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コロスケ探偵団

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10歳の男の子たちのある1日を描いてみました。ママたちはお勉強で、隣同士の2人で留守番のはずが、とんでもないことに!
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記事一覧

1章-(1) ランチは4人で

久しぶりにに雨の上がった土曜日だ。 台所からママが作ってるカレーのにおいが,プンプンして…

遠藤みえ子
4か月前
12

1章-(2) コロスケふきげん

「コロスケ、さんぽだぞ」 大きな声でそういいながら、さんぽ用のロープをふりながら、ぼくが …

遠藤みえ子
4か月前
6

1章-(3) 行方不明のイヌたち

その時、ぼくはおじさんに質問したんだ。 「チューインガムやくずかごを取るなんて、ほんとに…

遠藤みえ子
4か月前
7

1章-(4) 刑事か探偵か

「えっ、2万円だって。すごいな。こっちのイヌはなんだって?」 ぼくはもう1枚の方を見た。…

遠藤みえ子
4か月前
6

1章-(5) ぼくらのキチへ

「あっ君の時計は1時間おくれてるよ。ぼくのハラ時計だと,3時だけど」 ひゃっ!そんなこと…

遠藤みえ子
4か月前
9

1章-(6) 首輪とタオル

「おーい、コロスケー、おやつだよー」 土管の外へ大きく叫んでみたけど、コロスケは戻って来…

遠藤みえ子
4か月前
5

1章-(7) コロスケ探し

「コロスケを探すのは後まわしにして、先に借り物してこよう。良ちゃん、第2公園のそばの黄色いかべのうちへ行って、古い首輪を借りて来てくれる? ぼくは小川さんでタオルを借りたら、コロスケを探してみるよ。西の方へかけてったから、そっちへコロスケのロープ持って行って、つないで くるよ。良ちゃんも後から追っかけて来てね」 そうなんだ、コロスケがいなきゃ、たんてい団じゃないもんな。コロスケは重要な一員なんだもの。 「そうだ、ぼくが、どっかで別の方へ曲がって行くときは、目印にこの時計

1章-(8) 青いハンカチは目印

コロスケが行きそうな所といえば、ずっと前にパパとぼくとつりざおを かついで、川の上流…

遠藤みえ子
4か月前
4

2章-(1) 黒シャツにつかまって

とつぜん、後ろから大きな手が、ぼくの顔をぐいとつかんでおさえつけた。ものすごい力で、ぼく…

遠藤みえ子
4か月前
6

2章-(2) カレーと黒シャツの着がえ

「兄きだって、ラーメン大好きじゃんか」 細目のマツは小声で言い返しながら、パックを開けた…

遠藤みえ子
4か月前
4

2章-(3) ゆすりのタネ

マツが、草っ原の土管で待ってるって? ぼくらのキチじゃないか。あの置き手紙を見られちゃう…

遠藤みえ子
4か月前
7

2章-(4) 閉じこめられて

ぼくは犬にあんなものをはめて、吠えさせない道具があるなんて、初めて 知った。タロウもアズ…

遠藤みえ子
4か月前
6

2章-(5) ぼくの番だ・・

コロスケのやつ、そんなにマツの方がいいんだろうか。ぼくがここまで追っかけてきたのは、コロ…

遠藤みえ子
4か月前
6

2章-(6) 誰か来た!

何だか,トスントスンとひびく足音が聞こえてきた。黒メガネじゃないな。だけど、ぼくは身構えた。もしあいつだとしたら、ぼくの電話番号をききたがってた。ぜったいに、言わないぞ。 ドアがそろそろと開いた。 「あれ、だれもいないな」 とつぶやく声は、良ちゃんだっ! ぼくはありったけの力を出して、体をゆすった。戸だなの戸がゆれたような気がした。 フッフッと、そこらをかぎまわる音がする。 「きったないな、ここは。コロスケ。ふむのもいやだ」と、良ちゃん。 コロスケも来てるんだ!こ