知らない名前で僕を呼ぶ母親
弄ぶ胸騒ぎはベランダに山積みの注射器
雨だれに打たれながら這い蹲るピエロ
疲れるよずっと笑っているのも
付かず離れずの鴉が視界を邪魔する
駄々をこねる大人達を人形の様にあやす
カラフルな風船は傷口に似ている
割れるしゃぼん玉
まるで夢で見た殺される瞬間の父親
どんなに僕が正論を解いても無駄
まだ子供だもん
それよりあそこの人はまともなの？

手に汗握る度に浮かぶあの子の愛憎悪
終わらない螺旋階段にこだまする気の抜けた
｢愛してよ｣
鳴く蝉の忙しなさに腹を立てる乙女たち
ガラスの向こう側
目が合う矯正した歯が笑う
誓いが悲鳴に変わるこの街では全てがDoubt
人気のない遊園地
先生とおめかししたあの子が遊んでた
おどけて乗るメリーゴーランドは回らずに弾む
外で待つ包丁握った気の狂ったベビーシッター
皮肉にも我が子の首回す360度
変化する愛も悲しみも結局は憎悪へと