仕事は楽しめ!って無理だと思っていたけれど、実は出来るのかもしれない

今回は、久々に転職について書いてみます。
気付けば3度の転職を経験してきた私ですが、共通して言えることがあると気付いたので、自分の備忘録としても残しておこうと思います。

それぞれの企業で、退職した理由や入社した理由は、もちろんその都度きちんとあります。
ただどのような理由であれ、その根本にあるのは、「自分自身が自分の将来を考えられるような環境かどうか」ということが、私にとっては何より重要なことであるということでした。

1社目の企業に入社する時、私は企業を選べるような余裕がありませんでした。
だから正直言って、業界はどこでもよかったのです。
入社してからは、とにかくガムシャラに目の前のことをこなして、一つでも多く出来ることを増やして、周囲の役に立ちたいという思いでいっぱいでした。
しかし、ある程度の業務が出来るようになると、さらにワンランク上のことがしたくなるのが人間の性です。
ただ、そんな欲が出てきた半面、その企業で何か責任を担ったり、それなりのポジションに就いたりして、企業のために頑張りたいという思いはほぼなかったのです。
その企業で働き続けることで、自分が将来的にどうなっていきたいのか、全く想像がつかなかったですし、一緒に働く人は良い人ばかりで居心地は良かったですが、その企業のために自分が何が出来るだろう、力になりたい、評価されたいという思いは不思議と全くといっていいほど湧き出てこなかったのです。

2社目の企業に関しては、上場企業であること、そして経理の経験が活かせること、という理由だけで入社を決めました。
このころの私にとって、その企業で自分が何を成し遂げたいのか、ということより、家族や知り合いに対して体裁を保てる企業であることの方が重要でした。
だからこそ、企業に対する思い入れも、こだわりもそれほどなかったのです。
私にとって、この企業では「入社」することがゴールになっていて、入社後の自分は全く描けていませんでした。
だからこそ、何に対しても不満や不安ばかりを持ち、確かに企業としての未熟さも顕著にみられるような環境であったことも退社の理由の一つでしたが、この企業で実現したい自分を描き切らなかった、むしろ描こうともしていなかったことが退職の理由となりました。

3社目の企業は、私にとって少なからず転機を与えてくれた企業でした。
私が、自分が本当は何をしたいのかを気付かせてくれた環境や出会いがありましたし、ここでの時間があったからこそ、私はこうして文章を発信することに目覚めることができたのだから。
しかし、この企業で私を導いてくれた人は、いろいろな事情も重なり、十分にお別れの言葉も交わせないまま退職をされてしまいました。
ここでの経験から得たのは、一緒に働く人の大切さでした。
いろいろと問題のある人であったのも確かですが、私の生き方を変えるきっかけをくれた人でもあった人を急に失うことのダメージは相当なものでした。
出来なくなることも増え、ここではダメだと感じ始めた瞬間に退職を決めました。

そして、今は4社目の企業に在籍しています。
面接の時に出来ると言われていたことが、入社後に出来ないと分かったり、そもそも会社の雰囲気が根本的に合わず、社内の人と話すだけで精神をすり減らされることが増えたり、気付けば薬と病院に頼る日々。
それが今の私の真実の姿です。
この会社で、将来、自分がどうなっていきたいのか、どんなことがしたいのか、どう評価されたいのか。
そんなこと、正直、考える余裕がないほど神経はズタボロです。
これ以上は無理だと直属の上司に話をしても、給与で評価していることを分かってほしいし、実際期待していると言われ、それが重荷になっていて逆効果なんだと気付いてもらえていないことにも、さらに心を痛めつけられています。

そんな今、あるスタートアップ企業から採用内定通知を頂いています。
そこでは、私がやりたいと思っていることが出来たり、何より、一緒に働く人たちとの波長が合います。
面接の時に「どんなキャリアプランを考えてる?」と聞かれたとき、「御社は設立間もないこともあり、決まったキャリアプランがあるわけでもないし、業務は限定的ではなく幅広く関わっていく必要があると感じています。だからこそ逆に、どのようなキャリアプランが描けるのかをお聞きしたいです」と、私は濁して答えてしましました。
でも逆に、「おっしゃる通りで、何か定まって何かプランがあるわけではないです。だからこそ、あなたのキャリアプランを聞いて、そこから関わる業務やプロジェクトを考えていきたい」と言って下さいました。
中途半端な経歴しかなく、目立った実績もないので、私はこれまでの転職活動での面接では、ライティングについてあえて触れることをしてきませんでした。
でも、どうせなら言ってみよう。もうダメ元だ!と思って、私は、「ライティング業務に関わりたいです。入って数年後でもいいので、とにかくライティングに関われるプロジェクトがあるなら是非参加させてほしいです。正確で読みやすくて、最新の情報を常に発信し続けるコンテンツを作り続ける仕事に携わり続けたいというのが、拙いですが私にとっての今のキャリアプランです。役職とか立ち位置とかについては、今のところ考えていません」と答えました。
大企業や、きっちりした企業であれば、このようなキャリアプランは当然アウトでしょう。
でも、スタートアップだからこそ、「いいですね!今、ちょうどライティングの人員を増やしたいって思っていたところなんですよ!手を挙げてもらえるなら是非お願いしたいです」という答えが返ってきたのです。
私は、この企業で自分がどんなことをしたいか、3年後、5年後、10年後にどうなっていたいか、そのようなことを考えるとワクワクします。
このような感覚は生まれて初めてです。
スタートアップ企業だからこそ、企業の存続についても常に緊張感を持って考えていく必要はもちろんあります。
ただだからこそ、全員が同じ目標に向かって、黙々ととにかく前進し続けている。
それが逆に、働きやすい環境にもなっています。
私は、このスタートアップ企業で、今後の自分の人生を何度も描きながら過ごし続けたいと思っています。

「自分自身が自分の将来を考えられるような環境かどうか」
これはつまり、これからの自分の将来を想像したときにワクワク出来るかということだと思うのです。
当然、苦しみや辛さは必ずあります。ない環境なんて、逆に不自然です。
それでも、一緒に乗り越えていける仲間、そして、それに負けないくらいのワクワク感があれば、きっとその企業でい続けたいと思えるはずです。

会社員として働くこと。
同じことでも、環境は企業によって様々。
もう一度、”働く”ということについて考えていきたいと感じています。

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