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2016年5月22日 第22回星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン

アウェイのレースは、試走とか行けないし、あんまり深く考えず、コース図をmapionとかでたどって脳内シミュレーションして当日を待つことが多い。
星の郷八ヶ岳野辺山高原100㎞ウルトラマラソン。わたしが、フルマラソン完走できるかどうか、全く気持ちの余裕なく走っている頃、仲間内では野辺山ウルトラを走ることが大変はやっていて、野辺山ウルトラの存在は昔から知っていたが、それはわたしと別世界のものと思っていた。
前に家族旅行で乗鞍行って、ペンションの前でちょっと走ろうと思ったら、ゆるーい上り坂を全く走れなかったことがあり、わたしは、標高の高いところは走れないもの、と思っていた。しかも、山に行けば捻挫したり、人の2倍位のペースでしか走れなかったり迷惑かけまくり。野辺山はコースの大半がロードだが、前半に不整地の林道を走る部分があり、すごく怖い。
わたしには無縁の野辺山、そして、多くの友人が完走して卒業していき、野辺山ブームは下火に。そんな中、conaちゃんが、毎年のように71㎞滝見の湯で関門に引っかかり、馬越峠を登れない状況が続き、来年こそ、conaちゃんに馬越を越えさせるのだ、と意気込んで、突如野辺山エントリー。
エントリーした割に、準備不足。というか、家の近所に山がなくて、全然山を登る練習が出来ません。4月に、蓮沼海岸まで走る伝説ラン55㎞で距離練習、次の週に、同じく野辺山初挑戦のギンちゃんと鹿野山ラン(かなりきつい傾斜で途中は歩いた)。。
結局、ゆるくコースシミュレーションしただけで、前日を迎える。盟友くらっちは、事前準備の鬼で、過去の完走者のデータをもとに、14時間完走のタイムスケジュールをエクセルにして送ってくれた。これまでの100㎞ウルトラを、13時間半、12時間ちょっと、12時間半で完走しているわたしとしては、14時間ギリギリはちょっとね、と、自分で13時間完走プランも作製してみた。
土曜日の午後、conaちゃんの車で千葉出発、ギンちゃん、MEGUちゃん、かえるさんの5人で、前日はとりあえず甲府まで。イオンモールで翌日の買い物して、早めの夕食とって、ホテルにチェックイン、ブラタモリまで見て、20時半消灯。
1時に起きて、着替えて日焼け止め塗ったり化粧したり準備。荷造りして、チェックアウトして、2時にホテル出発。野辺山に2時40分頃着いたが、南牧村社会体育館の前の駐車場は目の前で満車に! しおしおと遠い駐車場に行き、そこからシャトルバスで体育館へ、荷物は全部持って行ってみる。
体育館の荷物預け以外のスペースはかなり狭いが、早かったので、陣地確保出来て、そこに、よっしーさん、おとう△、ながくん、マサヤン、京さんなど三々五々集まる。まもちゃんとかりんちゃんには会いそびれる。トモちゃんとは一瞬挨拶。
会場着いてすぐに一度トイレに行ったので、スタート前は割愛、というか、トイレめちゃ混みやん! トイレに行ってた人とはスタート前再会出来ず。でっかい大会なんだねぇ。会えなかった知り合いぽつぽつ。先週にこぱの演奏会で知り合ったpataoさんとは会えた! 外はもうすっかり明るい。そして、すごく冷え込むと聞いていたので、ウィンブレ着て出てきたが、あれれ、もしやなくても大丈夫レベル? 結果的にこんなにスタートが暖かい大会はほぼ初めてだった模様。
いた人たちで記念写真などぱちぱち。開会式の偉い人挨拶が全然終わらず、司会の女性が挨拶の切れ目でカウントダウン。緊張感なし! スタートになっても、全然進まない。スタートラインまで5分弱かかった。
