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デザイン思考2.0 人生と仕事を変える「発想術」 (小学館新書 440)


📚 book review

デザイン思考とは、人々のニーズや課題に対して、創造的な解決策を見つけるための思考方法です。この本では、アップルのスティーブ・ジョブズやアマゾンのジェフ・ベゾスなど、世界を変えたイノベーターのデザイン思考のプロセスを分析し、その共通点を5つのステップにまとめています。それは、共感、問題定義、創造、プロトタイプ、テストというシンプルなステップです。これらのステップを実践することで、誰でも自由自在にアイデアを生み出し、ビジネスや人生に役立てることができると著者は説きます。

本の評価として、私はこの本に星5つをつけたいと思います。本の強みは、以下の3点にあると感じました。

- まず、デザイン思考の概念やメリットを分かりやすく説明している点です。デザイン思考という言葉は、最近よく耳にするようになりましたが、実際にどういうものなのか、どうやって実践するのか、ということはあまり知られていないと思います。この本では、デザイン思考の定義や歴史、目的や視点などを、具体的な事例や図表を交えて、わかりやすく解説しています。また、デザイン思考がどのようにイノベーションやDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献できるか、ということも、現代のビジネスに関心のある人にとっては、非常に興味深い内容だと思います。

- 次に、デザイン思考のステップを具体的に紹介している点です。デザイン思考のステップは、共感、問題定義、創造、プロトタイプ、テストという5つですが、この本では、それぞれのステップについて、どのように行うべきか、どんなツールやテクニックがあるか、どんな注意点があるかなどを、詳しく説明しています。また、各ステップの例として、Facebook、スマートフォン、Wii、Uber、Airbnb、吉野家など、有名な商品やサービスの開発過程を紹介しています。これらの事例は、デザイン思考のステップを実際にイメージしやすくするだけでなく、デザイン思考がどのようにヒット商品やヒットサービスを生み出したか、ということも理解できるようになります。

- そして、デザイン思考を人生にも応用できるという点です。デザイン思考は、ビジネスの課題に対して有効な思考方法ですが、それだけではありません。著者は、デザイン思考を人生の選択や決断にも活かすことができると述べています。例えば、自分のキャリアやライフスタイルを変えたいとき、自分のニーズや価値観を共感することで、自分にとっての問題を定義し、さまざまな可能性を創造し、プロトタイプを作ってテストすることで、自分にとっての最適な解決策を見つけることができるということです。このように、デザイン思考は、自分の人生をより良く生きるための思考方法としても役立つということを、この本は教えてくれます。

自分の感想としては、この本は、デザイン思考に興味のある人はもちろん、自分の仕事や人生に変化を求めている人にもおすすめしたいと思います。この本を読むことで、デザイン思考の基本的な知識や実践方法を身につけることができるだけでなく、デザイン思考の精神や姿勢にも触れることができます。デザイン思考は、人々のニーズや課題に対して、創造的で価値ある解決策を見つけるための思考方法ですが、それは同時に、人々の暮らしや社会をより良くするための思考方法でもあります。この本は、そのようなデザイン思考の可能性や魅力を、読者に伝えてくれる一冊だと思います。



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