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記憶の海

みんな自我を悪者だと思っている、だけど違うんだ。自我はただの作用で、その作用があるがまま起きている。

この作用があるから、人はこの「命」の流れを体現できる。
だけどね、みんなはね、本当の自分を見失っているんだ。自分とは命であり、神そのものなんだ。
自我の作用とは記憶の海だ。
みんな海の中を必死に泳いでいる。そして、遠く離れた陸を目指している。

だけど、本当は後ろを向いたら陸があったんだよ。
そこで気づくんだ、追い求めていたものはすぐ近くにあったんだって
人生なんてそんなものだ。
何か遠いをものを目指そうとする。10m泳いだら次は20、30…とさらに遠くを目指す。
でも、本当に手にしたいものは、いつも近くにあるんだ。
だから、一回振り返って欲しい。

僕は遠くを泳ぐ事が悪い事だと言っていない。
目に見えない陸を目指すのを辞めた方が良いと言っている。
いくら遠くを目指しても限界に達する。
その限界が君の完璧なんだ。
その限界を超えて頑張ろうとしないでね。
きっと頑張ろうとしても、その限界からは脱することはできないから。
結局、遠くまで泳いだ人だって限界がきて自分が辿った道を振り返ることになると思う。この振り返る行為は、人それぞれ完璧なタイミングで起きると思う。限界まで行く人もいれば、序盤の方で振り返る人もいる。ここに優劣はない。全てあるがまま起きているから。

もし、君が遠くまで泳いでしまったとしても安心して欲しい。きっと君はそこまで泳ぎたかったんだよ。君がそんなの嘘だと思ってもだ。
だから、もう良いんだ。陸に戻ろう。

陸から見る海はどう映るだろうか。

今まで君は海に呑まれたり、嵐に襲われたりで海のことが憎かったかも知らない。

だけど今、この陸から映る海はどうだろうか、きっとただ完璧な海が映るだろう。その海に愛情すら湧いてくるかもしれない。



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