スタートは寒い、と聞いていたので、ウィンブレ着てスタートしたが、全然寒くない(今年は異例に暖かかったようだ)。いらなかったかなー、でも高いところ行ったら寒いかな、と思ってとりあえず着たまま走る。最初はほぼ平地。小海線の踏切越えて、畑の中を走ると、野辺山の天文台をぐるっと回る感じに。パラボラアンテナ(昔家族で見に行ったな)が見える場所で記念写真撮ってる人多数。わたしはスマホ出してる気持ちの余裕がなく割愛。というか、まだ、息苦しくなるのではないかという不安と戦ってました。なんかスピード出ない感じ。天文台の前に最初のエイドがあったが、狭いところに人が殺到しているので、ここだけ割愛(あとのエイドは全部寄った)。
もう一度線路を越え(わたしよりすこーし速い人は、踏切で引っかかった模様。小海線が走って行くのが見えた)、線路沿いの道路を清里方面に少し走り、JR最高地点の前通過。ここで公衆トイレにいくべきだった?(結果論)ずっとエイドのトイレは混雑、なおかつ男女共用なので、女性には使いずらい&待ち時間が長いのだ。しばらくして線路を離れ右に折れ(確かこの辺でconaちゃんを抜かした)、ゆるゆると山を登り始める。まだみんな走っている。最初はロード、しばらく行くと林道に入って、非舗装の砂利道に。来た! 「ここで転んだり足くじいたりさえしなければNEOちゃんは絶対完走できるから」とにこぱが太鼓判押してくれた、わたしにとって最大の難所です。
だいたい周囲の人の流れに合わせ、みんなが走っているところまで走り、みんなが歩き始めたら一緒に歩く。千葉コミュ友とはつかず離れず、抜いたり抜かれたり。最初は自分が作った想定ペースとほぼ同じか早いくらいで通過。山の稜線の美しさ、残雪、新緑、何もかも美しくて、心洗われる。といっても、足元見てないと怖いので、基本は次に踏みしめる場所をガン見。10キロ過ぎたあたりで、やっぱりいらんよ、とウィンブレ脱いで腰に巻く。
エイドは、10㎞直前、13㎞直前、18㎞直前、とこまめにあるが、何しろ上り坂なので結構時間かかる。パックされたアンドーナツをポケットに入れ、ナッツ(くるみ、アーモンド、カシューナッツのミックス)を食べ、プチトマトとぶどうを食べる。この辺は後半もさまざまなエイドで登場。飲み物はVAAMウォーター中心。トイレはどこのエイドにも数基おかれているが、どこも大行列で、男女一緒の行列で仮設トイレには入りたくないな、と見送り。トイレは絶対えちごくびき野の方がよかった。
標高が上がり、植生がかわる。ダケカンバや白樺を見ると、高いところに来たんだな、と実感する。空は青く、新緑は美しい(ここ大事なので何回も言います)。
そして、コース最高地点1908mの看板。ちょっと前に行ったかえるさんがいたので、頼んで写真撮ってもらう。ピース。嗚呼、もうこれ以上高いところにはいかなくていいんだね、と安心したが、この20キロ時点で脚終わってる感あり! げげ、早すぎ。このところ違和感の消えてなかった右の膝も痛くなり始めた。えーと、あと80キロ走れるんでしょうか? ポケットに入れてたタイムスケジュール表を見ると、既に予定表いっぱい(想定タイム2時間半、実情2時間28分)。
絶対捻挫しないぞ、と、足元の石(結構でかい)をガン見しながらの下り。自分ののろさに笑っちゃうよ。2キロ半位急な下りが続くのだが、その間に数百人に抜かれ、一人も抜いてない。おとう△にも「転倒注意!」と声をかけられつつ抜かれました。殆ど走路妨害状態。なんでみんなそんなに飛ばせるの~。そして坂を下りきると林道終了! ああ、ロードに戻ったよ、ありがたい。ここが今年新設の第1関門。
しかし、一旦坂を下ったのに、また登りが! コース図精査してなかったので、こんなに登りがあるんだっけ、とかなり萎える。そんなに急でないのに走れません。だって、周りの人も歩いてるんだもん!(子どもの言い訳かよ!) 高速なまもちゃんやトモちゃんはもうずっと先に行っちゃったんだろうなぁ、すごいなぁ、と別世界のことみたいにぼんやり考える。この辺ではくまモンリュックのMEGUちゃんと前後して進む。予想以上にしんどい上り坂の途中で再度林道があらわれ、聞いてないよと焦る(幸い下り坂になる前に終わった)。コース図に描いてないし!
