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コレステロール値はサプリで改善する?

 小林製薬のコレステロールのサプリに「未知の成分」が入っていて、それが原因のようで5人の方が亡くなったようです。御冥福をお祈り致します。このほかにも健康被害を訴えている方は数百人いるようで、いやはやサプリでこんなことが発生するのかと驚きです。僕はかつてコレステロールが危険値までありましたが、食事療法で改善させて今はほぼ正常値になっています。マレーシアでどのような方法で改善させたかも含めてお話したい。

■コレステロール値の改善について

 さて、かつての数値は僕は忘れました。あれは2008年でしたが、マレーシアで健康診断をやったときに医者から、

医者:コレステロールが高すぎます。危険値です。まずは体重を落としてください。
僕:ほおっておくとどうなるんですか。
医者:死にます。
僕:。。。

 との会話からコレステロール改善大作戦を始めました。

 僕はマレーシアに来てから1年ほど経って10キロ太りました。1日4食、マレー料理やインド料理を食べ、運動もせずにごろごろとしていた結果です。当時は82キロまでいってしまったときにちょうど健康診断をしたわけです。

 まずは、痩せようと思い、ジムに通い始めてパーソナルトレーナーを雇い、かなり頑張りました。それと同時に当時の友人から勧められた「酵素ダイエット」なるものをやってみると、あら不思議、3か月ほどで10キロ減ったのです。それ以降もこのダイエットを原則にして食改善をしてきていますが、さて、本題のコレステロールが実はなかなか落ちなかった。

 体重が減ってからは確かに多少なりともコレステロール値は下がったのです。でも、まだ依然と高く、一時期は「リピトール」という薬を飲んでいました。これはある程度は効き目はあったのですが、それでもやめた後にまた戻ったのです。その後は、ウコンがいいと聞いてそれも沖縄から取り寄せて飲んでいたこともありましたが、あまりこれも効果は上がらず。オメガを摂るといいというので、フィッシュオイルも飲みましたが、これもあまり効き目は無いように思います。

 そして、ここ数年は自炊をして始めたのですが、コレステロール値はほぼ正常値にまで戻りました。これはどういうことなんでしょうか。

 おそらくですが、外食で余分な油を取りすぎていたのではないか。そして、糖質も多く摂っていたので、それがコレステロール値に影響がでていたのではないかと思います。今は糖質を減らし、油もオリーブオイル以外は使わない料理をしています。自炊をすると、食材に何を使い、どういった調理法で調味料は何を使っているかも把握するので、それがとても健康につながっている。少なくとも食を改善したことで、コレステロール値はだいぶよくなってきているのは事実。今は糖質制限をしていますが、さらに2週間で3キロも落ちました。

 糖質制限は完全に糖質を摂らないということではなく、一日50グラムほど(つまり、白米だと茶碗一杯だけ)にまで落とす方法です。関連の本はいくつかあるので、詳細はそちらに譲るとして糖質を毎日減らすことで、コレステロール値も抑えることも証明されているようです。食の改善でコレステロール値は改善されるのです。

 ちなみに、最近の研究では、多少コレステロール値が高くても問題ないという研究も出てきており、それは医学界で常識になりつつあります。

■マレーシアのサプリは栄養サプリのみ

 日本にはさまざまなサプリがあるのは知っています。しかし、それらのサプリは本当に健康にいいのか疑問に思っています。
 
 サプリとは本来の食事で摂れないなどでの補助として摂るものだと思います。ちなみに、サプリメントという英語の意味は補助という意味です。マレーシアにもサプリはあるにはありますが、それは日本のような病気に効くようなサプリではなく、ほぼ100%が栄養関係です。ビタミンやカルシウムといったものがほとんど。プロテインパウダーもサプリに入るのであれば、それも売られています。

 コレステロール値を低く抑えるためなどのサプリというのは、マレーシアでは売っておらず、それはサプリではなく、薬という認識になります。そうなると、医師の処方箋が必要となるわけです。

 物理的にこういった日本のようなサプリを売らないようにしているのと、もう一つはここでは漢方薬があるために病気関連向けのサプリはないのかもしれません。マレーシアは華人が多いため、漢方医が多く、がんにかかった人も漢方薬に頼る人もいるほど。それほど信頼度が高いんですね。そうなってくるとわけのわからない大量生産のサプリは飲まなくなる。

 マレー人は漢方薬に頼ることはほとんどありませんが、この人たちはコレステロール値が高いだの血糖値が高いだのといった場合、病院で薬をもらってなんとかする。インド人も同じですが、彼らはインド医学の先生のところに行くのかもしれません。

 いずれにしても、マレーシアではあまり病気を予防したりするサプリはなく、そもそもそれがサプリとして成り立つのか、概念自体が無いような気がします。

■サプリを飲んで本当に抑えられるのか

 日本のサプリはもちろん実験して効果があるから商品化しているのでしょうが、そもそもなぜ病気関連も日本人はサプリに頼ろうとするのかが僕には少し不思議です。

 今回問題になっている小林製薬の紅麹コレステヘルプは60粒入りで2000円。1日3粒飲むように推奨しています。つまり、20日分で2000円。1日あたり100円ということか。これでコレステロール値が下がった人はいるのでしょうが、本来食事で何とかなるのにサプリに頼ってしまっては本末転倒な気がするのです。

 例えば、肺がんを抑えるためのサプリがあったとしましょう。それを買って毎日飲んでいると同時に毎日タバコを吸っていては意味がないと思うのは僕だけでしょうか。それと同じで、こういったサプリを飲みつつ、暴飲暴食、糖質や脂分の多い食事、不規則な生活をしていれば、あまり効果がないと思います。何かを得るのであれば、何かを諦めないといけません。2つ同時は無理なんです。サプリに20日分2000円を支払うのであれば、その分栄養のあるしっかりとした食事を作るようにしたほうがいいのでは? 今回亡くなった方々は70歳以上の方々のようですが、高齢者であれば、なおさら食事に気をつけておかないといけない。そして、ある程度の運動もしていれば、ある程度病気は防げると思います。

 日本はサプリ天国。何でもかんでもサプリがありますが、いくつかの本も出ているようにサプリはできるだけ飲まないほうがいい。結局、製薬会社の利益につながるだけの代物でしかなく、月並な言い方になってしまいますが、「本来の規則正しい健康的な生活を送っていれば、サプリは飲む必要がない」と僕は断定できます。サプリを買う前に自分の生活をまずは改めることが先決です。


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