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ここまで細分化されている「英検利用入試」の要件!

最近の一般入試では英語外部試験方式を利用する受験生も増えています。英語外部試験方式とあるように、英検だけではなく、TOEFL、IELTS、GTEC、TEAPなど、さまざまな英語検定を利用することができますが、現実的には英検一択の情勢になっています。
MARCHや日東駒専あたりのゾーンでは、実力的に言うと2級あたりが最低要件として定められていますが、よく読むと要件は細分化されていて、非常に複雑です。

ここでクイズです。以下のものを区別つけられますか?
1. 英検2級以上合格(=CSEスコア1980点以上)
2. CSEスコア1980点以上(受験級及び合否は問わない)
3. CSEスコア1980点以上、合否は問わないが受験級は2級以上とする
4. CSEスコア1980点以上、かつCEFRのB1レベル以上とする
5. CSEスコア1980点以上、かつ当該スコア取得時に合格を伴う
6. CSEスコア1980点以上、かつ各分野のスコアは470点以上とする

参考資料(英検サイトより)

1番
もっとも単純で、2級以上に合格するという意味です。2級合格はすなわちCSEスコア1980点以上に自動的になりますので、この点数も同時に満たすことになります。

2番
CSEスコア1980点以上ですから、2級に合格さえすればこの要件を満たします。この他にも点数のデコボコがあって、リーディング・リスニング・ライティングは合格点+20点で、スピーキングは合格点-15点だと英検2級自体は不合格ですが、CSEスコア総点は1985点ですので、2番の条件を満たします。すなわち、1番より2番の方が緩いです。
また、準2級で高得点を取って1980点以上を取る、逆に準1級でグダグダの出来で1980点以上を取るという作戦も有効となり、最も戦略性が問われる条件といえるでしょう。

3番
2番の要件から準2級以下受験を取り除いたものです。私個人は2級にわずかに手に届かない層は準1級をグダグダになって受けると1980点に届く気がします。つまり、同じ実力でありながら2級を受けると1950点なのに、準1級を受けると2000点になりやすいのでは?という個人的経験からくる体感です。

4番
結果としては3番と同じ条件になるのですが、セファールと言って、外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠があり、これのB1を満たす必要があります。準2級の高得点合格はCEFRですとA2という1つ下の基準が上限となるので、必然的に2級以上の受験が要件となります。

5番
2番の要件に合格を付したものです。つまり、2級合格もしくは準2級の高得点合格を事実上選択させるものとなります。実は3級でもほぼ満点コースの出来であれば届きます。

6番
2番の条件にリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングで各470点の要件が付されたものです。これは幼児英語教育や帰国子女などでリスニングとスピーキングで荒稼ぎして、リーディングがほとんどできなくても2級自体は合格できてしまうため、そのようなチートを排除するための方式です。

いかがでしたでしょうか。
志望大学を絞っている場合は1つの級の結果で十分ですが、多くの大学を受験する場合、私個人は英検は「級とスコアは別物」と考えて、いくつかのスコアを整えておく作戦が有効であると気づきだしました。
準2級を高得点合格しておく(2040点)、2級をギリギリ合格しておく(1990点)、準1級は全然できずに不合格になる(2050点)みたいな感じにしておけば、その大学に最も有利な方式で申し込むことができます。

私は2級は1993点で合格し、これが自分のベストスコアだと思い込んでいました。しかし、各種ブログやサイトを読んでいると、準1級は相当低得点でもCSEスコアを稼げることを予感して受験をしたら、もちろん不合格ですがスコアは2119点でした。これをわかっていたら、CSEスコアのみで判定される昨年不合格だった中央大学経済学部英語外部試験利用方式ももう少しいい勝負ができたかもしれません。
やはり、大学受験は受験知識量で左右する、言い換えれば情報戦なのです。


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