一旦だーっと下る。途中に車が止まっていて、応援の人が。あ、幸人さん! シャンパンゴールドのi-Phone構えて、写真撮ってくれました! 一瞬元気が戻り、また、登りが来て、ひーひー言いながら登っていたら、小海町の看板。そして、エイド。朦朧としていたがここが最初の温泉、稲子湯でした。あ、トイレが仮設でなく、常設のトイレ=男女別だ! 数人並んでいたけど、許容範囲内! 40キロ(リエックスリゾート前エイド)で、自分タイムテーブルだと4時間52分、くらっちのタイムテーブルで4時間56分を見込んでいたのに、実情は5時間05分。しかも個室4つもあったので、すぐ順番来て、ラッキーなことに洋式があいた! タイツを膝の下までおろして、リュックの中に入れてた湿布を貼る(今回リュックに入れてて役に立ったほぼ唯一の品?)。腰に巻いてたウィンブレをリュックにしまう。二度と出番なし。エイドではおしるこ食べる。コーラも飲む。しかしおにぎり食べ忘れた! 走り出してから(いや登りだったのでほぼ歩きか)お腹すいていたような気がしてきた。
結構いやな坂を登り、突然下りになる。これまで山道みたいな細い道だったのが、2車線ある広い道路になって、歩道を走る感じに。途中から歩道は芝生になる。足裏にやさしいのだが、とにかくわたしは舗装されてない道が信じられない(舗装されてても転ぶくらいで)、一歩一歩、変な起伏がないかドキドキしながら走って行く。しかしタイムやばい! 電柱に「八峰(ヤッホー)の湯」の広告看板が出ていて、あ、とうとう42キロ地点だ!、と気づく。八峰の湯の手前あたりでMEGUちゃんに抜かれ、その後二度と会うことはなかった...。
42キロコースの人は左折してゴールテープ。人数少ないので地味に展開されてる。手前にエイド。エイドで飲み物飲んでいたら、突然肩を叩かれ、振り返ったら夫だった。は? バイクで遊びに来たらしい。道理で数日前に野辺山のサイト見て、こんなきついところ走るのかよとかぶつぶつ言っていた訳である。おにぎり食べていたら、今度はマッサ隊長に声をかけられる。出場しているって知らなかった! 稲子湯から10キロも来てないのに、またトイレ行きたくなって並ぶ(ここは八峰の湯のトイレが使えるとMEGUちゃんに聴いていたのだが、遠そうだったので、仮設に並ぶ(割とすいていたが、占拠している人がいて、意外と時間がかかった)。男子用トイレにおとう△がやってきて(ドロップバッグに入っていたTシャツにお色直ししていた)先に去って行った。トイレ待ちながら、夫の差し入れのエネルギージェルを飲む。
42キロは下り坂の途中で勢いを落としたくないので、ドロップバッグは置かない、とconaちゃんが言っていたので、確かにわたしもいらないな、と思ってわたしもドロップバッグは置かず。しかし、予想外に長居してしまった。応援バス出発でーす、というアナウンスが聞こえる。「次は滝見の湯に向かう応援バス、10時30分出発です、乗り遅れのないように」とアナウンスされ、え、もう応援バスが出発しちゃうような遅いタイミングなんだ!、と突然焦りが大きくなる。長居してしまったこともあり、本当は5時間05分(くらっち5時間07分)で出発する筈が、5時間25分以上になってる! 周囲の人はそんなに焦っている感じもないけど、大丈夫なんだろうか? 走り出したらすぐ、応援バスに抜かれ、また夫もバイクで去って行った(もう1か所くらい応援してくれるのかと思ったらそんなことはなく帰ってしまった)。
