ベートーヴェンについて
皆さんは「ベートーヴェンの作品」というと、どのような曲が頭に浮かぶでしょうか?
一般的に有名な作品としては、オーケストラの交響曲第5番『運命』や交響曲第9番『合唱付き』、ピアノ・ソナタの第14番『月光』などがあげられます。
今回は、ベートーヴェンについて、概要レベルになりますが、解説したいと思います。
〈目次〉
1.ベートーヴェンと西洋音楽史について
2.ベートーヴェンが革命的だったこと
(1)「交響曲」を大きなジャンルへ広げた
(2)「ソナタ」の常識を変えた
1.ベートーヴェンと西洋音楽史について
ベートーヴェンは1770年にドイツに生まれて、1827年にこの世を去りました。
ベートーヴェンの作品は、西洋音楽史では、「古典派後期〜ロマン派の先駆け」にあたると言われています。
古典派で代表的な作曲家として、
モーツァルト、ハイドン
ロマン派で代表的な作曲家としては、
シューベルト、ベルリオーズ
などがあげられます。
古典派は、明快でわかりやすい曲調な作品が主流でした。
一方、ロマン派は、形式にとらわれない楽曲が増え、音楽はより自由で複雑になっていきました。
ベートーヴェンは、このロマン派の作曲家に大きな影響を与えたといわれています。
では、ベートーヴェンはどのようなことが革命的だったのでしょうか?
2.ベートーヴェンが革命的だったこと
(1)「交響曲」を大きなジャンルへ広げた
ベートーヴェンといえば、特に交響曲が有名です。ベートーヴェンの交響曲は第1番から第9番まで、それぞれ現在においても音楽界で高く評価されています。
ベートーヴェンの交響曲の中でも特に先進的と言われているのが、最後の交響曲である、第9番『合唱付き』です。
ベートーヴェンは、それまで交響曲に導入されてこなかった「歌」を交響曲に取り入れて、交響曲を自由で大々的な音楽へ発展させていきました。
(2)「ソナタ」の常識を変えた
ベートーヴェンにはピアノ・ソナタの作品も多いです。
「ソナタ形式」は、ベートーヴェン以前においても作曲形式として主流なもののひとつでした。
ソナタの基本形式に対して、ベートーヴェンはさまざまなな変革をもたらしました。
例えば、それまで形式を拡大させた手法を取り入れたり、形式そのものから逸脱させたり、などがあげられます。
(3)「芸術家」の意識を根づかせた
ベートーヴェンが活躍する少し前、モーツァルトらの時代には、「宮廷音楽家(宮廷作曲家)」という役職が存在しました。
宮廷音楽家は、宮廷で雇われている身でした。貴族のために作品を書き、貴族を満足させる作品を作ることを求められるました。当時の作曲家は、このような宮廷作曲家が大半でした。
ところが、ベートーヴェンはどこの宮廷にも属さず、貴族の支援を受けながらも、フリーランスの作曲家として活動を続けたのです。
当時の常識を打ち破ったこの活動方法は、作曲家は「芸術家」である、という意識を根づかせることになりました。
以上
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