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こどもとの生活

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小学生の娘とすごす日々をつづります。
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桜しべ降る日に、空へと放つ夢をみた

 桜しべが足元に降り積もる春夜。母娘の夢が、ひとつ空へと消えていった。  娘がバレエを習い始めてから六年目を迎えたある日のこと。娘はバレリーナとして、はじめて発表会の舞台に立つ機会を得た。  振付もほとんど終わり、あとは本番に向けてブラッシュアップするだけ。娘は花に魅せられる蝶々の役で踊る予定だった。  小学生中心のメンバー構成。とても仲良し。みなで好きな音楽を選び、春の世界観をイメージして作り上げる時間はとても楽しそう。  ご高齢の先生が一人で指導する小さなバレエ教

端午の節句に

子どもが中学生になって一ヶ月

無事にコンサートを楽しみました!

日本語が読めるけど、意味わかんないではしょうがないと言われた

バイオリンの先生が、娘におっしゃった言葉です。 「日本語の本をつっかえずに読めるようになっても、日本語の意味や文脈がわからないのでは面白くない」という意味で使っていました。 たしかに。 日本語の本を、日本語の「音」として読めるようになっても、意味がわからないと面白くありません。本の面白さは、意味を理解したその先にあります。読んだ人がそれぞれ解釈し、本からメリットを得たり生活に活かせたりできるかが大事だと思います。 音楽も一緒です。 「楽譜が読めて何とか音を正確に出せても

都内は冷たい雨に

「スマホの天気予報では、雨雲一つなかったのにねえ」 天気予報はくもり。雨雲レーダーで検知されていなかったのに、夕方雨に降られました。周りにも傘を持たないまま、小走りしている人が多いです。 娘と一緒に出先からの帰り道。二人とも自転車。近くに、駐輪場もありません。仕方なく、このまま自転車に乗って帰ることにしました。 さいわい、自転車のかごの中に予備の雨合羽が一つ。さっそく娘に着せました。娘は元気そのものですが、気温の変化で風邪を引きやすいのです。 私はといえば、さいわいウ

一日合奏の付き添い

中学生は部活も習い事も、がんばりたい

中学生になったら部活に入りたい、けど習い事も続けたい。と思うお子さんも多いと思います。 中学生になった娘が入りたいと思っている部活は、週に4日・18時半までの活動予定です。娘の習い事の曜日・時間と見事に重なりました。 さて、どのようにスケジュールを調整したら良いでしょうか。子どもと話し合いました。 子どもは、部活最優先で週4日通いたいと言います。そりゃそうよね。そこで、習い事の時間を遅くできないか、先生に相談しました。 しかし、すでに夕方以降の枠は埋まっていました。実

中学校の入学式に参列しました

この春、娘が中学校の門をくぐりました。心身ともに大きな一歩を踏み出したことになります。母としても一つの節目であり、ずいぶん大きくなったものだと感慨深くなりました。 みんな揃って、ブカブカの式服と凛とした表情。 吹奏楽の演奏が、華を添えてくれます。 大騒ぎで泣き笑いした、小学校の卒業式から二週間。まったく雰囲気の異なる入学式に、すこし緊張した面持ちでした。ぶっつけ本番の入学式に参列する姿は、少し成長して見えました。 私自身の記憶が蘇ってきます。かつて小学校で居場所をなくし

しばし花曇りに散策

娘の卒業式で、六年の旅路を思い返す

先日、娘が小学校を卒業しました。 式服にランドセル姿。ふだんは私服の小学校です。見慣れないブレザー姿に、はやる気持ちは親も子も一緒。 「ぜったいに、髪の毛が崩れないようにしてね!」 娘のリクエスト通り、きっちり髪の毛をまとめ上げてポニーテールを結います。少し多めのヘアクリームをつけて。途中で切れ毛が浮かないように。髪は女子の命。そのとおりよね。 娘だけ先に小学校に向かい、大人も少し遅れて駆けつけます。卒業式の会場は、いつもの体育館。エアコンがついてないので、大人は式服の上

もう一つの節目

ユーモレスクを聞く日に

小学生の娘は、バイオリンを習っています。調弦していると、隣の弦から音色が同時に響いてきました。まるで鐘の音のように聞こえます。 自分が寝ぼけていたのか、それとも娘の腕が上がったのか。きっと後者だと思って、耳を澄ませます。 共鳴がうまくなったのよね。すると、ドヴォルザークのユーモレスクが室内に流れます。 ユーモレスクは娘も大好きな曲だったので、なんとも習得が早かった!習得が早いランキングでは、ダントツのトップだったと思います。練習に入る前から何度も上級生の演奏を聞いていた