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ジルコニアの月

単純な話。
奇麗所だけ寄せ集めて固めた美しいセラミックを作り上げた訳だが。

おかげで中で二極化してしまったんだ。 
奇麗所と、クズ傀の間で振り子は揺れる。

こうして睡眠時間を削れば、明日が余計に辛くなるだけだとわかっていて。
力任せに引き寄せた。
結局は獣であり、傷物であり、軟弱者を上手く隠せるようになっただけで、そいつらは出番とばかりにどろどろと腐っては毒を出す。

うるさいな、一緒に居たいんだよ。
うるさいな、今はこうしてぶつけ合いたいんだよ。

理性がどれだけ正論を諭しても
我儘で生ぬるいとしても。


明日が来て欲しくなくて。
時間を忘れたくて焚き付けた。
ベタつく肌に噛み付いた。
胸がずっと青い顔をして嘔吐を続けている。
私が無理やり飲み込んだ言葉を
ゲェゲェと吐いていく。
不安と焦りが酸っぱい臭いを放つ。


わからないことばかりだ、生きるのは辛い。
自分らしくあればあろうとする程世間はどんどん息苦しくおかしくなるし、社会人として欠けていく。

私はどうしたいか、分からない。
寝たくない、寝たら明日が来てしまう。

私はどうして生まれたの?

どうしてこんなに生きづらいの?

誰か教えてくれたらいいのに。
胸に浮かんだ赤黒い染みが、明日の私の安定剤。

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