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対等・多重人格デモ行進3

本当に当時のことを思い出すと

なんたる惨劇と思うが、

わたしは本気であり、それは受け入れがたい事実だった。


別に、小難しい話をわたしにしてほしいというわけではなかったが

彼はわたしのことを、
天使か女神がブッダと誤解しており、

その世界を

優しく守り抜いていたことがとにかく気に入らなかった。



日本式の挨拶では、手を合わせてお辞儀するものなのだと
どこかで間違った情報を仕入れてきた彼は、

わたしの顔をみるたびに手を合わせてお辞儀をした。


そこから10年くらいたってまさか

自分が女神と名乗って活動しているとは
その頃はつゆ知らず、

毎回腹が煮えくりかえるような思いで

その彼の甘い優しさを踏みにじり続けたのである。


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