2023 032:ジョン・バティステを観た+(5,000字)
ジョン・バティステの初来日公演は衝撃的なものだった。歌やピアノのうまさは言うまでもないが、ピアニカを弾き、タンバリンを叩き、ギターを弾き、サックスを吹き、観客を驚かせたし、何度も客席に降りてきてはピアニカを奏でながら、もしくは歌いながら、ニューオーリンズのジャズ・フューネラルのように会場を歩き回り、観客とコミュニケーションをとっていた。会場全体がジョン・バティステを間近で感じることができたはずだ。
前回のインタビューでバティステは彼が掲げるソーシャル・ミュージックというコンセプトについて、こんな話をしていた。
あのライブは彼が考える音楽のあり方をそのまま体現したものだったのだろう。彼はどれだか「音楽」というものを信じているのか、同時に「音楽という体験」にこだわっているのかを強烈に感じさせられた。
それ以外にもう一つ気付いたことがある。
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