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氷河期での就職☃ー貿易事務

 私は、一度 貿易事務の仕事に就いた期間があった。その頃の大卒で、英検2級の実力があり、貿易事務としては破格の月12万6千円の給料(その頃の大卒の初月給は17万円)で、横浜関内の小さな貿易会社に勤め始めたのは、大学を出て、職安の訓練校(OA事務科)を更に卒業してすぐだったと思う。(なにせ○十年前記憶がボヤケてる☆)。

 就職氷河期で、大学・専門校を卒業してから職安などにも通ってようやく見つけたのだが、朝9時までに出勤して、掃除をし、残された皿などを洗い、席につく。社長は9時15分にいつも出勤してくる。しかし、安い給料だった。

 この会社は、社長1人、部長1人、社員2人の計4人。物凄く小さな会社だった。

 私が入社してからまもなく、もう1人いた先輩の女性社員が社長と大喧嘩してさっさと辞めてしまった。私は1人で業務をこなすことになったが、電話番をしていても、電話が1本も入らない会社だった。

 何をしているのか分からない会社だったが、社長の話では「蟹の缶詰」を輸出入していると言う。「新入社員もアイデア出してね」と言われ、私は休日に缶詰のアイデアを探しに図書館へ行かないとな、と思わされた。

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 社長と部長がまったく正反対のタイプだった。


 部長は、「女性でも 髪を振り乱していても 一生懸命働く姿は美しい」と言い、
 社長は、「女性は常に化粧をし、髪を整え、きちんとしていないといけない。身なりを整えない女性は美しくない」と、言うのだ。

 私は、どちらかというと部長派だった。

 高校時代、髪をロングに伸ばし、美しくしていても、友達は少なく、心豊かな学生時代とは言えなかった。親しみが持てて、心豊かに毎日を送れる、そんな友人が羨ましかった。


 ある日、通勤に疲れて会社を辞めなければならなくなった。


 私は、社長に呼び出され、残りの給料を貰いに行った(まだ、振込制ではなかった)


 社長の車に乗せられ、太腿を撫でられて「これからもお付き合いを」と、言われたが、私は口約束だけで、それは反故にした。

 噂では、女好きだったらしい。

 私の代わりに入った女性の社員にそれとなく「気を付けたほうがいいよ」と言って、二度とは関わりを持たなかった。

 飛ぶ鳥跡を濁さず、というわけにはいかなかったが。

 自分の中の正義感で、忠告だけしたかった。

 今は、関内のどこにあるかも忘れてしまったが、

 そうそうに退社してよかったと、思う。


 若いオンナはいろいろあるのね……


      今は、シニアのえみちゃん⭐

写真は、hatcha_noteさんの「本日 練習休み」です。有難うございます🍀

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