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マーティンの再来~悪夢編~

久々にnoteの更新である。
2年前、パーソナルジムでの体験談をnoteに書いた。

うつつ

 実はパーソナルジム、この1回で終わりではなかったのである・・・!
海で水着を着たいので腹を出すわけにはいかない、という謎モチベーションで現在もちょこちょこ通っている。

 以前は環境的にも気力的にも厳しかったため、家と会社の往復しかできなかった。私は気晴らしが上手くできないので、日常で思いつくことといえばマッサージしかない。精神状態が劣悪な頃から、ホットペッパービューティーでマッサージ屋の初回巡りをしまくり、店で「相当凝ってますねーー!!」と軽くディスられるのがオチ。なんか違う気がする・・・。ほぐしてディスられるってたまらんな。飴とムチみたいなのは好みじゃない。そんな中で発見したのがパーソナルジムであった。「ボディメイク」という歯が浮くような言葉(偏見ひどすぎ)に抵抗はあったものの、凝らないように根本から事態を解決できそうな気がしたのだ。
 家と会社の往復。その間にパーソナルトレーナーである”マーティン”という光が差すことで、苦しい時に人と喋ったり、応援されたりすることの重要性に気づかされた。彼は私の心に深入りせず、フラットに接してくれる優しさを持っている。次第にこの”優しさ”は意図した配慮からくるものではなく、元々の彼の性質に起因することに気づいた。彼の方が妙に浮足立つこともないのが、私にとって一番の救いであった。だからこそトレーニングに集中できたのだ。利害関係のない人間関係が存在するということ。そこには日常という大海原で波に飲まれる寸前に舵取りをしてくれるような、有難さがあったのである。

 マーティンに関わることだが、昨日見た夢が稀に見るリアルさだったので記録しておく。「夢日記」と検索すると「危険」「精神崩壊する」とヒットするので、書いてみる。この後、更新がなかったらそういうことだと思っていただきたい。

ゆめ

 私は一人、ライブ会場に向かっていた。どうやらPerfumeのライブ会場に向かっているらしい。時間より少し早く着いた。ほっとして会場への階段を降りると、地下にある古めかしい体育倉庫だった。狭すぎる。40㎡くらいだろうか。かび臭い匂いが鼻をついた。まさかこんなところでやるなんて信じられない。辺りは薄暗くて誰もいなかった。豆電球が寂しく立て看板を”照らしている。Perfumeのアー写が貼られていて、下の方に”2025 Coming soon”と書かれていた。その瞬間、ハッとした。(ここじゃない!会場を間違えたんだ・・・!)手に持っていたチケットには、お台場の某会場が書いてある。とても間に合わない距離だ・・・絶望の淵に立たされ、壊れかけた木造の階段をギイギイ言わせながら上った。最後の一段をのぼろうとした時「遅れないでくださいよ!」けたたましい声が聞こえる。見上げると、マーティンがブチ切れていた。
 「15分も遅刻してるじゃないですか!」どういうことだろう。壁の時計を見やると、夕方17時45分。
 「18時からなのに、15分も遅れてるじゃないですか!もう後ろが詰まってて、次の人が給水してますよ」後ろから赤の6番のビブスを着けた男が出てきた。顔の汗を拭いながら水を飲みに出ていく。意味がわからない。マーティンはキレるはずないのに。なんで?ていうかあのビブス、中学生の頃さんざん見たビブスだ。
「収入が途絶えたらどうするんですか!!!」グロすぎる。マーティンってこんなこと叫ぶんだ。衝撃的すぎた。予約、今日だったのか?よくわからないが一回のキャンセルだけでキレすぎじゃない?でも、こんなにがっかりさせてしまうなんて・・・その時、初めてマーティンをよく見たら顔の半分にタイヤ痕があった。窓から差し込んだ白い光が、タイヤを押し付けたような模様をくっきり照らし出している。鋭い目つきだけ潤んできらきらしていた。恐ろしい沈黙が訪れる。
 「・・・ごめんなさい、今日だと思っていなくて・・・」恐怖に怯えながら答えた途端、目が覚めた。
 洗面所に走って、吐きそうになった。とんでもなく優しい人をグロく見せる夢って何かの暗示なのだろうか?私の無駄な焦り方、緊張感が如実に夢に現れているのは言うまでもない。後にマーティンに会ったが、彼は当然そんな世界線に生きていなかった。

 心臓がバクついた朝である。





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