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鈴木大拙館へ

石川県金沢市にある「鈴木大拙館」へ行ってきました。

禅(ZEN)についての著作を英語で著し、ZEN文化を海外に広く知らしめた仏教哲学者・鈴木大拙の生涯に学ぶことができます。

鈴木大拙館外観

建築家・谷口吉生の美しい建築。
回遊する自由。金沢21世紀美術館から徒歩10分、緑豊かな地を訪問してきました。

鈴木大拙館における展示は、単にものを鑑賞する場とせず、来館者が自由かつ自然な心で鈴木大拙と出会うことにより、そこから得た感動や心の変化を、自らの思索に繋げていくことを基本方針としています。

公式より



「知る」こと

「展示空間」で配置される書や写真・著作などの資料から、ZENの思想に触れることができます。

掛け軸は「心」一文字のみ。
ただ、心身を研ぎすます時間。

館内の見取り図


「学ぶ」こと

「学習空間」で鈴木大拙の心や思想を学ぶことができます。

一つの実践。

仏教哲学者・鈴木大拙

「それはそれとして」
鈴木大拙がよく使った言葉として、知られています。悩みある自身の気持ちを、切り替える言葉に学びます。

絵はがき


「考える」こと


「思索空間」では、自ら「考える」ことにいたる行動を志向します。

心の変化に向き合うことも、鈴木大拙の言葉から得た気づきを反すうすることも、自由に。

自然に。思いのままに。

「思索空間」外観


ときどき、水響の庭から水音が聞こえてきて、はっと我に返ります。

「思索空間」室内

回遊して、受付に戻ってきます。
たったひとこと、鈴木大拙の言葉が紹介されていました。

「移りゆく時間、そのほかに永遠はない。永遠は絶対のいまである。」

時間と永遠より引用


自由に思索してよい環境なのに、言葉に導かれて過ごすてんまつ。
それもまた、個の自由。

旅する時間に日常の時間。
どちらもまた、移りゆく時間。館内を散策した時間も「絶対のいま」に変わりありません。

まとめ

鈴木大拙館を訪れ、哲学をほんの少し身近に感じることができました。

旅行中は、非日常に身を置くうちに、気づきも深くあります。

時間的なゆとりも生じがち。京都に行くと「哲学の道」を歩きたくなる、そんな感覚を思い出しました。

来館中は、自由に過ごせる時間と空間がありがたかったです。季節や時間の移ろいを味わいながらも、心ゆたかに「絶対のいま」を志向する時間になりました。

金沢にお越しの際には、ぜひお立ち寄り下さいね!

夜は、思索空間もライトアップ。
不思議な世界観。


(参考)
木田元編纂「一日一文」の本のなかにも、鈴木大拙の一文が紹介されています。「マインドフルネス」のベースになる言葉の数々。あわせてどうぞ。


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