たなか えり

iPhoneのメモ機能に日記を書き溜めすぎて、収集がつかなくなりそうなので、こちらでま…

たなか えり

iPhoneのメモ機能に日記を書き溜めすぎて、収集がつかなくなりそうなので、こちらでまとめていこうという試みです。 喪失感新婚旅行を公開中

最近の記事

【日記】間違い電話受付タナカ

私の携帯番号は呪われている。 とにかく間違い電話が多い。 その間違い電話は私の統計上2パターンあるとがわかっている。 1つめのパターンは、知らないクリニックの電話番号が、私の携帯番号と似ているらしく、間違えてくる人が多数いるということ。 大体はお年寄りが間違えて電話を掛けてくる。 それも困った様子で、 「ああ、やっと繋がった。今おたくの前にいるんだけどまだ扉開かない?」とか、 「次回の予約なんだけど…」とか、 一人一人に私はそのクリニックでは無いと答えるものの、電話番号を間違

    • 喪失感新婚旅行 [21] 国立 再開と旅の終わり

      国立に到着すると、まずとあるレストランに訪れた。夫の先輩が、旦那さんとこのお店を始めたとのことだった。 私はその先輩との面識は無かったけれど、どんな人なのかは夫から何度か聞いていた。 きっとサバサバしていて、人情味の溢れる人なんだろうと想像していた。 お店に入るなり、突然の再会に驚いていた。 火事のことを知っていてくれたので、複雑そうな表情を浮かべながら話を聞いてくれて、涙を流していた。 思えば、火事の当日に私は泣いたきり、泣かなかった。夫はこの件で一度も泣いているところを

      • 喪失感新婚旅行 [20] 奥多摩 おかあさん山荘

        浜松を出て、私たちは奥多摩へ向かっていた。 11月も下旬だったのだが、暖かく眩しい日差しが心地よく、車の窓を開けて少し冷たい風を感じながらのドライブ。 奥多摩に近づけば近づくほど、山で、そして観光地なところが私たちの暮らしている場所に似ているなと思った。 なぜか安心感のようなものもあった。やはり海よりも、山を見る方が落ち着くのかもしれない。 そして、私たちの新婚旅行はいよいよ終わりに近づいている。 今日の宿泊先で、もう最後なのだ。 最後の宿泊先はビジネスホテルでもゲストハウ

        • 喪失感新婚旅行 [19] 浜松 蕎麦が飲み物になった日

          浜松に到着して、ビジネスホテルのチェックインの時間まで少し余裕があったので、砂丘へ行ってみようということになった。 砂丘といえば鳥取。鳥取は遠いから砂丘に訪れることは無いだろうと思っていたけれど、まさか浜松にあったなんて。と、ちょっと驚きだった。 駐車場に車を停めて砂丘まで歩く。この日は雲ひとつないくらいの秋晴れで、11月下旬にしては暖かく、昼間は上着を着なくても過ごせるくらい快適だったので、砂丘の散歩にはぴったりな日だった。そして、夫は半袖だった。 私は群馬に生まれ、群

        【日記】間違い電話受付タナカ

          喪失感新婚旅行 [18] 静岡 喋ってはいけないゲストハウス

          静岡市に泊まる予定のゲストハウスは、1皆が喫茶店で、2階がゲストハウス。建物は洋レトロな雰囲気で胸がときめいた。 ゲストハウスのオーナーさんに渡された、色々なルールが書かれた紙の中に気になることが書いてあった。 「私語厳禁」 …え、もしかして、喋ってはいけない感じなのか? 宿泊する部屋に入り夫に小声で、 「ねぇねぇ、ここに私語厳禁って書いてあるけどさ、喋っちゃだめってこと?」 夫も小声になり、 「え?大丈夫なんじゃないの?俺らしかいなそうだし…」 「いや、さっき、ド

