EPOCALC

ナイアガラー大学院生。ネタに振り切った音楽集団Water Walkを元気に運営中。 h…

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ナイアガラー大学院生。ネタに振り切った音楽集団Water Walkを元気に運営中。 https://epocalcgarage.hatenablog.com/

マガジン

  • Water Walk Magazine

    • 78本

    変な音楽記事の集合体

  • 最近聴いて良かった音楽

    二ケ月に一回、聴いて良かった音楽を新譜・旧譜に関わらず纏めます。

  • 音楽づくし

    数々のディガーをだました、架空の音楽についてのレビュー

  • リマスター記事

    三年間ほぼ毎週更新した「EPOCALC's GARAGE」の記事を改稿し、再公開したもの。

  • ○○について

    虚実混交エッセイ

最近の記事

最近聴いてよかった音楽 23/04

ここ数か月で聴いて良かった音楽です。新旧混合。 The Pilgrim, Their God and the King of My Decrepit Mountain / Tapir!RYMをちらりと覗いていたところ、結構な話題になっていたので聴いてみたアルバム。フォークロックながら、大変電子音楽的なミニマルさが見られる作風。サティのジムノペディをベースにした曲が入っているあたり、アンビエント系のエレクトロから影響を受けた節も多そうだ。サウスロンドン出身ということもあり、最

    • 最近聴いてよかった音楽 23/01

      あけおめことよろ。 最近聴いて良かった音楽です。新旧混合。 オスティナーティ / 山田岳現代音楽ギタリストによる作品。なんでも1978年から2016年に作った作品が収められているそうだ。幅が広すぎでは。 印象的だったのは想起 - 迂回。ギター独奏とポエトリーによる非常にシンプルな曲だが、シンクロしていた両者が段々と離れていく様が面白い。ギターの音の説明をしていたはずのポエトリーが最終的に自転車の修理方法を喋り出す。その他の曲も「間」を意識した構成であり、昨今のアンビエン

      • 自作チョコについて

        バレンタインデーが近い。好意を寄せている相手へ自作チョコをつくる方もいるかもしれない。 そこで僕はふとある疑問が浮かんだ。 自作チョコというのはどこからが自作と言えるのだろうか。 …...いや、「自作チョコはカカオから作れよ~~」というチンケな話をしたいわけではない。そういう話はTwitterによくいる、つまらない有象無象に任せればよい。 僕の言いたいのは「どこまでが自作チョコとして許容されるのか」ということだ。溶かして型に入れる、これは自作チョコと言ってだろう。しかした

        • 最近聴いて良かった音楽 23/12

          最近聴いて良かった音楽についてつらつら語るコーナー。新旧混合。 Viene…/Congregacion南米チリの音楽を漁っていたところ見つけたアルバム。現地では不動の名盤と称されているらしい。 名盤扱いも納得の、浮遊感と土着感あふれる神秘的なフォークが楽しめる。決して陽気な音楽ではなく、むしろダウナーな音楽性なのだが南米の空気感を確かに感じる。これは唯一無二のアルバムであろう。 白眉は二曲目Arrebol。バイオリンのリフやコード感が最近のフォークと言われても信じてしまい

        最近聴いてよかった音楽 23/04

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        記事

          The Very Best of EPOCALC

          この記事は私の活動をよく知ってもらうための、ベスト盤です。 ・最近ライブで出くわしたが、この人何をやっているんだ? ・最近フォローしたけど、昔の活動を知らないなあ そんな方にオススメな過去記事の選りすぐりコレクションになっています。また裏話的なコメントも付けましたので、古くから支えてくださった皆様も過去の私をより知ることができるはずです。 過去の私を知り、 現在の私を見て、 未来の私を感じなさい。 Side A(ある程度評価された記事)Side Aでは少しは評価された

          The Very Best of EPOCALC

          Schrödinger Equationライブレポート

          メンバー全員が博士号を持つ異色のユニット・Schrödinger Equationが発表した久しぶりのアルバム"Cardinal"発売を記念したツアー一日目。ユニット初となる全国ツアーであることに加え、ライブ自体が4年ぶりであり多くのファンが心待ちにしていた。会場は渋谷区■■■。 開場前から多くの人が詰め掛けていたが、作野(Vo./Gt.)による場の量子論を用いた時間操作で会場到着から着席までの実質待ち時間を20分から1分に減らし、開始前から革新的なライブパフォーマンスの一

          Schrödinger Equationライブレポート

          MINT JAMってどんな味か気になったので作ってみる(Remastered)

          ※この記事は以前はてなブログで公開していたものを修正等した上再投稿したものです。 ちょっとでもフュージョンに興味を持ったことのある方なら、恐らくMINT JAMSというアルバムを一度は目にしたことがあるだろう。 80年代フュージョンブームの立役者・カシオペアが最も脂がのっている頃のライブ盤。度々日本の名盤にも食い込んでくる、正真正銘の名ライブ盤である。 録音とミックスに相当気を使っているらしく、演奏と言われなければスタジオレコーディングと思ってしまうほどにレベルの高い音

          MINT JAMってどんな味か気になったので作ってみる(Remastered)

          最近聴いて良かった音楽 23/7

          ここ最近聴いて良かった音楽です。新旧混合。 ※今回何故だか有名アルバムが多くなりました。 Matt Evans "Soft Science"Kankyo Recordsでしれっと売られていた品。Iannis Xenakisに影響を受けているアンビエント作家だそうで、なるほど音の配置にシステマチックなものを感じる。各楽器もXenakis譲りの賑やかさがあり、案外ノイズ好きにもお勧めできそうな雰囲気さえある。 また動だけではなく、ドローンアンビエント的な"静"の曲も印象的。

