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#88 木曜日の餃子

仕事終わりの餃子

というのは、響きが良すぎる。

多分身体にも良い。


今回は、住んでいるところでいちばん人気と聞く、前から目をつけて行きたい餃子のお店としてメモしていた餃子やさんに行ってきた。

餃子がメインのお店と言ったら王将なので、個人経営のそのような場所に行くのってわくわくの塊。


お店は引き戸が常に空いているスタイルで、カウンターで既に餃子を嗜んでいる人が外から見える。

暖簾をくぐって中に入ると座敷に通された。座るやいなや、

「焼き餃子二つ頼んで良い?」

と実家のおばあちゃんと勘違いしてしまうようなあたたかすぎる店主のおばあちゃんから逆オーダー。斬新。

メニューを眺める。メニューがたくさんだ。

皮蛋(ピータン)ってなんだっけ、と友人がいい、12年前くらいの記憶を遡って説明したが、皮蛋知識は更新切れ。せっかくだから頼んでみよう、と注文してみた。

吟味に吟味を重ねて、選ばれたのは

・酢豚
・ニラモツ炒め(レバーじゃなくてモツ!新鮮)
・白米

ひゃ〜。こりゃあいいぞ。
まるで孤独のグルメの主人公になった気分で、店内を見回して運ばれてくるのを待っていた。私は注文したあとにメニューを眺めるのが好きなのだが、ご飯に行ったときに同じタイプの人だと嬉しくなる。貴方もなのね!って。

そして運ばれてきたのがこちら。

このお皿ごと持ち帰りたい

小ぶりでなんともかわいらしい。ぎっしり詰められた餡はしあわせそのもの。まさに王道の餃子でした。絶対に全人類がすきなやつ。一人前8個だったが24個は食べられそうな美味さ、軽やかさ。

ご覧くださいこの艶

ツヤッツヤの酢豚。ツヤッツヤ。つや。あんかけの主張がつよいと思いきや、噛めば噛むほど中身の美味しさを感じる。素材の美味しさというのかしら。長芋が入っていて珍しいのだが、これがまた良い。

隠れモツになってしまった

知っているモツじゃない!というのが第一印象。一度油で揚げられているのか、カリッとした食感。モツにギャップ惚れした。ニラは柔らかくて味付けがやさしいのなんの。。味付けを教えていただきたい。

美術館みたいだね

改めてすごい見た目。一口目はゆで卵に似た味なのだが、いつの間にかレバーのような味に勝手に味変してくれる。二度美味しい。癖があって好き嫌いが分かれそうだが、レバーが好きな食べ物一位に君臨している私は非常に好みだった。


おうちに帰ってから皮蛋のことが気になって調べた。

記録によると、明代初期にアヒルの卵を灰の中に埋めて忘れてしまい、2か月後に発見された卵が熟成していたことから偶然に製法が発見されたとある。
石炭や木炭を混ぜた粘土を卵殻に塗りつけ、さらに籾殻をまぶして甕の中のような冷暗所に2か月程貯蔵する、とされているが、消石灰、炭酸ナトリウム、塩、黄丹粉(一酸化鉛)で作ることもできる。
石灰によって徐々に殻の内部がアルカリ性となり、タンパク質が変成して固化してゆく。白身部分は褐色のゼリー状、黄身部分は暗緑色になる。
Wikipedia

なんか、、どこから触れていいのかわからないぐらいツッコミどころ満載。

食べ物の説明とは思えないよね。アルカリ性のものって食べてはいけない気がするよね。卵を放置して忘れてたことが皮蛋という立派な料理に繋がっていると思うと、「どんなことにも意味がある」の象徴と言っても過言ではない。ように思える。

透明感があるものが好きなので皮蛋の白身の部分の見た目が宝石みたいでぐっと惹かれた。


次回は水餃子とあんかけ焼きそばを食べると決めています。


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