私の夫は私が夜でかけても怒らない。

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「お母さん」というものは、夜出かけることがあるなら、夕飯をきちんと用意して、申し訳ない気持ちで行かないといけないと思っていた。

ずっと。

そう思っていたので、子どもができて夜出かけることがあると、自分が食べもしない夕飯を作り置き、夫にも子どもにも「ごめんね」という気持ちで出かけていた。

そして、夜に家を空けて申し訳ないという気持ちがあるので、夫には「なるべく早い時間に帰る」と伝えては、結局楽しくて、伝えた時間に帰宅できず、言っていた時間と違う!と怒られる、の繰り返し。

今日は20時に終わるから、20時半には家に帰れる。21時に終わるから、22時には家に着いているはず。毎回、終わってダッシュで帰れば家に着けるだろうという最短の時間を伝えるのだけど、出てしまえば帰りがたく、どうしても言っていた時間に帰れないのだ。

いつしか夫は、私の言った時間プラス1時間後に帰ってくるという認識で私を送り出すようになった。

「9時には帰ってくるわ」

「はいはい、10時ね」

という感じ。

そして出かけはするけれど、子供はちゃんとお風呂に入っただろうか、寝かしつけはちゃんとできただろうかと心配になったり、早く帰らねばという気持ちもあって、せっかく出かけているのに気もそぞろということも多かった。

何なのだ、何なのだ?

もう私が夜に楽しく出かけることは出来ないのか?

そう悲しく、つまらなく思っていた。

けれど、ある日、どうしても時間がなくて夕飯の作り置きをせずに、出かけたことがあった。あぁ、ダメな妻でダメな母親だ。夕飯も作らずに夜出かけるなんて。そんな申し訳ない気持ちを抱えたまま帰ってみたら、夫がめちゃくちゃおいしそうな夕飯を作っており(私の分も用意してあった)、子どもたちは「お父さんが作ったご飯おいしかった〜!」「めっっちゃお代わりした〜」と、とてもご機嫌だった。

あれ?夕飯、作らなくていいの? 私、普通に夜出かけてもいいの?

そういえば、夫は夕飯を作らなくても何ひとつ文句を言うことはなかった。私が勝手に作らねばと思っていただけだった。夜帰るのが遅くなって怒られたときも、それは私が言った時間を守れなかったからであって、夜出かけることに対して文句を言われたことは、よく考えてみると一度もなかった。

…あぁ、私が勝手に思い込んでいただけなのか。母親が夜出かけることは良くない、でかけるならご飯の用意しなければならないと、自分で。

振り返れば、自分の母親がそうだったのだ。料理が一切出来ない亭主関白の父だったので、出かけるときは夕飯の準備をしなければ出かけられない。母親が申し訳ないと思いながら出かけているから、夜出ることは良くないことなんだとはばかられる。

そんな家庭で育ったので、そうだと思い込んでいたのだった。

でも、夫は違う。夫は私が夜出かけるときも、そういえば笑顔で送りだしてくれていた。「気をつけてね」といって、気持ちよく送り出してくれていた。それなのに、私が勝手な思い込みで、世界をそういう風に見ていただけだったのだ。

なんだ、私、自分が食べもしない夕飯を作る必要なかったんだ。夫が作ればいいんだ。なんせ、夫の方が料理がうまいくらいなんだから。

そして芋づる式に気がついた。

私が出かけるときは、どこに、誰と出かけて、何をするか、事細かく説明しておかないと怒られると思っていて、毎回全部伝えていたんだけど、夫に言っても毎回「へー」みたいな返事だった。義務感に駆られて勝手に自分からいろいろ伝えていたんだけど、そういえば夫から「誰と、どこに行くか」なんて聞かれたことは一度もない。そうなのか…子どもじゃないんだから、いちいち言わなくてもいいのか!

これも母親だ。子どもの頃、母親がいちいち聞いてきていたのだ。私は子どもの頃のその習慣から、先回りして言うようになっていたのだ。母親は今でも聞いてくる。遠く離れて住んでいるというのに、私のTwitterやインスタグラムのストーリーを見て、LINEをしてくる。

今日は、家で仕事?

夜は、家族で出かけるの?

え? それ、お母さんが知る必要ある???? ってか、お母さんになんか関係ある????と疑問に思っていたけど、謎が解けた。こういう環境で育ったから、私はいちいち報告しないといけないと思い込んでいたのだと。

あぁ…。

私はもう子どもじゃないし、亭主関白の父親とも暮らしていない。つまり、夜出かけることに何の罪悪感もいらない。

そして気がついた。私の夫は私が夜でかけても怒らない。なんと、なんと素晴らしい夫なのだろう!

いや、前から夫はこのスタンスだったけど、私がようやく今気がついたのだった。勝手な思い込みの中で、勝手にしんどくなっていただけだった。しょーもない思い込みから解放されて、今ものすごく気持ちがいい。

きっと他にもいろんな呪縛をまだ私は抱えている。母親とはこうあらねばならない、みたいな面倒なやつを。そんな、いろんなしょーもない思い込みから解放されて、もっと自由に生きていきたいなぁと思う。

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ライター 江角悠子

京都在住のフリーライター ・ときどき大学講師/著書「京都、朝あるき」。お茶と日常を旅するWEBマガジン「Teapot Mag.」編集長。9歳男児、4歳女児の母。夢は世界一周。noteではエッセイマガジンを配信 ●ご連絡は writer.ezumi@gmail.com

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