別に念じても仕方ないのだが、標高がどんどん下がっていくのが勿体ない。こんなに下らなくていいよー、下ればまた登らなくちゃいけないんだから、と思ってしまう。時々GPSの画面を標高モードに切り替え、まだ下るのか!、ともはや下りでしか走れないのに、標高が下がっていくのが怖くなる。
松原湖をちら見して、一瞬国道に出て、すぐ右に折れ、小海線松原湖駅(見事にミニマルな無人駅)の脇で踏切を渡る。こんなところで踏切封鎖はないだろうと思ったら、5分後くらいに小海線通ったよ! ないと思うと意外と本数あるようです。小海線を遠目に見る感じで更に下る。まだ底に着かないのかーー。と言っているうちに周囲がちょっと町っぽくなってきて、中学校とかもあったりして、いよいよ中間点! 公民館工事中で使えず、公園の中にテント立ててます。この辺が一番低い880m地点。さっきの最高地点から1000m以上下がっている。行列している人がいて、おお、これは噂の手打ち蕎麦だね、と思ったが、気持ちが焦ってきたので蕎麦はやめた。原始人ギンちゃんが並んでいた。わたしはランチパックをとって食べる。長居しないでスタート、でもエイド前にICリーダーで記録されたタイムで6時間20分、自分タイム6時間04分、くらっちタイム6時間06分だったのに! そして関門が7時間だよ! もう猶予は30分ちょっとしかない?
そして、ずっと下ってきた後、登り坂がこわくてこわくてたまらない。まともに走れない。少し走って少し歩いての繰り返し。大した登りじゃないのに、最初の10キロは普通に走っていた斜度なのに。
54キロのT字路で、人が妙な動きをしている、と思ったら、そこは、北相木村役場往復のすれ違い区間の入り口でした。少人数がぱらぱら違う方向に走って行くのは、もう出口を出てきた人だ! この区間4キロ位? 結構上り坂あってまた歩いて、でもこの上りは帰りに下って相殺されちゃうだけじゃん、と思うと(もう頭の中は標高のことと残り時間のことしかない)げんなり。すれ違いで会ったのは、よっしーさん、かりんちゃん、ちょっと離れておとう△、おとう△に、すぐ後ろからかえるさんとギンちゃんが来るよ、と言われた。わたしより前にいると思っていたマッサ隊長はわたしの後ろから追いついてきて、少しだけ話したけど、また後ろに下がって行った。
北相木村役場のエイドでは、施設内トイレが使えるというくらっち情報があったので、靴脱いで上がって、障碍者用トイレがあいていたので、洋式で用を足すことが出来て、とても助かる。出てからバナナなど食べる。えーと、エイドの食べ物、全体一括仕入れで、特徴がなく、どこで何食べたか殆ど思い出せない。何故か自分がお腹すいてハンガーノックになりそうな気分のときはエイドに行ってもナッツと梅干と飴・グミ位しかなく、お腹すいていない時におにぎりやランチパックやクリームパンがある、という需要と供給の不一致が多かった。エイド入ってきたときにギンちゃん見かけたが、トイレに行こうとしていたので声かけず。
戻りの道でも向かい側をガン見していたが、誰にも会えず。あれ、conaちゃんは? 今日は格段に暑くてきついレースだったが、予想以上にペースダウンしてしまった? どきどき。途中でようやく60㎞。道の途中のガレージで私設エイドしている人のところで麦茶や水をいただいている間に、向かい側のランナーがいなくなった。あれー、50キロの関門で切られた人以外全部通過してしまった? お揃いの宇宙選抜Tシャツのconaちゃん見落としたの? あれ? あれ?
