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■6月28日 読書は別腹

今日は午後から眼科に行きました。緑内障の進行具合を測るために、視野検査を予約していたのです。

視野検査は、小さな台に顎を乗せると目の前に丸いドーム状のものが半円で広がっている装置で行います。そのドームのどこかがランダムで点滅し、それを目で認識したらボタンを押す形式で検査は進みます。

どちらかというと運動に関する能力がそれほど発達していない私は、この「点滅が見えたら反射的にボタンを押す」という行為をきちんとできるかどうかが不安で、少々緊張していました。だって、それが原因で検査結果がどん底を見たら、怖いじゃないですか(笑)

ですが、途中、見ない側の目に張ったでっかいバンドエイドみたいなものが外れるアクシデントは何度かあったものの、検査自体はつつがなく終了し、ついでに目の奥の写真も撮り、無罪放免。

その後、先生と一緒に自分の目の血管の写真を見たり、視野検査の結果を見たりしながら、診察をしていただきました。先生のお話によると、視野検査の結果自体は、2年前と変わっていないとのこと。また、眼圧も正常でしたし、目の血管の動脈硬化も起こっておらず、大丈夫な状態でした。

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2年前、視野検査をしたとき、両目の視野狭窄が急激に進んでいることが判明しました。その結果を聞いたときに受けた衝撃は、未だに身の内に残っています。ですから、視野検査をしたり、その結果を聞いたりするとき、どこからか勇気を捻り出す必要があります。

目だけではありませんが、人間の身体ってうまくできているもので、たとえば、私のように視野のなかに欠ける部分があっても日常生活に支障はありませんし、そのように検査しなければ気づくことはないのです。

でも、検査をすると自分の目は「この部分」が見えていないという事実が明らかになります。私の場合、それが両目に来ていますから、それを思い知らされると、「いつか見えなくなる」ことがリアルな色を帯びてしまい、精神的にぐぐっと重しが乗っかってくるのです。

特に、この2年間はいろいろタイミングを見失って、目薬がない状態でした。だから、めちゃくちゃ不安だったのです。「目薬を差していない日がこんなに続いて、私の目は大丈夫なのか?」これが毎日心のどこかに引っ掛かっかり続けていました。

でも、今日の検査において、私の視野は2年前と変わらない状態だった。これはほんとうにうれしかったのです。「まだ、私の目は大丈夫」という事実は、言葉にならないほど大きな安堵を与えてくれたのです。だから、めちゃくちゃ心から先生に「ありがとうございます」を伝えました。

診察を出るときに、「今日はもう目を休めてくださいね」と言われました。おそらく鞄と別に本を手に持っていたからでしょう(笑) でも、検査結果に満足した私は、「読書は別腹」と我ながらよくわからないことを思いつつ、会計を待つ時間、満を持して持参した本を読んでいたのでした。

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いつか見えなくなっても大丈夫なように、読みたいものはできるだけ読んで、見たいものはできるだけ見ておこうと決めています。日常にかまけて、見失い勝ちな決意ではありますが、それでも、時折こうして思い出して、自分を満たしていくことに意を注ぎます。

そのすてきな時間がなるべくながくながく続くように。目薬を忘れず差して、楽しくたくさん読書をしよう。うん。

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今日もここまで読んでくださり
ありがとうございます。
今日がいい日でありますように。
んじゃ、また。

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