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30年来の料理本を断捨離

料理病な私

20代から使い続け増え続けている
料理本たちがあります。
NHK番組『今日の料理』、月刊テキストを
30年間使ってる人なんて
いないんじゃないだろうか。

棺桶に入れて一緒に燃やしてもらうつもりで、
今回もなんの疑いもなく
持って行くつもりでしたが、
事態がだんだん明らかになっていくに連れ
気がついた「無理」。

もう何十回も作った。
補修に補修を重ねてヨレヨレぼろぼろ。
もう十分ではないだろうか。

人生の半分以上を共にした、
「墓場まで一緒に」「身体の一部」だと
思っていた料理本たちと、まさかお別れする
日が来るとは思わなかったが、思ってみると
なんでずっと持ってたかの方が不思議に(笑)。

今はレシピ検索がある

そして決定打は最近身につけたレシピ検索。
本当に素敵なレシピがいっぱいあることに
気づいた。昔はマニアックな料理
(マイナーな外国料理や自家製など)は
本を買って作るしかなかったが、
今はいくらでも検索できる。

むしろ本に載ってるものより
もっともっとレアだったり、
その国の文化やエピソードが紹介されて
いたり、写真が豊富だったり、
「情報量が多い」ことも気がついた。

今ある材料で検索できるのも便利。
残り物から発想できる。
「こんな食材他に使い方あるのかな?」
とイメージが固定されてるモノや
使い方の分からない食材も、
和・洋・中・エスニック驚きのレパートリー。
気づいたら時代が変わっていた。

私のバイブルたち

10代から持ってる(!)パイとクレープの本、
大学生の時に買った東南アジア料理の本、
20代後半でハマった沖縄料理の本、
イタリアンの基礎を学んだピザとパスタの本、
世界中の料理に目覚めたスープの本。
ネットのない当時は貴重な情報でした。

骨の髄までしゃぶり尽くした感。
勘所はもう分かっているので、
必要があればレシピ検索します。

凝った料理ばかり作り続けていた私に
衝撃を与えた、大ベストセラー
『粗食のすすめ』シリーズ。
(今の言葉でいう)意識の高さ、
何を作っても美味しい、完璧でした。

写真が素晴らしい。私にとって料理本は
ビジュアル書でもあるので、
器やカトラリーなどのコーディネート、
焦点のぼかし方、アングル、光の反射など
写真技術、全てを堪能しました(笑)。

料理オタク本の極み

ヨーカドーのワゴンセールで買った、
超高級フレンチレストラン
コルドンブルーのレシピ本。
ポレンタって何だよとか、
うさぎ肉近所で売ってないよとか、
野生の茸指定されても無理だよとか
ツッコミ所満載のマニアックさに
しびれました(←変態)。

が、食材が入手しにくいとか
手間がかかりすぎるとかの理由で、
使い倒されることなく。

パリで買ったフランス語のケーキ本は、
主に材料が手に入りにくいという理由で
ほとんど生かされることなく、本棚の飾りでした。
ブックオフに出したら、フランス人が買うかな??

エスニック料理本、今見るとマニア度が低い。
大体、インド料理と韓国料理とタイ料理を
一冊の本で「エスニック」とくくってる
センスが古すぎる。

最後に残った神レシピ

最後まで残した10冊です。
比較的新しくて、まだ作り倒してないものや
その国の定番レシピが残っています。
元が本棚1段分あったことを考えると、
よく圧縮できたと自分を褒めたいです。

私が20歳の時に買った、
料理オタクの原点インド料理本は残りました。
「カレーライス」一種類しか存在しなかった
当時は「カレーだけで何十種類もある」とか、
なじみのないマトンとか、
見た目も変わったほうれん草カレーとか、
聞いたことないサモサとか、めくるめく世界、
スパイスを買い込んでハマりました。
インド人留学生の友達に
「なぜ貴女はうちの味と同じに作れるのか?」
と驚愕された武勇伝があります。

捨てる本、雑誌の中から、愛用してる
ピザ生地や寿司飯などの基本レシピ、
何度もリピしてる「神」レシピを
びりびり切り取ってスクラップしました。
最後の「紙」レシピです(笑)。
でもこれも近い将来、
電子メディア化してなくす方向です。

私のアイデンティティの核の手放し。
大きな地殻変動になりそうな予感。













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