と思いつつようやくすれ違いコースの入り口に戻る。まだ標高は1000mにも達してない。馬越峠が1620mだよ、とか、考えても仕方ないのに標高のことばかり。じりじり上り。たまに走る。たまにでいいのか? 65キロで約8時間30分。ほぼ3分の2来て、残り時間が5時間30分。均等配分よりはかなり時間残っているけど、馬越峠を登るんだよ~。と、この辺で幸人さん2回目の登場。私設エイドをしていたそうだが、もう終わってる。やはり結構やばい位置づけ? 1本だけ残しておいてくれたコーラをふるまってくれた。しかし、私設エイドや応援の人、「完走出来るよ!」って応援されると、このまま頑張れればなんとか完走できる、という位置づけであることが認識され、意外とガクブルものなのだな、と、今回時間に追われて走ってわかったよ...。
そして、71キロレースのゴール、滝見の湯に。山菜蕎麦貰う。座って、たまにも写真でも撮ろうと(余裕がないので携帯は殆ど出してなかった)スマホ出したら、電池残量0で起動しなくなっていた! 次の日にみんなに話したら「機内モードにしておくべきだったね」と言われた。山の電波の弱いところで、携帯が局を探して電池食っちゃうらしい。反省。リュックの中に充電池入れてたので(そんなもん持って走ってるのかよ! はい)充電してリュックの中にしまう(どうせしばらく使えない)。蕎麦の写真はなし。蕎麦食べてたベンチの脇でファイテンの人がサービスで疲労回復ジェルをお勧めしていたので、蕎麦食べた後、タイツの上から太ももとかふくらはぎとか膝とかに塗ってみる。効果のほどは不明。その先にドロップバッグ。着替えとか入れておいたが、何もいりません! 時間もかけたくありません!  テントから受け取って、そのままトラックに積んでもらう。
次のエイドまでの3キロは、まだ峠への坂ではなかった。滝見過ぎたらすぐ急坂だと思い込んでしまっていたので、拍子抜けしつつう、ゆるい登りはほんの少しだけ走る。あれあれ、と思っているうちに峠のふもとのエイドに到着。トイレ待ちしているかえるさんと話す。「ここからの5キロの登りに1時間、残り20キロを3時間」と言われ、新たなタイム計算のテーマが! 
上り始めてすぐ15時になる(スタートから10時間)。残り時間あと4時間。さっきのかえるさんテーブルで頑張る。ここまで大して走れてないが、峠のふもと、自分テーブルの9時間22分には遠く及ばないが、くらっちテーブルの9時間57分にはほぼ追いついた! これはなんとかなるか? いやなんとかする! といっても、馬越峠は当然のように全部歩き、但し、1時間より少しでも短く峠を越そうと、かなり必死で歩いた。この前後杉林。杉林の中で何かがいっぱいしゃーしゃー鳴いている。蝉のように聞こえるがこの季節まだ蝉はいないよね。たぶん鳥だよね? 標高1300-1500mくらいの杉林にいっぱいいる鳥ってなんだろう? 教えてエンベリさん、とか思いながら歩く。見晴らしいいところは最近植林したみたいで、小さい若木にピンク色のテープが巻いてあり、まるで登山道が一面に広がっているかのような様子。
おなかがすいてきたので、リュックに入れっぱなしだった、雅美ちゃんの名古屋土産(ひーちゃんに分けてもらった)のスポーツういろうを食べる。リュックの中身で使ったのは結局(1)湿布(2)携帯充電池(3)スポーツういろうだけでした。あーしかし、向かいの山が幾層にも連なっているのが見事。信州(ここはもう甲州か?)は山また山の世界だねぇ。
そしてふと気づくと、道に県道第58号カーブ、と書いてある。次のカーブは59号かと思ったら57号だった。あれ、なんで上に行くのに番号が若くなる? もしや馬越峠を越えて、向こう側に下りていくとどんどん番号が若くなっていく? (その通りでした) 広い道ではないが、結構車が登ってきた(半分以上は大会関係車両だったが)。
