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感情検定56級

どうしてこんなにも伝わらないのだろう

喋るのが苦手で、傷つきたくないから攻撃して、どうせどうせと閉じこもって、嫌な部分ばっかり見られて、見えて、後悔して、今度はうまくやろうって何度泣いたことか
嫌いな人に嫌なことを言われると、自分もどんどん嫌なやつになってゆく
こんな不器用でどうやって生きていけばいいの

遠出をする仕事から帰ってきて、今後三ヶ月くらいのスケジュールを見直した。不透明すぎて不安になったところで、昨日今日で会った仕事の人たちとの会話がよぎった。小さく丸まって、胸の前で腕をクロスさせて自分に爪を立てた。それから耳を掴むように塞いだら、髪もいっしょに握りしめていていることに気がついた。

私を縛るものはすべて捨て去りたくて切り落としたのに、こんなにも伸びてしまった。やはり弱さや死にたさや不安定さは末端にたまる。髪、手首、耳たぶ。
成人式の一週間前、寝起きに泣きながら工作バサミで切り落とした長い髪。かさぶたの消える日なんてないほどに血を流し続けた左の手首。狂ったようにピアスホールを開けた小さな耳。
それでも私は長い髪が好きだなあなんて思って、またどんどん弱くなっているようで悲しくなる。

私はいつから泣いていたのだろう、今日も私は私を持て余す。
扱いきれない量の感情がどんどん湧いてきて、どうしようもなく飲み込まれる。
コントロールできる分だけの感情しか湧かなければいいのにね


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