          喪失感新婚旅行 [18] 静岡 喋ってはいけないゲストハウス

          喪失感新婚旅行 [17] 甲府 ハンバーガー+クラフトビール=幸

          甲府で泊まるビジネスホテルは、とっても古めかしい感じで、鍵も透明の細長い四角いやつが付いてる昔ながらの鍵だった。 本当なら、今夜行く予定のハンバーガーとクラフトビールのお店がやっているゲストハウスに泊まりたかったのたが、コロナ禍ということで宿泊はお休み中だったので、このビジネスホテルに泊まることになった。 でも、この古めかしいビジネスホテルの居心地はちょっぴり良かった。 チェックインをして、だらだらと過ごして、シャワーを浴びて晩ごはんを食べに出かけた。 この旅の後半は少し疲

          喪失感新婚旅行 [17] 甲府 ハンバーガー+クラフトビール=幸

          喪失感新婚旅行 [16-3] 上田、韮崎 アドバイスが欲しい男

          上田で素敵な時間を過ごせたものの、私は怒っていた。なぜ久しぶりに会った友人になかなかのボリューム感で、北の国からについて語りまくるのか。お勧めするならまだしも、熱量が半端なく、昨夜、石井ちゃんは面白がって聞いてくれていたけれど、何時間も北の国からについての話を聞くのは辛いだろうなと思った。もういいから、と止めても、何かのスイッチが壊れてしまったように、北の国からについての愛を語りまくっていた。 そういうことは今までに何度もあり、大好きな北の国からを皆んなに観てもらいたいという

          喪失感新婚旅行 [16-3] 上田、韮崎 アドバイスが欲しい男

          喪失感新婚旅行 [16-2] 上田 真っ直ぐに語りたい男

          石井ちゃんと待ち合わせをして、石井ちゃんおすすめの居酒屋さんに入った。 「ここの豚しじみ鍋がすごく美味しいんです!ニンニクの剥き方が凄くて…ニンニクの塊が浮いてるんですよ〜」 ニンニクの塊が、浮いている…? 石井ちゃんがニコニコと豚しじみ鍋の魅力について語ってくれているのだけど、ニンニクの塊とは…と想像がつかなかったのだが、テーブルに運ばれてきた鍋を見て驚いた。 本当にニンニクの塊がプカプカ浮いてる…! プカプカと可愛く浮いているので、そのニンニクがなんだか愛くるしかっ

          喪失感新婚旅行 [16-2] 上田 真っ直ぐに語りたい男

          喪失感新婚旅行 [16-1] 上田 推しゲストハウスの登場

          上田に到着したのだが、そろそろ洗濯しておかないと、明日着る服が無いので上田のコインランドリーで洗濯物の乾燥が終わるのを待っているところだった。 「今日泊まるゲストハウスの人から連絡きたんだけど、乾燥あとどのくらいで終わる?」 と夫が訊いてきた。 チェックインが押しているわけでは無いと思うのだが、オーナーさんはちょっと焦った様子で連絡をしてきたとのこと。 「あと10分くらいかな。で、畳んだり、車に積んだりするからあと20分もあれば出発できると思うけど。なんで?」 「なん

          喪失感新婚旅行 [16-1] 上田 推しゲストハウスの登場

          喪失感新婚旅行 [15] 松本 街ブラの達人

          松本に到着して、カレー屋さんでお昼を食べた。ニッコニコなご主人と、ローテンションな奥さんが営んでいるらしい。ご夫婦のコントラストがなかなか良くて、カレーも美味しかった。付け合わせもとっても良くて、気がついたら食べ終わっていた。 そして、おやきをテイクアウトして、宿にチェックインした。 この日はビジネスホテルに泊まる予定なのだが、近場に行きたいお店があったりするので、ナイスな立地、ナイスな価格。そしてビジネスホテルという、他のゲスト同士でコミュニケーションを取らずに、マイペース

          喪失感新婚旅行 [15] 松本 街ブラの達人

          喪失感新婚旅行 [14-2] 下諏訪 宿選びの難しさとステキな湖

          この日宿泊したゲストハウスは最悪だったと言ってしまうと、そこで働いている人に申し訳ない気持ちにもなるのだが、改めて宿泊業の難しさなどを考えさせられた。 ネガティブなことを綴ることにあまり気が向かないのだが、一応さらっと振り返ろうと思う。 このゲストハウスの何が最悪だったかというと、騒音がとにかく最悪だった。ゲストハウスというのは、ホテルや旅館と違って、ゲストたちの距離感が少し近めであるため、お互いに空気を読むことも大事なのかなと思いつつあったところだった。この日の夜はちょっぴ

