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障害があってもママになる選択

みなさんこんにちは。
千葉絵里菜です。

今日は妊活してからずっと考えていた
「ママになる選択」
についてお話をしていきます。
どうぞお付き合いください。


ママになることへの憧れ

私は結婚・出産・育児への憧れが昔からありました。
憧れた最大のきっかけは、10歳年上の姉が結婚・出産・育児を行っていたからです。
姉の第一子の時は、膝に授乳クッションを置いて抱っこし甥っ子にミルクをあげたり、第二子の時は生後6ヶ月くらいから一緒にお出かけしたりと、私にできる精一杯を甥っ子、姪っ子にしてきたつもりです。
姉や母も見守ってくれ、私がお世話するのを嬉しそうに見てくれていました。
(今や小学校4年生と、2年生(涙)時が経つのは早い:;)

そして大親友にも子供が産まれました。
抱っこや寝かしつけをさせてもらいました。
(今や小学校1年生…親友ともう30歳手前だもんねなんて話しています。)
家族や友人に見守られながらお世話ができたので、自分に子供が産まれてもお世話できる!という自信が出てきました。
結婚・出産・育児は人生において、私にとっても当たり前のイベントだって思っています…だからこそ私も素敵な人と結ばれて、子供ができて、一緒に切磋琢磨しながら育てていくと19歳の時から夢見ていました。

可愛い♡まだ小さい頃の甥っ子と姪っ子

旧優生保護法と優生思想と妊娠初期

妊娠初期の時に私は悲しい現実を目の当たりにしました。
体調悪い日が続き、することもなく、TikTokを流し見で見ていた時でした。

日テレニュース「子どもを産む自由」国の法律によって奪われた人がいます。
”旧優生保護法”のもとに強制的に子宮を摘出された西スミ子さん。

というニュース動画が流れてきました。
私はNHKのリポーター時代に”旧優生保護法”のことを取材していた経験があります。

旧優生保護法とは

旧優生保護法は、現行憲法下において、1948年に成立した法律である。同法は、戦後の人口過剰問題やヤミ堕胎の増加を背景に、優生思想の下、「不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護すること」(第1条)を目的とし、優生手術(不妊手術)及び人工妊娠中絶(以下、両手術を併せて「優生手術等」という。)について規定していた。

日本弁護士連合会

この法律は、障害のある人に対して、手術を受ける本人が「手術を受けてもいい」と言わなくとも、強制的に子宮摘出手術・睾丸摘出手術を行い、「妊娠できなくしていいよ」というものです。歯向かうものは押さえつけられて強引に手術を受けていた時代が1948年から1996年までありました。

私が初めて知ったのは、NHK時代の教育係の先生が「旧優生保護法」について取材されており、「昔こういう法律があったんだよ、興味ある?」と教えてくださった時です。
初めて聞いた私は、「不良な子孫ってなんだろう…私も不良な子孫に該当してしまう…」などと、思い出しただけでもゾワっとします。
しかも、私が産まれたのは94年。法律から「不良な子孫の出生を防止する…」という文章が消え、母体保護法になったのは96年のことでした。
産まれたばかりの時にこのなんとも恐ろしく、ありえない法律が残っていました。

「旧優生保護法」の背景にあるのは優生思想。
優生思想とは身体的、精神的に良くできた人を優遇し、逆に障害者や何か劣っている人の遺伝子をなくして、優秀な人類を後世に遺そうという思想です。
優生思想が原因で起きた日本の事件といえば、相模原障害者施設殺傷事件です。やまゆり園の元職員が重度の障害のある人を「心失者」と呼び、
「生きている価値がない」として真夜中に刃物を持って侵入し45人(うち19人が死亡)を殺傷した事件です。
なんと悍ましい優生思想…。
他人が人間の生きている価値を決めていいのでしょうか。
確かに重度の障害のある人はコミュニケーションが取れなかったり、お手伝いをしてもらわないといけないことは多いかもしれません。
ですが心はある…生きてほしいと願っている家族、職員がいる…
私はどんな重度障害のある人でも生きていてほしいと思います。
いろんな意見があることもわかっています。
ただ、命の価値を誰かが決めていいわけがないと思います。

