【一日一文】ゴッホ「ぼくの眼にはもっと興味深いもの」
12月19日。
オランダ生まれの後期印象派の画家ファン・ゴッホの書簡全集から、一文をご紹介します。
ゴッホは荘厳な建造物よりも、人物を描きたいと断言しています。
画家として、一人の人間の魂と向き合おうとする姿は高潔そのものです。
後世まで100年以上の長きにわたってゴッホの絵が鑑賞されてきたのも、情熱的な筆致や波乱万丈の人生だけではなく、人間の眼と向き合おうとする姿勢が軸にあったからだと思います。ゴッホは、多くの自画像を残しています。絵筆を手に、ゴッホもまた描写を通して内