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今日の世界は、どう見える?


今朝は、久しぶりに真っ白な朝。
まるで雪が降ったかのように、畑も、家々の屋根も、走る車も、うっすら白く凍っている。

霧の中に太陽がまるく大きく燃えていて、まるで異世界に迷い込んだかのよう。
『1Q84』の月が2つある世界みたいに、同じように見えて実は昨日までの世界と違うんじゃないか、と想像してみたりする。

いつもの道をのろのろと車で進む。
しばらく行くと、ころころした隣の白いハルが散歩しているのを見つけて、あぁいつもの世界だ、とちょっとほっとして顔が緩む。
(本当のところは、わからない。)


今日は平日に戻った方々と、まだお休みの方々と、入り交じった様子の店内。

常連のおじさまの一人と、あいさつを交わす。
年始にご家族の具合が悪くなったらしく、旅行をキャンセルしバタバタといろいろな手続きに忙しく過ごし、やっとひと息ついて、いつものコーヒーが飲みたい、と思って来てくださったと言う。

そういえば先日は、こんなこともあったな。
クリスマスに、店で買った少しばかりのコーヒーとクッキーをお世話になったお母さんたちに渡したら、こちらがびっくりするくらいみんな喜んでくれた。
年始にご褒美のような気持ちで飲んだよ、と教えてもらって、私もうれしかった。


私たちの扱うものを、ご褒美のように特別感をもって求めてくださる方もいれば、日常のバロメーターのように思ってくださる方もいる。


どちらもありがたいな、と思う。
だからこそ、こんなときこそ、私たちは私たちにできることをコツコツとがんばろう、と思う。


今朝、霧越しの太陽。


そういえば、『1Q84』を読み終えたあと、12月のはじめに『海辺のカフカ』を買って読み始めた。

お風呂の中だけで少しづつ読み進め、ときにうとうとしてお湯の中に落としそうになってヒヤッとすることもあったりで…ようやく年が明けて下巻に入った。


初めて読んだのは、5年くらい前だったかな…。
当時は特に村上春樹好きだったわけでもなく、この作品に関してはあまりいい印象は残らなかったのです。
だから、ここ数年片っ端から再読し始めてからも、なぜか『海辺のカフカ』には手をつけていなかったわけで…。


あぁ、なんて愚かな…!

上巻を読み終わるころ、過去の自分を疑うような気持ちに。
やっぱり変わるんだな、と思う。

読むタイミングによるものなのか、私の歳を経ての好みの変化なのか…。
見える世界が、全然ちがう。


このnoteで読むきっかけをいただいたので、これもなにかの縁だと、うれしく思う。 
(ありがとうこざいます!)


今回ここまで読んで、ぐっときたセリフをひとつ。

愛というのは、世界を再構築することだから、そこではどんなことだって起こりうるんだ

『海辺のカフカ』上 



今日も、ありがとうこざいます。

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