見出し画像

好奇心

 小さな、手のひらに収まるような人形を作って、いずれはネットで販売したいと、ちまちま作り続けている人がいる。

社員さんで、家庭もあり、育ち盛りの元気な男女のお子さんもいて、頑張り屋さん。

たまたま、今日、彼女とお話する時間があって、
ふと思い出して、人形作りのことを訊いてみた。

作り続けてはいるけれど、納得できないらしい。
次々と、ああしたい、こうしたいとアイデアがわいてきて、売り物として納得出来る作品には、程遠いとか。

仕事も完璧な人で、任せておいて不安のない人。

是非、是非寄って行ってと誘われ、方向が自宅と同じなので、ちょっとだけ、おじゃましてきた。

中学生のお兄ちゃん、小学5年生の妹さん。
お兄ちゃんは、声変わり真っ最中で、背丈は私より大きくなっていて、なんとなく赤い顔して照れる様子が思春期突入かと思われた。

小さなお人形を見せてもらい、

私は、すっかり夢中になってしまい。

少し生地を分けてもらい、作り方をレクチャーしてもらい、型紙を写していると、

「えなさんて、好奇心のカタマりですね、、」

と笑うのですが、
今の今まで、自分が好奇心が強いとは思ったことがなかったので、ちょっと驚きだった。

彼女のほうがずっと好奇心は強いと思うのだけれど。

好奇心とは、自身では気づかないのかもしれない。
本人は好きで、夢中になってするので、気づかないのかもしれない。

そんなことを、帰宅してから人形を作りながら、話していると、

「好奇心をふさいでしまっている人がいる。
自身の好奇心を知ってはいても、生きるため、生活のために、自身の強い好奇心をふさいでいる人もいるものだ。」

父の言葉。

知っていて、気づいていても、自分の好奇心に蓋をしなければならないとしたら、

それは辛いことだろうと思う。

思うことをしてみる。
好奇心のままに。

したいと思ったことを、出来るということは、
それが小さく、人様からみると、つまらないことであっても、それは、幸せなことなのだと、
改めて気づいてしまった。

簡単な作り方なので、出来上がった。
姪が抱いて、大喜び。

型紙を200%の倍率でコピーして、

幼児が抱き人形にできる大きさで作ってみた。

 
ちょっと、はまりそう!!