「ひろしま」という映画の紹介をみた……広島市民のトラウマを超えての映画出演

この間、NHKで「ひろしま」という映画の紹介を観た。

原爆投下の8年後、広島を舞台として、実際に原爆に被爆した広島市民たちが 参加していた。
大々的なスケールの原爆被害についての映画だった。

その映画には、原爆が投下されてから、彷徨う、被害を受けた市民たちのシーンがあった。
実際は被害を受けたのだから、その映画のときはまだ8年後。ココロにはまだ生々しい傷が残っているのに……。
躰だけでなく、ココロの方にも。

市民たちは、涙を流しながら、出演したそうだ。
その想いは、亡くなった家族、知人、友人、隣人たちへの想いがあったのだろう。
敢えて、彼らが出演したのは……、
その悲惨な被害を繰り返させないため。
亡くなった人への想いと、平和への祈り。

何万人単位の広島市民が参加したという。


なのに。


当時、朝鮮戦争が
始まりつつあり、反戦の色の濃いその映画は配給が制限された。
広島市民が、泪をながしながら、どれだけの気持ちでトラウマを乗り越え撮影したかも慮ることもなく。

広島市民の想いは、どこかへ放り投げられたようだ。


どれだけのひとのどれだけの想い。
泪が、込められたその映画は、歴史のなかに埋もれてしまった。

被爆した、なにかを伝えるため惜しみない協力をはかった、
何万人もの広島市民の熱い想いとともに……。

その映画が、今デジタル・リマスター版で復活し、今夏公開され反響を呼んだそうだ。
アンコール上映で11月10日まで、
「八丁座」で。

主演は 月丘夢路
監督は 関川秀雄

*映像は、著作権がかかわりそうなので控えてます。



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