カーブになっているところに、誰かの応援に来ている女の人が立っていて、あと100mで峠のてっぺんですよ!、とみんなに声をかけてくれていた。ここで45分。まぁ5キロよりはちょっと短いが、思ったより速く峠到達。ようやく起動するようになった携帯で写真を少し撮る。峠の向こう側はマルチングのビニールシートで白く輝く畑が多く、森林ばかりだったこっち側と違う光景が広がっている。峠の途中から肌寒くなってきた、標高高いもんね。着替えてないTシャツが汗で冷えて来たし。でもウィンブレ出すほどでもない。過去の日記を見ると馬越は寒い、と書かれていたので、今年は本当に気温が高かったのだと思う。
下りは走れない位急、と聞いていたが、それほどでもなかった。最後の時間稼ぎ、と、当社比かなり頑張って走る(わたしは下り坂が怖いのだ)。下り始めてすぐ80キロ、11時間04分。カーブの号数が下がっていくのとか、マルチングの畑とか眺めつつ走り、とうとう1号カーブ、そして下り坂の終わりで85キロ。11時間36分。あと15キロを2時間20分、なんとかなる? T字路で別の県道に出るところでギンちゃんに追いつかれる。あれっなんでビハインドに? と思ったら71キロ地点で原始人衣装のお色直しをするのに時間がかかってしまったらしい。
県道の脇の、川との間の歩行者専用道を走る。下ってきた勢いで平坦な道も止まらず走れた。ここエイドがしばらくなくて、エイドまだかなーまだかなーと思いながら距離稼ぎ。ここで一定のスピードを維持できたのが、後で貯金になった。峠の下りの途中の小さいエイドから、この川上村役場まで6キロ。一番間隔の長いエイドだったけど、たどり着いた甲斐のあるいいエイドだった。入り口で茶粥と牛乳をいただき、奥で太巻き(おにぎりと書いてあったが海苔巻、ここだけでしか見なかった)を食べる。トイレもすいていたのでさっと入れた。
一旦止まってしまったのでもう走れないかと思ったが、前後の人が割と心地よいペースで走っていたので、抜きも抜かれもしないペースでまた次のエイドまで走れた。というか、次のエイドも結構遠く(5.8㎞先)、その間に、90㎞地点到達。90キロの数百メートル手前から、野辺山経験者全員が言及する、最後のしんどい坂スタート。何しろ、馬越から下り過ぎて1100m台まで降りてしまっているのだ。スタート地点の標高が1350mだから200mも登らなくてはいけないのだ。
坂の入り口で、ずっと馬越でも前後を走ったり歩いたりしていた女の人(後ろ姿がひーちゃんに似ている)が声をかけてくれて、話をしながら一緒に歩いて登る。90キロで12時間15分。あと10キロを1時間45分。やっと「ここまで来たら勝ったも同然」と言える状態まで来た気分。うるうる。しかし坂! 200m以上登らなくてはいけないだけあってえんえんと続く。そして、道の先に逆光でもやっと輝く八ヶ岳が見えて来た(どんぐり情報)。20キロでもう無理かと思っていたゴールがようやく手に取れそうな場所に! そして、坂道! 94キロ位で終わりかと思ったら、実は全然おわりじゃなく、緩い登りが本当にいつまでもいつまでも続いている。何回も走ったり歩いたりする。一緒に坂を登った伊藤さんとは93キロエイドの手前で一旦離れ、前に行ったり後ろに行ったりしながら進む。ギンちゃんにこの辺でまた抜かれる(ペースは絶対早いのに、ワラーチ関係とか色々タイムロスが多かったギンちゃんであった)。他の人とも抜いたり抜かれたり。元気ならどうってことない坂なのに、走り切れなくて悔しい。そして、これも全員が言及する、一旦ゴールの喧騒が聞こえるのにそこから遠ざかる地獄。薄暗くなってきた道を(まだ上り坂でしんどい)さみしい気持ちでゴールに背を向けるように走る。97キロでようやく登り坂終了。最後のエイド。
まだ走り続けられない。そしてよっしーさん追い抜く。北相木村ではあんなに前を走っていたのに! 足つっちゃったね! 最後の1キロでまた伊藤さんと話す。最後の1キロは走りましょうよ、と話して、併走ではないが、最後1キロの看板からは止まらず走る。小海線の踏切(同じ踏切を朝2階越え、これ3回目!)を越え、増えて来た声援の中、あと少しあと少しと思いながら進む。体育館への緩い石畳の上り坂(最後も登りだよ)の曲がり角に、先にゴールしたMEGUちゃんがいて、声援送ってくれた。朝も通った緑色のゲートが目の前に! 一人ずつゴールした方がいいと思って少し前の人を待ち、ゴールテープを貼りなおしてくれるのを待ち(たぶん2秒位ロス)ちょっとぐだぐだな感じでとうとうゴール! もう少し人の少ない時間にゴール出来ていたら(要するに遠くで聞こえていた30分位前)ちゃんと名前もコールして貰えたのかなぁ。
