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サズ職人を表敬訪問@イスタンブール

昨日は一歩たりとも外出せず、ゴロゴロしながら綾辻行人を読む、という海外1日目としてあるまじき行動をとっていた。#浅草帰れ ってなるよね。

日本に住む友人たちからことづかった本の買い物をするために、遂にやる気スイッチをONにして外出。意外にあっさりと2冊の本を見つけ、残る1冊も明日入手できる目処が立った。

買い物ついでにボスポラス あおいのぉ

随一の繁華街、イスティクラル通りは相変わらずものすごい人出だが、浅草寺周辺で生きる私からすると、スイスイ歩ける分、快適だ。

道が広いものね スイスーイ

ドンドルマ売りの兄ちゃん、ドネル売りの兄ちゃん、手に金属の棒を持って仕事をする人は、手持ち無沙汰な時、その棒でリズムを刻んでいる率90%な気がする。しかもそのリズムのとり方がかなり手練なご様子。

メトロのホームでは「ここ横浜アリーナ?」ってくらいアンプごりごりでエレキサズ弾いている人いるし。なんか自由で良いなぁ、と昨日抱えていた憂鬱が消えていく。

「楽しくなってきたなぁ〜!」と思っていたところに、悲報。
パリの音楽祭、いろんな事情によって、出演の予定が白紙になってしまった。浮かれて、昨日のnoteでも「演奏予定だ」とか言ってふかしていたの恥ずかしい。

実はこの一件の前に、ドイツでの演奏予定も吹っ飛んでいたので、いよいよ全部ぶっ飛んだということになる。なかなかショックだったが、なんだってあり得る。自分のプロジェクトのためによりたくさん時間を使える!と気持ちを切り替えよう。

午後からは、サズ職人Adnanの工房を訪ねる。去年私が購入した2本のサズを作った人だ。工房のあるKartalという地区へはタクシムからは片道1時間半ほどかかるので、ちょっとした旅だ。

訪ねると、Adnanとその弟のSinanが歓迎してくれた。Adnanは、Mikail Aslan、Cemil Qocgiriなどの楽器を制作していて、最近はAynur Doğanから受注したダブルネックのサズの制作に取り組んでいた。

「今日もビデオ撮ろうや」

前回もAdnanの演奏に合わせて何曲か歌った。それを撮影した動画が、工房のインスタで共有されていた。今回もそれをやりたいという。

彼らの故郷はエルジンジャンで、母語はザザ語だ。なので、「Çay berbena」を提案した。ザザ語で歌われるデルスィム(トゥンジェリ)の民謡だ。この歌が好きで度々歌っているのだが、発音を結構直してくれたのでラッキーだった。

音楽学生だった時代をのぞいて、裏声で歌うって実はあまりやったことがない。

最近取り組んでいる兵庫の歌「菅笠節」では裏と表をスムーズに行き来する必要があって、裏も結構使うようになったので、「Çay berbena」もキーを3つ上げてみた。

演奏が終わると、「お腹すいてる?ご飯食べに行く?」と聞かれた。「行く行く行くー!」

Adnanがお気に入りだという食堂で、Adnanが好きなプレートを。シェアするのかと思ったら1人一つ出てきた!ポーションが!

でかい

色々乗っかっていて楽しく美味しくいただいた。でも流石に全部は食べられず、キッシュ的なやつはごめんなさいした。

明日はベシクタシュにある音楽学校でピアノを借りられるそうなので、少しピアノを弾く。夜はイスタンブールに長く住んでいるあゆみさんに会う。

夜は夜でまたきれい

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