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人前で話すのが苦手すぎる私が始めたこと

人前に立って話すのがとても苦手だ。
顔はこわばるし、全身がプルプル震えて、マイクを落とさないように持っているのが精一杯になる。
どこを見ても緊張するので目が泳ぐ。
目が泳いでいることに気付いて焦る。
目や手や身体の震えを気にしていると、自分が何を言ってるかわからなくなる。

どのくらい苦手かというと、20名ほどの保護者会で3行の文章をそのまま読み上げるだけでパニックになるくらい苦手。

小学校の役員の仕事で、保護者会の司会をすることになった。
短い文を細切れに読むだけだし大丈夫! と高をくくっていた。

でも、みんなの前に立ったらやっぱりダメだった。
脚がプルプル震え始める。緊張してる自分に気付いて焦る。焦っているのに気付いて焦りの連鎖が止まらない。マイクを持ってるのが精一杯。両手でぎゅっと握っているのに握っている感覚がない。原稿が追えない……

緊張して呼吸するのを忘れていたのか、めまいと過呼吸でクラクラしてきた。心配した学校の先生が出てきて、結局別の人に司会を代わってもらった。

プレゼン研究で得た意外なもの

こんな風に、話すことにまつわるトラウマは絶えない。

少しでも改善しようと、プレゼンや説明が上手な人の登壇の場に出向き話し方を研究したこともあった。

緊張なんてみじんもなく、参加者の表情を見て冗談を言えるくらい余裕のあるプレゼンの申し子みたいな人がたくさんいる。でも、一見出たがりに見えるような人でも、緊張して声が上擦っていたり、指をいじったり顔を触ったり、緊張している時の癖が出る時があることにも気付く。

これが逆効果だった。
やっぱり誰でも緊張するのね、と安心するどころか、見ている人からはこんな細かいところまで見えてしまうのか! という気付きになってしまったのだ。

そう思ったら自意識過剰に拍車がかかり、人前で話すことへの拒否反応の上限はまた跳ねあがった。

人と会話をするのが嫌いなわけじゃない。プレゼンのプロフェッショナルになりたいなんて高望みもしない。少しでも、話すことへの抵抗感を減らしたいのだ。

大人のあいさつ運動

そこで最近始めたことがある。
それは、あいさつだ。

小学生の頃、私の通っていた小学校は年間通して「あいさつ運動」を実施していた。登下校中、畑仕事をしているおじさんおばさんに挨拶するのが日常。小学生の私は今以上に人見知りだったけど、ドキドキしながらも「こんにちは」と言えていた。

それを思い出し、バレンタインデーの日から30歳のあいさつ運動を始めることにした。

まずは、朝晩保育園の送り迎えで会う先生やお母さんたちへの挨拶。
エレベーターでドアを開けて待ってくれる方や駐輪場のおじさん、スーパーのレジのお姉さん、コンビニのお兄さんなど、日常で少しだけ関わる人たちへのお礼をちゃんと言葉に出して言う。

いままでは、会釈や、小さい声で「すみません」と言うのが限界だった。でも、小学生の頃のようにドキドキしながらもちょっと大きめの声ではっきりと「お願いします」「ありがとうございます」を言うように意識している。

まだ3日しか経ってないけど、明らかにメリットがある。

それは、日常的に声を出すだけで、ちょっとエネルギーの高い人になったと錯覚できること。

一時期取り憑かれたように「性格を変える方法」を調べていた時期があるんだけど、脳科学や心理学の領域でも「行動を変えれば性格が変わる」という研究成果が出ているらしい。

その当時は「これで学問とか言ってんじゃねーよ!」と怒り狂っていたけど、やってみたら悔しいかな、本当にそうなんである。

ポイントは、本気でやること。
大きい声ではっきり挨拶しないと脳が「私って元気な人なのね!」と錯覚してくれないので意味がない。

ということで、今日も頑張ってあいさつ運動してきます!





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