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ノーコードツールでプロトタイプを作る

お久しぶりです。Reinvent healthの酒井です。この度は、3週間ほど投稿をお休みしてしまいましたが、今後ともよろしくお願いいたします。

この間、私たちは医療・介護従事者の方々へのヒアリングを中心に、事業開発を進めてまいりました。その中で、プロトタイプの設計を行なってきたので、本日はその開発について少しお話しいたします。

プロトタイプの開発

プロトタイプの開発には、ベータ版のアプリケーションを作成することが一般的です。スタートアップは、立ち上げ当初は人員や資金、リソースが限られているため、これらを最大限に活用することが求められます。そのため、私たちは、「Problem Market Fitするか検証するために資源を投入すること」という考えを持っています。

アプリケーションには、数多くの機能を実装することができますが、プロダクト開発の初期に開発すべきなのは、課題解決や価値提案に直結する機能に限定することが大切です。限られた資金や時間、人員をこのような本質的な機能に集中投下し、マーケットに受け入れられるのかを検証するために、プロトタイプ(ベータ版)を開発します。

ノーコードツールを活用する

スマートフォンやタブレットから利用できるアプリケーションの多くは、プログラミング言語で作成された「ネイティブアプリケーション」です。ネイティブアプリで開発した場合、機能の拡張性や負荷に耐えることができます。しかし、ネイティブアプリを開発するためには、エンジニアを雇用するか外注する必要があり、1000万円以上のコストがかかるため、スタートアップにとっては大きな負担になることがあります。また、プロダクトがPMFを達成できなかった場合、開発費用が無駄になり、資金ショートに陥る可能性があります。

ここで紹介したいのが、最近注目されているノーコード、ローコードツールです。大規模開発には向いていませんが、PMFを検証するのには非常に有効なソリューションとなります。

弊社でもプロトタイプの開発にはノーコードツールを活用しています。ノーコードツールは、プログラミングスキルがない人でも簡単にアプリケーションを開発できるため、費用対効果が高いというメリットがあります。また、アプリケーションのデザインや機能の実装などを自由に設定できるため、開発者のアイディアを実現しやすく、アプリケーション開発のスピードも早くなります。

ただし、ノーコードツールを使用する場合でも、開発に関する基本的な知識や設計思想が必要になります。例えば、データベースの設計やAPIの設計などは、開発において重要な要素です。そのため、ノーコードツールを使用する前に、開発に必要な知識やスキルを身につけることが大切です。

弊社では、エンジニア経験のある私が主に開発を行なっております。

プロトタイプの開発を通じて得たこと

プロトタイプの開発を通じて、次のようなことを学びました。

1.本質的な機能の洗い出し

プロトタイプの開発を行うことで、本質的な機能を洗い出すことができます。多くのアイディアがある中で、開発に必要な最低限の機能を見極めることができ、無駄な機能の実装を避けることができます。

2.プロダクトの形状イメージの明確化

プロトタイプの開発を通じて、プロダクトの形状イメージを明確にすることができます。アイディアを紙に書き出すだけでは、実際のアプリケーションとしてどのように動作するかイメージしにくい部分があります。プロトタイプを開発することで、実際に動作するアプリケーションを手に入れ、そのイメージを明確にすることができます。

3.ユーザーからのフィードバックの収集

プロトタイプの開発を通じて、ユーザーからのフィードバックを収集することができます。プロトタイプを使用してもらい、改善点や要望を収集することで、プロダクトの改善につながる有用な情報を得ることができます。ユーザーからのフィードバックを収集することは、プロダクトの改善にとって非常に重要な要素です。フィードバックを収集することで、ユーザーがどのような問題を抱えているかや、どのような機能が必要であるかなど、プロダクトを改善するための情報を収集することができます。

プロダクトアウト<マーケットインを心がける

ノーコードツールの普及により、プロダクトの開発が容易になってきた今日、プロダクトアウト<マーケットインを心がけることが重要です。プロダクトを開発する際、自分たちが開発したプロダクトがどこで受け入れられるかというプロダクトアウトの視点になりがちです。しかし、スタートアップにおいては、市場ニーズに合った商品・サービスを提供することが大きな課題です。市場にどのようなニーズがあるかを徹底的に調査し、そのニーズを理解して商品・サービスを開発することが事業展開する点で重要であるため、「マーケットイン」というアプローチを取ることが重要です。

プロダクトアウトの視点に陥ると、開発したプロダクトが本当に市場で受け入れられるかどうかについての不確実性が高まります。それに対し、マーケットインのアプローチは、市場にニーズがある商品・サービスを提供するため、受け入れられる可能性が高まるというメリットがあります。

マーケットインのアプローチを取ることで、顧客に必要とされる商品・サービスを提供することができます。顧客のニーズを理解し、それに合わせた商品・サービスを提供することで、市場での競争力を高めることができます。また、顧客満足度も向上し、リピート率の向上や口コミによる新規顧客の獲得につながります。また、マーケットインの視点を持つことで、市場調査や顧客インタビュー、競合分析などを通じて、自社の強みや差別化ポイントを把握することができます。これによって、ニーズに合った商品やサービスを提供し、競合他社と差別化することができます。

一方で、プロダクトアウトの視点だけでビジネスを展開すると、ニーズに合わない商品やサービスを開発してしまうことがあります。また、開発した商品やサービスが市場で受け入れられないこともあるため、失敗するリスクが高くなります。

このように、プロダクトアウトとマーケットインの視点は、ビジネスを展開する上でどちらも重要です。しかし、現代のビジネス環境では、マーケットインの視点がより重要視される傾向にあります。市場のニーズに合わせた商品やサービスを提供することが、競争力を高め、ビジネスを成功に導くための近道となるからです。

以上のことから、プロダクトの開発を行う際には、プロダクトアウトとマーケットインの視点をバランスよく持つことが大切です。ノーコードツールを使ったプロダクト開発が容易になった今、より一層マーケットインのアプローチに重点を置き、市場のニーズを理解して提供する商品やサービスを開発することが、ビジネスの成功につながると考えます。

Reinvent healthはテクノロジーを活用し、高齢者の健康寿命の延伸に寄与するヘルステックの開発、事業化を目指しています。難しい分野ですが、ぜひ関わってみたいという方はご連絡をお待ちしています。


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