          最近聴いて良かった音楽 23/7

          私を構成する記事9選

          「#私を構成する9枚」というハッシュタグがある。 音楽ファンが自分の好きなアルバムを9枚選んでツイートするという奴である。「構成する」という名は少々大袈裟な気もするが、作るのが楽しい上見る側もお手軽に人となりが知れるので音楽界隈ではお馴染みになりつつある。 ちなみに僕は大体こんな感じ。 しかしながら僕は一応音楽ブロガー。Webブロガーと音楽批評界隈の両方の端くれに位置する芸風でやらせてもらっている。故に音楽と同様にWeb記事の方でも自分に影響を与えたと言えるものを選ぶと、僕

          私を構成する記事9選

          白山眼鏡について

          私は極度の近視である。数字でいうと0.01程度。これは大体アノマロカリスと同じくらいらしい。視力だけなら私はカンブリア紀から進化してない訳だ。 ゆえにメガネが欠かせない。コンタクトにしようと思ったこともあったが、目に何かを入れるというのは怖い。目の裏に入ると思うとぞわぞわする。ずっとメガネ派だ。 さて、メガネは顔の一部である。これはやくしまるなんとかが否定しているが、真の命題だ。メガネをかけると人の印象はガラッと変わる。そして良いメガネはその人の雰囲気を底上げする力さえある

          白山眼鏡について

          最近聴いてよかった音楽 23/5

          最近聴いてよかった音楽たちです。新旧混合。 Sounds For The Office / コディ 「オフィスのための」という題名、ナンセンスな日本語の名前、いかにもフリー素材なジャケ写、出しているレーベルもVaporwave系とどう考えてもMall Soft的なアンビエントが来ると思わせといてのラウンジ・ジャズである。裏切られた。 しかし妙にムーディーなサックス捌きである。こんなのが流れているオフィスでは集中して作業できる気がしない。Sound For The Off

          最近聴いてよかった音楽 23/5

          最近聴いてよかった音楽(23/3)

          最近聴いてよかった音楽を並べていきます。新旧混合。 3/Czerwone Gitary 人呼んでポーランドのビートルズ。なるほど確かにポップで楽しいブリティッシュロック。初期ビートルズを彷彿とさせる音楽だ。当時のポーランドでは大変人気があったバンドそうで、この3作目まで素朴なビートポップが楽しめる。が、この後リードギターが脱退しサイケデリックな方面に行くことになる。今作でもコーラスワークにサイケの萌芽が。 サイケ期には名盤SPOKOJ SERCAを残している。ファズの利

          最近聴いてよかった音楽(23/3)

          今年聴いて良かった新譜を15枚並べる記事2022

          毎年恒例良かった新譜を紹介する記事です。全ての音楽ファンは年間ベストを書くためにnoteをやっていると言って過言ではありません。 30枚とか50枚とか選んでいる人が多い中、題名の通り毎年15枚だけ選んでいます。無暗に多くても読み手が疲れてしまうし、書き手も一枚一枚に向き合う時間が少なくなってしまう気がするからです。あとは僕が旧譜に比べて新譜への熱量はあまりないから。 今年は例年以上に良い新譜が多かったですね。平均値がかなり高い感じ。それ故甲乙つけがたいところも幾つかありま

          今年聴いて良かった新譜を15枚並べる記事2022

          今年の個人的ベストWeb記事Top5

          音楽ファンは年末になると「個人的今年の年間アルバムベストTop○○」というのを作ることになっている。遺伝子レベルで組み込まれていると言って過言ではない。 しかしながら個人的今年の年間Web記事ベストTop○○というのをブロガー界隈でお目にかかったことがない。音楽家よりWebライターの方が身近な存在なのでベストを選ぶのに気が引けるのだろうか。 とはいえ、私は音楽ファンかつWebライター、両方の性質を併せ持つ♣。今年は年間アルバムベストのように年間Web記事ベストも作りました

          今年の個人的ベストWeb記事Top5

          最近聴いて良かった音楽(22/11)

          最近聴いて特によかった音楽をもにょもにょ書くコーナーです。新旧混合。 Step on Step - Charles Stepney 彼の名は知らなくとも、Earth, Wind and Fireのプロデューサーと言えば驚かない人はいないだろう。Charles Stepneyはそんな70年代の名裏方として知られている。その偉大なプロデューサー業とは裏腹に生前に自身のソロ作を遺さなかったものの、つい最近宅録音源集である今作が発表された。この23曲全て演奏含めて一人で作ってしま

          最近聴いて良かった音楽(22/11)

          音楽づくし:「音風」&「いろいろ」

          音景楽団「音風」 数年前から始まったアンビエント・リヴァイバルの中で、多くの音楽家が才発見された。吉村弘、高田みどりなどはその典型例だろう。ともに現在の音楽ファンなら多くが知る名前だが、ほんの数年前までは殆ど誰も聴いていない音楽だったのだ。 彼らの存在が示しているように、まだ然るべき評価をされずレコード屋の奥底に眠っている音楽も多い。その代表が音景楽団だろう。 音景楽団は1980年に当時都内の美術大学に在学していた紺野利典によって友人たちと結成された楽団である。当初はBr

          音楽づくし:「音風」&「いろいろ」