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"Ingress prime"を活用した商店街活性化事業案を作りました。採用されるか一蹴されるか判りませんが、締め切りも近いので提出することにしました。


「位置情報ゲームを利用した、商店街「まち歩き」誘客事業」の開催案

■概要
商店街の紡いだ歴史と潜在する魅力
商店街は衰退傾向にあるとされて久しい。しかし、個々の商店街が紡いできた歴史に着目すれば、なぜそこに人が集い街を成したかという背景が必ず存在する。そんな地域に親しみを覚え、愛し守ろうとする人がなんとか頑張っているのが現在の商店街である。
また、「昭和レトロ」という新たな視点が現れたことにより、時代に取り残され、あまり見向きされてこなかった街並みや古い店舗が、古き良き時代を惹起させ、郷愁を誘う「魅力」として捉えられるようになってきた。
「まち歩き」観光スタイルの定着・一般化
「まち歩き」というスタイルが定着・一般化した。有名観光地だけでなく、旧産炭地を歩くなど「まち歩き」がブレイクした理由については様々な見解がある。デフレ基調の経済が続き人々の生活様式が堅実化した。身の丈に合わないこれまでの観光が飽きられた。身近な商店街などを歩いて時間を楽しむ観光が定着してきた等々。温泉周遊観光を主とした団体旅行が消滅し、トレンドが個人旅行にシフトするとともに、定着・一般化してきた観光形態と考える。
AR(現実拡張技術)を使った位置情報ゲームの普及
スマートフォンの普及によりGPSの活用も一般化し、それを利用した万歩計アプリや、世界的に一大センセーションを巻き起こした「ポケモンGO」などの位置情報ゲームも一般に普及した。
実際にプレイすると判るが、我々が暮らしている近辺に石碑や眺望など気が付かなかった物事を再発見することが出来る。各々の商店街の中に数多くの魅力のある存在を見つけるツールとして、位置情報ゲームを活用することが出来ると考える。
新しい「共同体」を出現させた「INGRESS」というゲーム
INGRESS(イングレス)というゲームがある。Niantic社が開発・運営する位置情報ゲームで、プレーヤーが2つの陣営に分かれ、自陣のエリアを広げ、あるいは敵陣のエリアを奪うという、割と単純なルールのゲームであるが、先述の「ポケモンGO」の生みの親ともいうべきゲームである。
2012年にリリースされて10周年を迎えるゲームであるが、他のゲームと異なり、大いに注目すべき点がある。それは「ポケモンGO」やその他のゲームでは、あくまで「システム 対 個人」もしくは「何かを集める」であるのに対し、INGRESSはスマホを通じて人同士がリアルに協力しあい、お互いに対戦しあうという特長を持つゲームであることがもたらした事象である。
プレーヤー同士の交流が生じて、情報を交換し協力しあう「新たなコミュニティ」が生まれていることである。重ねて言うが、我々はこの事象に大きな注目をすべきである。
Twitter等のSNSを活用して、自主的に様々な交流会や催し物が行われており、INGRESSが単なるゲームの枠を超え、日本中に知人ができて、中には交際や結婚に至るケースもあり、「コミュニケーションの手段」となっている。SNSで分かる限りだが、当該地域では200人ほどの愛好者がおり、年齢層や男女比もほぼ把握できている。ニッチな人数ではあるものの、彼らの後ろには常にSNSで全国の同好の士と繋がっていることを鑑みれば、当該地域のみの人数で効果を推し量るべきではないと考える。
商店街は「位置情報ゲーム」をどう捉えるべきか
将棋が理解できない人に、どんなに言葉を尽くしても将棋を理解できないのと同様、INGRESSをまったく理解していない人にとれば、理解の範疇を超えた印象を受けるかもしれない。
しかし、当該地域でもこのゲームを理解し、SNSを通じ同好の士で繋がりつつ、大いに楽しんでいる人が多数存在しているのは事実である。彼らはスマホを手に、近所やあるいは見知らぬ土地へ外出しゲームを遊んでいる。彼らも喉も渇けば、休みたくもなるだろう。商店街は、それらプレーヤーに何らかのサービスを講じる「チャンス」があることを見出すべきである。
■事業目的・効果
目的
INGRESSを楽しむ層に向けた商店街への誘客まち歩きイベントを開催する
効果
① 足を運ばない商店街の街並みを体験し、商店街の魅力を発見してもらう。
②「こんないい店があるのか」「また行ってみたい」という興味を少しでも持ってもらう。
③「商店街」という存在を知ってもらう機会を創出し、商店街へ誘客を図る
④INGRESSに理解のある商店街として特徴づけを行い、全国の愛好者の来訪を促す。

■内容
INGRESSには、「ファーストサタデー」・「ミッションデイ」というプレーヤーが自主的に行うイベントが行われており、Niantic社も当該イベントの自主開催を大いに推奨し、道内の愛好者はコロナ禍に対応しつつ毎月「ファーストサタデー」を実施し続けている。
そのイベントの開催地として、商店街の街角を広く利用してもらう形式にすることで、上記の目的を達成することを目論む。
実施については、本来であれば対面集合のイベント形式が理想だが、コロナ禍での状況を鑑み、極力集合することを避けるため、受付のみを設置して順次エントリーを受け付け、商店街へ繰り出していただき、各々が自律的に行動してもらうという方式が望ましい。
来訪するプレーヤーにおもてなし感を醸成するツールとして、クーポン券や商店街マップ等を手交し(当方が負担)各地域への確実な還元を行う。

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