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香港日記 【熱が出て焦る】

こんばんは。先週の火曜日にボートで香港の離島に遊びに行った。コースタルトレッキングや泳いで洞窟に行ったりと楽しい1日を過ごした。その翌々日、何だか疲れが取れないし昔痛めた左側の腰もズキズキ痛むし、運動のし過ぎなんだろうか、台風の超低気圧が原因かなんて軽く考えていた。沢山眠れば良くなるだろうと思い、木曜日は早く寝た。

翌日金曜日、体調は明らかに悪化していた。普段は23度に設定していたエアコンも、25度にしても寒く感じる。しまいにはエアコンを切ってしまった。何か温まるものを食べた方が良いと思いつき、お粥と豆乳と油炸鬼を食べに行ったは良いが、ちっとも美味しく感じず、沢山残してしまった。沢山食べるし残すのは失礼と親に言われて育った私にとってはよっぽど多いか不味いものじゃなければ非常に珍しい。

これは絶対何だか変だと思い、アパートに戻ってホテル強制隔離の時に無料でもらった体温計を持っている事を思い出して、体温を測ってみる事にした。そうしたら、なんと体温が38.7度と記されていた。この体温計は、隔離期間の間34度と35度の間を行ったり来たりしていた、普段の体温より1度も2度も低く見積もる低温計である。その体温計で39度近くという事は、私は結構な熱が出ていて病気だと気がついた。

私は今現在健康を絵に描いたような人なので、病気になる事は滅多にない。最後に大熱を出したのは何と20年も前、2002年の11月、インフルエンザにかかった時だ。今コロナが猛威を振るう中、嫌なタイミングだなと思ったが、咳も無いし匂いも味もわかる事、後は排尿時に痛みがある事からコロナでは無いことは想像出来た。

ネットで調べて、大体自分の病名は想像がついたが、風邪やインフルエンザと違って、これを治すのには病院に行って抗生物質をもらう必要がある。なので、初めて海外で病院に行く事になった。(アメリカに5年半住んでいた時さえ1度も病院にお世話になった事が無かった!)調べてみて、私が滞在している近くの病院で24時間体制のOutpatientサービスというドロップインで見てもえらる場所を探し、St. Teresa病院にバスに乗って行った。バスに乗って行く間も悪寒がしてしょうがなかった。

ウェブページではコロナの検査は当日の写真で良いと書いてあったのにも関わらず新しくHK$60もする検査キットを買わされたり、私のマスクが医療用のマスクで無いから自販機で買って来いと言われたり病気なのもあって少しイラッとしたが、無事に中に入って1時間くらい待った後に診てもらえる事になった。

病名はやはり想像通りだった。急性腎盂腎炎である。尿道から細菌が腎臓まで辿り着いてしまって私の身体が私を守ろうと高熱を出しているわけだ。先生は、St. Teresaは私立の病院だからここで治療すると高いから、公立の病院に紹介状を書いてあげるよ、と紹介状を書いて下さった。その後私は直ぐに公立の病院に行く体力が無くてアパートに帰って一眠りした。1時間半程眠った後、Queen Elizabeth病院という公立の病院に向かった。

歩いて17分だが、辛かった。タクシーを使えば良かったのだろうが、変な所で頑張ってしまった。永遠の様に感じた17分だったが、無事病院に辿り着いて受付でパスポートと紹介状を見せる。そこから又長い待機時間の後検温と検尿、X-Rayを受ける事になる。X-Rayは私がコロナに感染していない事を確かめる為だと言う。

その後問診があって、St. Teresaの先生が言っていた抗生物質の点滴を勧められた。日本では点滴は長くても2時間くらいが普通だったので、どれくらい掛かりますか?2−3時間ですか?と聞いたら、「3日間です」とびっくりする答えが返ってきた。犬が居るので勿論その選択は無い。先生に言って、病院の免責状にサインをして、薬だけもらって帰って来た。

その後抗生物質や他の薬を摂り始めたが、既に回復に向かっている。昨日は犬の散歩は無理だったが、今日は行けた。今週末予定されていたハイキングは全てキャンセルしたが、しょうがない。

ちなみに、私立の病院での紹介状の値段はHK$180、公立の病院での治療は薬も含めてHK$1230だった。香港居住民だと、これが10分の1でHK$123になるらしい。想像していたより親切な公共サービスだと思った。

最後に、病気のお陰で2日間で1.5キロも体重が減った。減ったのが殆ど筋肉なのが悲しいけれど、何とこの体重も20年振りだ。


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