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経済的な安定は、精神的な安定につながる

「自分にとって最高の環境で働くこと」が、もっとも幸せな働き方です。しかし、どれだけの人が最高の環境で働けているのでしょうか。今回、これまでと少し違う視点で幸せな働き方(生き方?)について語りたいと思います。

多くの人は今の職場になんらか不満を抱えています。その度合いがもっともひどいのがブラック企業です。ブラック企業は別として、不満を理由に転職しても、前の環境よりは良いけれど不満はなくなりません。なぜかというと、「給与」に原因があるからです。

働く理由はお金のため、不満の理由もお金

内閣府の世論調査(令和元年度)によると、56.4%の人が「お金を得るために働く」と回答しています。

お金を得るために働く:56.4%
社会の一員として、務めを果たすために働く:14.5%
自分の才能や能力を発揮するために働く:7.9%
生きがいをみつけるために働く:17.0%

また、同調査で生活面での満足度に関する回答では、所得・収入、資産・貯蓄について不満を持っている人は45.6%、54.3%と答えています。

所得・収入の面では45.6%(「やや不満だ」34.0%+「不満だ」11.6%)
資産・貯蓄の面では54.3%(「やや不満だ」38.7%+「不満だ」15.7%)
耐久消費財の面では20.9%(「やや不満だ」17.3%+「不満だ」3.5%)
食生活の面では10.6%(「やや不満だ」8.9%+「不満だ」1.7%)
住生活の面では16.5%(「やや不満だ」13.7%+「不満だ」2.9%)
自己啓発・能力向上の面では29.9%(「やや不満だ」25.3%+「不満だ」4.6%)
レジャー・余暇生活の面では33.5%(「やや不満だ」25.8%+「不満だ」7.7%)

お金に対する不満が多く、「こんなに頑張っているのに(給与が低い)」「(安月給なのに)理不尽な命令に従っている」と感じている人が多いのでしょう。

この問題はよほどのことがないかぎり、解消されません。なぜなら、仕事内容と給与は常に不均衡だからです。多くは仕事内容が増える・難しくなった一定期間ののち、給与が上がります。タイムラグがあるため、仕事内容と給与が均衡し、満足することはありません。

FIREという考え方を利用する

では、どうしたらいいのか。その一つの解決策が「FIRE」です。FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略称で、「経済的自由を獲得し、仕事を辞めて悠々自適に生活しよう」という考え方です。

数年前から米を中心に流行っている考え方で、日本でも多くのWeb記事やFIRE本、YouTuberなどが取り上げられています。

何冊かのFIRE本を読みましたが、正直、一般的なサラリーマンがFIREし、働かない人生を送るのは難しいでしょう。年収400万円台の平均的なサラリーマンでは早期退職することはできないと考えたほうがよいです。

ここで挙げたいのは、Financial Independenceにフォーカスした「サイドFIRE」や「プチFIRE」に着目します。Retire Early(早期退職)は難しいですが、経済的な自立あるいは最低限の生活費を賄うことは可能です。

多くの人は生活費のために働いています。また収入源を一つ(多くはサラリー)であるために、所属する企業の不満を押し殺しています。だから、不満を解消できないのです。

そうならば、生活費を企業に依存しない生き方をするのはどうでしょうか。

すると、給与に関する不満はだいぶ軽減されます。実際、私もこの考えで貯蓄・投資を始めました。まだ生活費を賄うだけのリターンは得られていませんが、働かなくても数年は暮らせる資産があるので、精神的な安定を得ていますし、会社に対してズケズケと物申しています(笑)。

こういう人間が増えると、会社はより一層と働き方改革や環境改善をするようになります。そうしなければ人が辞め、採用もできないからです。

投資より先に支出をコントロールする

とは言いつつも、多くの人はまだ「投資は怖い」「失敗したくない」と思っています。しかし、多くのFIRE本では投資で儲けることではなく、支出(固定費)を削減することの大切さを語っています

・住居
・保険
・自動車
・ケータイ

食費などの変動費を1円10円削るのではなく、固定費を削減することで、無理なく貯蓄を増やせます。私の場合、キャリアのケータイ・ネット代が1万3,000円ほどでしたが、格安SIMなどを使うことで、5,000円台まで下げられました。年間10万円近い削減です。

この記事はFIREという考え方を利用し、資産・貯蓄を増やし、経済的な安定ひいては精神的な安定を得ようと趣旨なので、FIREの具体的な行動には踏み込みません。ただ、年間で10万円の貯蓄が増えたら、大きな精神安定剤になるはずです。

もちろん、転職して環境を変える、というのも一つの手段です。しかし、自分の要望が100%叶えられることはほとんどなく、なにかしらの不満は残ります。資産や貯蓄を増やし、経済的な安定を獲得する、という手もありではないでしょうか。そのうえで会社を変えていくことも、転職することもできます。

経済的な安定を増やして、精神的な安定を得る。そんな幸せになる方法もあります。

よろしければ、サポートをしていただけると嬉しいです。サポートが今後の活動の励みになります。今後、求職者・人事担当などに有益な情報を提供していきたいと考えています。