映画忘備録③


ひと月に三十本映画を見る人もいるし、一日に三本映画を見る人もあるらしい。自分にはそんな集中力がないので羨ましいかぎり。。。
それでも三月は十本見られたのでまずまずかなと。

複製された男
2013年カナダ映画。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。
主人公が映画鑑賞中に自分と瓜二つの人間を発見し、接触を試みる。
エンディングがなかなか衝撃的。
文学的要素を感じられてよかったけれど、とびとびな印象だった。

ユージュアル・サスペクツ
1995年アメリカ。ブライアン・シンガー監督。
警察が主人公の証言と回想によって謎の事件の真相に迫る。
ピエロがお前を嘲笑うって映画を先月あたりに観たのだけれど、つくりは大体いっしょかなあと。

潜水服は蝶の夢を見る
2007年フランス。ジュリアン・シュナーベル監督。
ファッション誌・ELLEの編集長のジャン=ドミック・ボービーの自叙伝を原作とした映画。
意識障害により動かせるのは左まぶただけの主人公が、まばたきによって自伝を完成させていく。
映画のなかに投影され描かれる主人公はあくまでも客体のはずなのに、主観を失わずあくまでも自叙的なものとして動いているように感じられた。
語りと画面構成が相まってとても印象深い映画。

裏切りの獣たち
2013年アメリカ。ドノヴァン・マーシュ監督。
南アフリカの潜入捜査官ふたりが主人公。
動・静の描写は凝りがあったけれど、つぎだらけの印象。そのシーン自体は格好良いけれど、とでも言えるだろうか。
なんせ登場人物がみんなザコい(現実的ともいえるのかもしれない)のでそれとのギャップがすごい。

式日-SHIKI-JITSU-
2000年、日本。庵野秀明監督。
原作者藤谷文子本人と映画監督の岩井俊二主演。
大衆の娯楽に媚びた映像への批判を込めた作品で、エンタメ性は低いとされるらしいが、ひどく面白く感じた。いちいち納得できるというか。
個人的に『明日』や『誕生日』も自分にとって好きなテーマだった。
ごまかしの退屈な甘味に飽きている人におすすめ。

LOAD OF DOGTOWN
2005年アメリカ。キャサリン・ハードウィック監督。
舞台は70年代の西海岸、スケーターたちの青春のお話。
爽やかで格好良くて気持ちいい、サイダー飲みたくなるような映画。

ドラえもん2016・新のび太の日本誕生
2016日本。これは映画館に見に行きました。
めちゃくちゃ面白いし、なんかいも泣きました。
旧作も何度も見ているけれど、それでも飽きずに。というか結構ストーリーが再構築されていたので。違いを探すのも面白いかもしれない。

THE WAVE
2008年ドイツ。デニス・ガンゼル監督。
アメリカで起こった実話を元にした映画で。
高校の授業で独裁制が題材となるも、なぜナチスの独裁制が成り立ったのかあんまりピンとこない生徒たちに、教師は独裁制のシュミレーションを始める。
実際にこういう授業があれば面白いだろうなと思うし、学生時代なら確かにそれに乗っかっていく可能性は大いにあるなと。そもそも、中学校の時なんかは、クラス対抗の旗に〇〇組!なんて担任の名前を書いたものなあ。
ただこの作品は途中からこの教師がザコくなってくるのが残念。そうじゃなければ面白い授業なのに…。それじゃあ映画が成り立たないけれど。

バケモノの子
2015年日本。細田守監督。
バケモノと男の子の師弟の絆、友情を描いた作品。
主人公、九太の心身共の成長も目覚ましいけれど熊鉄の不器用さがいじらしい。
チコ大福もかわいくて、アニメーションならではの爽やかさだった。

クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶ!夕日のカスカベボーイズ
2004年日本。水島努監督。
西部劇のオマージュがふんだんにあったようですが、私は気づかず。。
そういうのが大人も子供も楽しめるポイントのひとつなんだろうけれど。
しんちゃんのいいところは、春日部っていうホームグラウンドがあるところで、それがよく思い知らされた。
ヒロインが映画の中で完結していく姿も切なくてよかった。。



久しぶりに感想書いたらすごく時間がかかってしまった。。。
思い出しながら書いていると、もう一度見たくなってきますね。
映画って見ているつもりでも見れていない部分ってたくさんありますよね。読書も然り、人も然りだけれど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?