          喪失感新婚旅行 [14-2] 下諏訪 宿選びの難しさとステキな湖

          喪失感新婚旅行 [14-1] 下諏訪 旅の後半の始まり

          旅の後半がいよいよ始まる。 この旅をするにあたり、私は火事の前にたくさん貯金をしておいて本当に良かったと思った。火事に遭わなければ、もっと貯めて、何かに使おうと思っていた記憶はあるけど、具体的に何に使おうとしていたかはすっかり忘れた。貯金も出来てしまうほど、稼いだあの日々、肉体的にもハードなワーキングライフだったけれど、また同じように働こうとは思えない。なぜなら、火事以前とその後の精神状態は、わりと今の方が落ち着いているからである。 さて、今日滞在する下諏訪のゲストハウスは

          喪失感新婚旅行 [14-1] 下諏訪 旅の後半の始まり

          喪失感新婚旅行 [13] 一旦帰宅、旅の前半の終わり

          新潟のアパホテルで、夫とこの旅の続きをどうするか話をした。 新潟からは予定を立てていなかったので、旅をそのまま続けるか、群馬に帰るかのどちらかを選択するタイミングだった。 私は一旦帰りたいと伝えた。 10月31日から始まり、今日は11月12日。13日間、ノンストップで宿のチェックインとチェックアウトに合わせて動いていたため、だらだらする日が欲しくなった。 旅というのはオフな感覚だけど、規則正しい生活が続くとそれはオフではなくなる気がした。 とにかく布団でだらだら過ごしたい。そ

          喪失感新婚旅行 [13] 一旦帰宅、旅の前半の終わり

          喪失感新婚旅行 [12] 新潟 濃ゆいナイト

          この日の夜はとにかく濃かったし、時間があっという間に過ぎていた。 新潟では、行きたいと夫が言っていたお店で晩御飯を食べることにした。クラフトビールも取り扱っていて、バーなのか居酒屋さんなのか、よくわからないけど、Googleマップを見ながらその場所に来てもお店が見つからなかった。電話をしてみると、 「そこで合ってます。まだ開けてないんで、あともう少し待ってもらえますか?」 とのこと。 声質が少しイカつめだったので、多分、強面の人がやってるんだろう。そう思った。 イカつい人は苦

          喪失感新婚旅行 [12] 新潟 濃ゆいナイト

          喪失感新婚旅行 [11] 小樽 海上地獄倶楽部

          小樽に到着したら、行こうと思っていたパン屋さんがあった。 そのパン屋さんは崖の上にあり、インスタグラムのアカウントは無く、Googleの情報だけが唯一の情報だった。 あまりGoogleの口コミとかが好きでは無いので、あまり見ずに行った。 本当に崖の上に建つパン屋さん。雪で覆われた階段を少し登って、木のドアを開けると、美味そうなパンの香りに幸せな気持ちになった。思わず深呼吸をしてしまうほどだ。 こんなロケーションにあるお店なのに、お客さんは絶えず来ていて、すごい。と思った。

          喪失感新婚旅行 [11] 小樽 海上地獄倶楽部

          喪失感新婚旅行 [10] 石狩 北海道を旅立つ日

          結局、富樫さんのお家に4〜5日間くらいお世話になってしまった。 申し訳ないくらい自由に過ごした。本当に本当にありがたい数日間だった。 富樫さんの奥さんのゆかさん、生後8ヶ月くらいの娘さんのゆきちゃんともとっても仲良くなった。それから数年経った今、今度は女子だけでお出かけしたいなと思ったりもしている。 もう、すっかり北海道が気に入ってしまったから、帰ることをやめて、春が来るくらいまでゆっくりしていたいし、家も職も無いから移住も良いなと思った。ふわふわな状態の私たちの可能性は今、

          喪失感新婚旅行 [10] 石狩 北海道を旅立つ日