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しなやかな人になりたい


「し・な・や・か・に」

高3の初回授業のときに、国語の先生が言った。

し 集中して
な 仲間を大切に
や 休み時間は休む
か 
に 

の頭文字を取って、3年次の授業のルールだったと思う。
ちなみにし•な•か•には中身が曖昧で自信ない。
し、は静かに、だったような気もするし、
な、は何でもわからないことは聞く、だったような気もする。
か•にに関しては候補も出てこない。


や、だけは覚えてる。間違いない。
イズムの強いホリックな学校で「休み時間は休む」って言い切る先生が仏に見えて、心の中で小躍りするほど歓喜したのに、
蓋を開けてみれば、休み時間に当然のように小テストをし始めて、トイレにすら行けなくなって、裏切られた気持ちでいっぱいになったから。


そんな肝心のところがスカスカな思い出だけど、
国語の先生が





ってメッセージを残したことは、たしかに覚えてる。


なぜだかわからないけれど、
しなやか、という言葉の隕石が、
自分の中にどーーんと落ちてきて、魅せられた。
そしてなんだかしっくりきた。




それだそれ。かっこいい。




これまで一度も自分の口で発したことがなかったと思うけど、一瞬でお気に入りの言葉になった。


芯があって、でも柔らかくて、
質量としての重さを感じつつも動きは軽い。
その場その場で柔軟に対応して、
時には形を変えて、
よりそって、元に戻って、
決して折れないしトゲも出ない。


...理想だ。


このときから私の目標は、
しなやかな人になること。



しなやかへの道のりは遠い。それはまた今度のお話。


追記

ところでふと思い出したけど、しなやかに、は
授業のルールじゃなくて、副担任としてのメッセージだったかも。
...私何も覚えてないな笑
そういうところ、私の生き方が出てしまう。

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