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WHO76回総会:5月27日の決議事項の まとめ❣️

以下文章は、個人的な試訳です!

感染予防と管理に関する初の世界戦略

世界保健総会は本日、WHOとパートナー企業が主導してきた約20年間の取り組みを基にした、感染予防と制御(IPC)に関する初の世界戦略に合意

この戦略は、抗菌薬耐性を示すものを含め、医療関連感染(HAI)の継続的なリスクを大幅に低減する為の戦略的方向性を加盟国に提供する。

医療関連感染(HAI)は、医療サービス提供の場面で発生する最も頻度の高い有害事象の一つ。
コロナ パンデミックや、エボラウイルス病、中東呼吸器症候群、スーダンウイルス病といった最近の大疾病の発生は、全ての国のIPCプログラムにおける既存ギャップを明確に露呈している。

この戦略では、2030年までに、医療を受ける人、医療を提供する人全てが、関連する感染症から安全に守られるようになるという明確なビジョンを掲げている。

3つの重要な目的
1)医療における感染を予防する
2)IPCプログラムが確実に実施されるように行動する
3)IPC活動を他の分野やセクターと調整する

この戦略は、医療システム全体にわたり、医療提供されるあらゆる環境に焦点を当てている。
それは、健康への権利の基本的な構成要素としての清潔で安全なケアの原則に基づいており、公平性を重視、説明責任と持続可能性を確保すべきものである。

世界IPC戦略は、2023年〜2024年にかけて策定される、関連する世界的な行動計画およびモニタリングの枠組みによって補完され、それとともに使用される

感染予防と制御に関する世界戦略(案)
事務局長による報告書(EB152/9 )↓
https://apps.who.int/gb/ebwha/pdf_files/EB152/B152_9-en.pdf


歴史的な決議により、保健システムにおけるリハビリテーション強化に道筋がつく

本日、WHOは、保健システムにおけるリハビリテーション強化に関する画期的な決議案に合意した。

リハビリテーションサービスは、到達可能な最高水準の身体的・精神的健康を含む人権の享受を確保する上で重要な役割を担っているす。
また、性と生殖に関する健康を促進、働く権利と教育を受ける権利を認識するもの
でもる。

この画期的な決議は、以下のようなリハビリテーションにおける課題を解決することを目的とする。

1)健康の優先順位や研究課題の設定、資源の配分、協力の促進、技術移転を可能にする際に、リハビリテーションに対する認識を高める

2)健康上の緊急事態により、支援技術を含むリハビリテーションのニーズが急激に増加した場合、各国がそれに対応出来るような体制を整える

3)社会から疎外され、脆弱な状況にある人々が、支援技術を含む、安価で質の高い、適切なリハビリテーション・サービスを利用出来るようにする。

4)人々がリハビリテーションサービスや支援技術を利用する際に、経済的困難を引き起こすような高額な自己負担を回避する。

5)国民のニーズに応える為に、現在の不十分なレベルのリハビリテーションの労働力に対処する。

この決議において、WHO事務局が取るべき行動
1)2026年末までに、加盟国のリハビリテーションニーズへの対応能力に関する情報を纏めたベースライン報告書を発行する。

2)2030年までに、リハビリテーションサービスを効果的にカバーする為の目標と指標を策定する。

3)加盟国が技術指導やリソースを実施する際の支援として、WHOで適切にリソースが割り当てられるようにする。

4)加盟国が緊急時の準備・対応計画にリハビリテーションや支援技術を組み入れる事を支援する。

WHO事務局は、2026年、2028年、2030年の保健総会において、本決議の実施の進捗状況を報告する予定である。

上記項目は、文書A76/7 Rev.1 - 事務局長による統合報告書の一部として議論された。

関連資料(A76/Rev. 1)
https://apps.who.int/gb/ebwha/pdf_files/WHA76/A76_7Rev1-en.pdf

医療システムにおけるリハビリテーションの強化(EB152/10)
https://apps.who.int/gb/ebwha/pdf_files/EB152/B152%2810%29-en.pdf

診断能力強化に関する決議
5月26日、加盟国は、各国の診断能力を強化し、診断サービスへのアクセスを向上させるための決議を承認
した。

この広範な決議は、診断サービスが、感染症、非感染症、顧みられない熱帯病、希少疾病、傷害、障害の予防、監視、診断、症例管理、監視、治療に不可欠である事を認識している。
診断サービスは、疾病を正確に特定し、より良い健康状態を得る為に適切な治療を適時に開始する事を可能にするものである。

本決議案では、「診断薬」の全領域を対象としている為、迅速診断テストやポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの「体外」実験室検査と画像診断や血圧測定装置などの「非体外」診断の両方を含む。

研究開発、製造(現地生産と技術移転を含む)、規制、選択と調達、啓発、推進、アクセス障害への対処など、一般的な行動を網羅している。

決議の実施は、各国が診断サービスへのアクセスを改善するのを支援する為に、WHOの3つのレベルにおける過去及び現在の活動を基礎とし、それを拡大するものである。
事務局は、2025年に実施の進捗状況を報告するよう要請される。

診断能力の強化( EB152/6)
https://apps.who.int/gb/ebwha/pdf_files/EB152/B152(6)-en.pdf

- INFO SOURCE -
WHO ( 27th May 2023 )
https://www.who.int/news/item/27-05-2023-seventy-sixth-world-health-assembly---daily-update--27-may-2023

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