@ntv.news

「子どもを産む自由」を国の法律によって奪われた人がいます。“#旧優生保護法 ”のもとに、強制的に#子宮 を摘出された西スミ子さん。自分のありのままをさらけ出して、差別と闘い続ける姿に密着しました。#日テレnews #tiktokでニュース

♬ オリジナル楽曲 - 日テレニュース - 日テレニュース

このニュース動画には心無いコメントがたくさんありました。
「脳性まひで子ども産んでどうするの?」
「なんで子宮が帰ってきてほしいの?かえってきて何になるの?」などなど…
それをメンタルボロボロの妊娠初期に見てしまいました。
(そんな時にコメント欄見るなよwという話ですが…)
私も脳性まひがあって、ヘルパーさんと家族にお手伝いをしてもらいながら生活しています。
子育ても一人ではできません。
西スミ子さんはお会いしたこともありません。
ただ同じ障害なだけですが、他人事ではないものになってしまっていました。
悲しく切なく…前の記事に書いた通り、体もいう事を聞かないくらいで障害に対して敏感になっていました。
調子のいい時は外に出てお出かけしていたのですが、
みんな私を見て、
「子どもなんてできるわけないよね〜」
「子どもできたとしてもどうすんの?」
と後ろ指を刺されていると思ってしまいました。
今来てくれているヘルパーさんにも思われているのではないかと人間不信になってました。
ヘルパーさんはみんな私の味方なのに、、、妊娠初期の頃はそう思えなかったのです。
それもあって信用できるヘルパー・親友・家族だけに介助をお願いしていまいした。

障害のある人が出産・子育てはエゴ?!

子供を出産したい・子育てがしたいというのはわがままなのでしょうか。

みなさんはリプロダクティブ・ヘルス/ライツという言葉をご存知ですか。

リプロダティブ・ヘルツとは性や子どもを産むことに関わる全てにおいて、身体的にも精神的にも社会的にも本人の意思が尊重され、自分らしく生きられることです。
「リプロダクティブ・ライツ」とは、自分の身体に関することを自分自身で選択し、決められる権利のことです。
「私のからだは私のもの」「産む・産まないは女性の自己決定」という言葉は、当事者である女性自らが自己決定することを表しています。この権利の獲得は、全ての人がジェンダー(注1)に基づく暴力などによって傷つけられず、身体・性について正しい認識を持ち、健康を確保して豊かな生涯を送ることができる社会を育むためのものです。

日向市

全てにおいて自分に決定権がある。
それは責任を伴うものでもあるから、子ども産むことに関しては、自分なりに考えて…考えて…旦那とも話し合ったし、十分に苦しいこともあるだろうと覚悟はしています。
「もしかしたら出産時のトラブルで私が死ぬかもしれない…それによって残された人々はどうなるか…」
「子育ては全てできるわけではない…だって私は障害があるって自覚もしているから。今までも工夫して自分のできる事を全力でやってきた…子育ても絶対にみんなで工夫してできるはずだ…」
とさまざまなことを考えて覚悟して準備してきました。

だからエゴかもしれません。わがままかもしれません。
だけど…だけど
私は子供が欲しかった、、、子供のいる生活をしたかった。
だから考えて考えて産む決心・育てる決心をしました。
障害があるママだからこそ、子ども教えられることもあると思います。
逆に障害があるママだからこそ、子どもに教わることだってあると思います。
WIN -WINな子育てができるのだって障害があるからこそかもしれない…
今から子育てがすごく楽しみです。

障害のあるママいること
障害のあるパパがいること
障害のある子ども・家族がいることを知ってほしい。
何でもいいから何かを感じてほしい。
何かを感じるのは自由だから。

旧優生保護法について
優生思想について
リプロダクティブ・ヘルス/ライツについて知ってほしい。
何でもいいから何かを感じてほしい。
何かを感じるのは自由だから。

妊娠するという「ライフイベント」をきっかけに、
妊娠初期に旧優生保護法や優生思想について考えてうつになりそうになったお話でした。
久々に3000字もの文章を書き、楽しかったですw
自己満ですが何かを感じ、考えてもらえると嬉しいです。

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