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落ち葉清掃ボランティアにできること

先日「落ち葉清掃ボランティア」に参加してきました。落ち葉シーズンのころ、都民の方が所有する保護樹林地周辺で、落ち葉清掃をお手伝いするのです。

都内にみどりが残されている理由は、無数にあります。防風・防音林として、ときには木陰をつくるため。鳥が羽を休め、生態系の保全するため。200年以上の長きにわたって、地域のみどりが守られてきました。

開始早々、スタッフの方が樹木の説明をしてくださいます。北側には防風林として常緑樹、南側には緑陰効果として落葉樹が植えられています。けっこうな大木ばかりでした。

集められた落ち葉は、腐葉土になって生まれ変わります。見せてもらった「腐葉土の山」はゆうに高さ3メートルを超えていました。動物のフンも投入されますが、ほとんどにおいは感じません。

腐葉土になって畑に還り、元気な野菜になって、私たちのもとへ戻ってくるのです。元気な野菜を育てるため、もし掃き集めた落ち葉の中にゴミやガラスなどがあったら、取り除くよう注意がありました。

道路わきを中心にけっこうな落ち葉の量でした。個人での清掃には限界を感じます。ボランティアを募集するゆえんですね。

参加者は総勢20名程度。スタッフさん2人、警備員さん2人の厳重体制。自転車の通行や歩行者が多く、声をかけながら安全第一に実施しました。

落ち葉掃きに夢中になると、時が経つのもあっという間。熊手で落ち葉を掃いては、竹ぼうきでちりとりに集めます。さらに「ドラム缶の形状をしたケース」に入れて、手押し車で回収。子どもたちも手押し車に乗せてもらったり、一緒にケースの中に入って落ち葉を踏みしめたり、にぎやかなひとときでした。

最後にごあいさつと感想を一言ずつ。アンケートを書いてボランティアは終了です。子どもは「街がきれいになって、よかった」と率直な感想を書き、私は緑を残してくれた感謝の気持ちを書き添えました。いちばん大切なことは、都内で樹木を維持するお礼を所有者さんに伝えることだと思っています。

都内で樹木を維持管理することの大変さは、想像にかたくありません。かつて実家にも、道路に張り出した桜の木があったので大変さはよく分かります。ご近所さんや通行人への気兼ね、日々のお掃除、枯れ枝が落ちるリスク。お互いさまという言葉では片付かない思いの中で、所有者さんも木々を伐採せずに孫の世代へと残しているのです。ありがたいことです。

しかもお土産に、所有者さんからキャベツと里芋をいただきました!今日掃き集めた落ち葉が、最速で野菜に生まれ変わって思わず笑みがこぼれます。さっそくキャベツはサラダに、里芋はごま風味の煮物にしていただきました。ごちそうさまでした。

地域の生活環境を守るため、いま都内で大きな木を守り育てる意味は大きいです。せめて交代で落ち葉掃きをして、所有者さんの負担を軽減したい気持ちが一番でした。今回ボランティア希望者が多く、抽選になるくらい関心の高い現状がせめてもの救いです。

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