZine(マーケジン:マーケター向け専門メディア)取材時、JALの旅のコミュニティ✈「trico(トリコ)」ご担当の山名さんから、こんなお話を聞きました。
山名さん曰く、「社内でも本社やマーケティングに携わる部門ではコミュニティの認知が上がってきたけど、空港や機内などいわゆるお客さまとリアルに接する現場での認知度がまだ高くないため、trico会員が飛行機の搭乗時にCAにtricoに関する話題を投げ掛けても通じなかったという意見が座談会でありました」とのこと。山名さんは、こういった取りこぼしが無いように、社員の教育コンテンツに力を入れているんだそうです。

近い将来、JALに乗るとき「tricoで、こんな旅行の話をされていましたね」なんてCAさんに話しかけられたりして!?びっくりするでしょうけど、旅の特別なエピソードになりますよね。コミュニティが企業の活動のそんな存在になれたら、素敵なことだと思います!

成功の法則は印象深い「コト」

いくつかの事例に共通しているのは、その企業が提供する商品やサービスの「機能(モノ)」ではなく、それにまつわるストーリーやエピソード、発見や会話など「コト」が盛り上がりの中心になっていること。とは言っても、特別に意識して「コト」をつくろうとせず、普段の企業活動の中で「こんなことがあった」くらいのネタでよいのではないかと思います。

自分や会社にとって「あたりまえ」のことでもコミュニティに集まるファンにとっては「へぇ~」となることも多いでしょう。その何気なく感じる「へぇ~」の意識を、コミュニティではテーマとコメントという双方向のコミュニケーションによって「すごいね」と認識させることができるんです。会員(ファン)自身、他の会員、企業(コミュニティ担当者)の3者で相互に盛り上がって共感を高めていくことが、「イケている施策」なっていくのだなと感じました☺

「ちょっといい話」第4回まとめ

今回は、私が「こんな施策いいなぁ」と思っていたコミュニティ事例を中心に、反響のよいコミュニティ施策の勘所をまとめてみました。書ききれなかったのですが、JALの「trico(トリコ)」や三菱地所の「丸の内15丁目PROJECT.」は、ファンの関心テーマや盛り上がりに応じて「バッジ」と呼ばれる称号がプレゼントされるような方法もとっています。例えば、JALであれば「旅写真」とか「機内食」とか・・・。コトづくりにつながりやすいコアテーマをしっかり定めるのと、そのテーマに双方向でコミュニケーションが行えるような、「さりげない仕掛け」も成功のポイントですね。
次回もおたのしみに!