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大晦日

皆さん、本日は大晦日ですね。

ところで、昔の日本では、大晦日はどのような意味や、しきたりがあったのでしょうか?


大晦日の歴史はかなり古く、平安時代まで遡ります。

昔、大晦日は正月に迎え入れる歳神様(としがみさま)をまつるための準備の日でした。

歳神様とは、稲の豊作をもたらすとされている神様のことで、農作物が豊かに実り、食べるものに不自由することなく暮らせるようにと、昔から大切に扱われてきた神様です。

また、歳神様は各家庭にやってくることから、家を守ってくれる祖先の霊とも考えられていたようです。

昔は1日が夜から始まって朝に続くとされていてら、大晦日の日暮れからすでに新年の始まりでした。

そのため、大晦日の夜は歳神様を待ち、一晩中寝ずに起きておくという習わしがありました。もしうっかり早く寝てしまうと、白髪になる、シワが寄るなどという女性にとっては恐ろしい言い伝えもあったそうです。

大切なお客様である歳神様を迎えるにあたって、家の掃除は不可欠でした。大掃除は、地域によって異なったそうですが、12月13日から始め大晦日までに終わらせるのが一般的時期だったそうです。

ただ、12月29日は9という数字が苦に繋がることから縁起が悪いとされていて、掃除をしてはいけない。

また、その年最後の掃き掃除のことを「掃き納め」と呼ばれていましたが、元日に掃除をしてしまうとせっかく招いた歳神様を掃き出してしまうことになるため、新年に掃除は行わない。

その他にも大晦日には伝統行事があり、身と心を清め新年を迎える準備をする。

などのしきたりがありました。


■除夜の鐘
大晦日は「除夜」とも呼ばれており、大晦日の夜から1月1日にかけて鳴らす除夜の鐘は今でもよく行われています。

鐘を撞く回数は人の煩悩の数を示す108回です。煩悩を取り去り、正しく清らかな心で新年を迎えることができるようにするという意味があります。


■年の湯
大晦日の夜にお風呂に入ることを「年の湯」と言い、ここでしっかりと一年の垢を落とし、気持ち良く新年を迎えようという気持ちがこめられています。

現在と違い、毎日入浴することが当たり前でなかった時代は、大晦日の入浴が特別なものであったと思われます。


■年越し蕎麦
「年越し蕎麦」を食べる習慣は比較的新しく、江戸時代から始まったと言われています。

「年越し蕎麦」は、「つごもりそば」、「三十日そば」とも呼ばれました。蕎麦バ細く長いことから、長寿や健康を願って食べられるようになりました。また、蕎麦の麺は切れやすいことから「一年の災厄を断ち切る」という意味もありました。

現在では、一部地域で年越し蕎麦の代わりにうどんが食べられているようです。 

以上

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