しかし、100キロ! ウルトラ7回目、そのうち100キロレースは今回が4回目だが、タイム13時間42分40秒は勿論ワースト。しかしタイムじゃないね、このレースは。全身で山の空気を浴び、新緑の山々を眺め、鳥の鳴き声を聞き、花(オレンジ色のつつじや、リンゴと思われる白い花の木が印象的でした)を見る。すごい達成感。
ゴール直後に先週のにこぱのコンサートで知り合ったpataoさんと会う。71キロリタイヤだったそうだが、何しろ川の道から3週だし、2週後にはまたオクムですって! お風呂とかも入って、レースを楽しんでいる。お風呂と言えば、ながくんは3つの温泉全部入って12時間台で完走している風呂フォレストだし、まもちゃんは9時間09分! わたしなんて残り時間のことと標高のことしか考えてなかったのに。
10キロごとにICリーダーでタイム計測していたけど、何故かランナーズアップデートには10,30,50,70,90とラストしか表示されてない。看板表示は5キロごとだったが、全部のラップは取ってないので中途半端なラップを下記に。これってあとで完走証送ってきたりするのかな?
10km 01:07:27    06:07:27
20km 2:28:10
25㎞ 3:08:37
30km 03:43:49 2:36:22 08:43:49
40km 5:05:15
45km 5:49:41
50km 06:20:18 2:36:29 11:20:18
55km 7:02:53
60km 7:50:32
65km 8:29:16
70km 09:20:03 2:59:45 14:20:03
75km 10:08:07
80km 11:04:28
85km 11:35:58
90km 12:15:14 2:55:11 17:15:14
95km 13:02:44
Finish 13:42:40 1:27:26 18:42:40
conaちゃん、今朝話したら、実は北相木村では結構わたしの近くにいたということが判明、もしやエイドの中ですれ違っていたのかも? で、71キロ関門はクリアし、馬越峠も登ったが、中腹のエイドのところでタイムアウトになってしまったとのこと。完走できず、課題は残ってしまったが、ちゃんと進歩している! 体育館に戻ったら、しばらく前から体調が悪いとおっしゃっていたハイマーさんもconaちゃんの脇にいた! ハイマーさんは71キロ関門。今年はしんどいレースだったようだが(初めてなのでよくわかってない)、デカフォレスト(10回完走、緑のゼッケンつけて走っている)とか、イプシロン(20回完走。3人しかいないが、そのうち2人は見かけた=そんなにハイペースで走っている訳ではないのだな)とか、本当に野辺山が好きなどMの人がいっぱいいるのだなぁ、としみじみ。
荷物を片付け、帰り道の途中のたかねの湯へ。広々としたいい風呂でしたが、意外とランナーでいっぱいということもなし(ある程度はいたが)。右足の親指が痛いと走りながら思っていたが、側面にでっかいみずぶくれが出来て、もう破れていた...。右足は、人差し指の先の爪先のところで靴下(かなり厚手)にも穴があいていた。あと、かなぐとかないシームレスのスポーツブラしていたのに、何故か背中に大きな擦り傷が出来ていた。
宇宙選抜Tシャツで走ったが、Tシャツだとリュックのひもが首に当たって結構すれる。そして、朝1時に塗ったきりの日焼け止め(リュックに日焼け止め入れていたがとうとう塗らず)はどの程度効いていたのか? 色んな所がじりじり日焼けしていそうだ。

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