カント先生の話を布教しようと思います。
私もあんまりよくわかってないけど、わかってないから書きます。

まず、人間には感性・悟性・理性という三つの認識能力が備わっています。

「感性」は何かを目にしたときに何かをただ「感じる」こと、まあ「直感」とだいたい同じですね。

「悟性」は、その感じた何かを「これはなんぞや」と考えるもの、そこで生まれるのが「概念」です。

わかりにくいことの説明には卑近な例を用いるのが一番だと知っているので卑近な例を用います。

本当に申し訳ないんですけど、私の経験上、貧乏ゆすりする男は本当に本当に本当にみんな、みんなみんなみんな概してモラハラで思い遣りがなくて男尊女卑でマザコンなんですね。
だから貧乏ゆすり男に出会うと「こりゃやべえ！」と思って構えるわけです。
そしてみんな本当に「やべえ！」なわけです。下北沢エンデ調べ。

その私の機微を抽象的に表したのが、先ほどの感性やら悟性やらですね。
図にしました。

でも！
貧乏ゆすりするからって、全員が全員「やべえ！」なわけではないはずなのです。
だって全人類を調査して回ったわけではないから。多いとはいえ、サンプル数はせいぜい二桁です。
地球上に男は35億人もいますからね。何分の一か計算するのもバカらしいほどです。賢さをアピールしたい人はサンプル数を15と仮定して計算してください。

今までそうだったからといって、今後も絶対必ず100000パーセントそうだとは限らないんです。
いつも遅延する電車が今日は定刻にくるかもしれないんです。
「どうせいつも遅れるからコンビニでチキン買っちゃお〜」とかやってるとタッチの差で乗り遅れたりするわけです。

この世のどこかには貧乏ゆすりするけどゲーマーじゃなくて超絶優しくて賢くて思い遣りがあって勉強もできて筋肉質で定職に就いていて実家が都内でギャンブルとも無縁で人望も厚くて私のことが好きな男性がいるかもしれないんです。

本当か？それは本当なのか？
というのが今日のメインテーマです。

人間は、私は、経験からしか学べないのか？
どこかに経験以前の認識というものがあるのではないか？初めて貧乏ゆすり男に殴られる前から、貧乏ゆすりを見て「やばい！こわい！」と感じていなかったか？

そこで登場するのが「判断」です。
判断くんが私にもたらしてくれるもの、それは「冷静さ」です。

そして「判断」とは、例えば
「貧乏ゆすり男は、揺れている」
のように主語と述語で考えをまとめることです。

しかし！
この判断くんにも二つの顔があります。

「貧乏ゆすり男は、揺れている」
当たり前すぎるこちらが「分析判断」と呼ばれるのに対し、

「貧乏ゆすり男は、やばい」
やばくない貧乏ゆすり男もいるにはいるのでは、と思わせるこちらは「総合判断」です。

そして前者には経験は必要ないわけです。
なぜなら貧乏ゆすり男が揺れているのは当たり前だから。概念的に、含まれているから。

必然的で、普遍的なわけです。
いつでもどこでも、誰が見ても、貧乏ゆすり男は揺れているのです。

でもそれだけを考えても何も始まりませんよね。
揺れてるからなんなんだよ！という話です。

そこで僕の出番！とばかりにひょっこりと顔を出すのが「総合判断」くんです。
はい！ひょっこりはん！

「貧乏ゆすり男は、やばい」
の、「やばい」はどこからくるのか。

それはもうなんといっても「経験」です。
経験が増えれば増えるほど、数多の貧乏ゆすり男に殴られれば殴られるほど、判断材料が増えるということなのです。

サンプル数だとかそういうことですかね。
その材料によって色々考えた結果に下されるのが「総合判断」です。

その判断材料がいくら増えたところで「絶対」にはならないと思うんですけど、そこで現れる新キャラが「コペルニクス的転回」と「ア・プリオリ」です。

これらの概念についてはみなさんご存知だと思うので説明は省きます。わかんない人はググるかここまでで断念してください。スキは押してってくれていいからね！

要するに「やばいと思うからやばい」ってことですね。
「貧乏ゆすり男をじっくり観察してあるがままにとらえた結果としてのやばい」ではなく
「やばいやつだ！と認識するからやばいやつになるだけで、あるがままの姿はやばくないかもしれない」
ということでしょうか。

ここで「物自体」と「現象」という考えがまたひょっこりはんしました。
もうめんどくさくなってきたので、認識するからその概念や事象が各々の人間の中に生まれる、という雑な説明で終わります。

これはエーリヒ・フロム先生も言っていましたね。
概念と認識によって対立が起こるのです。
犬と猫がペットの代表格だという共通認識があるから
「犬と猫、どっちがすき〜？」という質問が成り立つのです。

こういう雑なところが最近読者の減っている所以なのはわかっています。
でも！noteは！自分のための場なので！自分の中で解決すればそれでいいんです！
人の顔色を伺うのは疲れるしめんどくさいからね。

最後に、独断と偏見によるエンデからの忠告です。
貧乏ゆすりゲーマー男には気をつけよう！

おわり