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一日一人だけの命を救う 津峰神社の賀志波比売大神様

トップ写真 津乃峰山頂から橘湾を臨む絶景


えッ!ここが天照大御神の生誕地?


前回、イザナギ大神が黄泉の国から脱出。
穢れを祓うために禊を行った場所。
つまり、天照大御神、素戔嗚尊、月読命の
誕生の地について書きました。

普通に書いてますが、これはすごい内容です。

事前情報として、
阿波には天照大御神誕生の地があるらしい。
と、調べていたので、
参拝するまで、かなり大きな期待をしてました。

実際に賀志波比売神社へ参拝してみて、
少し、残念な印象を受けました。

民家の一つのような境内。
決して立派とはいえない社殿。

賀志波比売神社境内

イザナギ大神が禊をしたと思われる場所。
昔は狭い海峡であったそうですが、
現在は陸地となり、国道が走っている。

私が見た情景からは、
イザナギ大神が禊をして、三貴神を生んだ。
残念ながらイメージすることはできませんでした。
正直な感想です。
(阿波説を否定している訳ではないよ)


賀志波比売大神を祀る津乃峰神社へ


元社である賀志波比売神社から。
神託により724年、御霊は分霊され、
現在は、同じく阿南市の津乃峰山頂にある
津峰神社でお祀りされています。

元社であろう賀志波比売神社参拝後、
津峰神社へ向かいました。

津乃峰山は標高284メートル。
八合目まで、
津峰スカイラインという道路を使い、
車で行けます。

八合目には、阿波の神社では見ることがない。
くらいの広大な駐車場。
ほんと、広大な駐車場です。
私が訪れた時は、停まっている車は0台。
空きすぎてどこに停めようか迷ったくらい。(笑)

駐車場から山頂にある津峰神社まで。

見上げると、急な階段が延々と続いてます。
これを登るのか。
と、覚悟を決めたところで、

津峰神社駐車場から延々続く階段

「リフトで登られますか?」
と、天の声。
気づかなかったのですが、
リフトが動いているようで、
チケットを売ってる方が声をかけてくれました。

迷わず、リフトを選択。
美しい景観を楽しみながら山頂へ到着。

山頂リフト駅には、
神官の衣装を着た女性が待機していて、
私がリフトで到着するのを
待っていてくださいました。

リフト山頂
神官さんがお出迎え

おそらく、下でリフトに乗ると、
チケット売り場の方から山頂へ連絡が入り、
暇な時は、その都度、
社務所とリフト駅を行き来しているのでしょう。
私のためにありがたいことです。

なにより感動したこと。
常駐する神官さんがいたこと。(笑)
阿波の神社。
由緒正しき式内社であっても、
神官さんが常駐されている神社は少数。

その前の、
賀志波比売神社が寂しかったせいもあり、
神官さんが常駐し、祓い清めらえている境内。
なぜだか嬉しくなりました。

祀神とご利益


境内からの眺め。
とても美しいです。
私は知らなかったのですが、
眼下に見渡せる橘湾。
阿波の松島と呼ばれる景勝地だそうです。

確かに小島が連なる景観。
本家の松島と似ています。

絶景 阿波の松島 橘湾

肝心の御本殿。
主祀神は賀志波比売大神(かしわひめ)。
相殿に大山祗大神。

手前境内末社 奥本宮拝殿

御本殿隣に建つ末社には、
恵比寿大神と大国主大神が祀られています。

ご利益について、
津峰神社のサイトによると、

 賀志波比賣大神(かしはひめのおおかみ)は、
国家の鎮護・民族の長寿延命の守護神。
主として人の寿命を司り、
1日に1人の命をお助け下さる。

危篤の病人といえども親戚・知人が、
清水に浴し心身を潔め、
至誠を込めて祈願をすれば、
必ず病気や怪我が平癒する。
と強く信仰されています。

また、1日に1人の命をお助け下さる。
との御神徳から、
その日の1番早い時間、
即ち真夜中の午前零時に
一番神楽祈祷をする習慣がございます。

と、記されていました。

一日に一人。
真夜中の午前零時。
清水で身を清めて神楽祈祷。

救いたい命がある時は、
心を込めて参拝されてみてはいかがでしょうか。

ここは出雲族の本拠地だった


境内末社の恵比寿大神と大国主大神。

ここで祀られている恵比寿大神。
おそらく、大国主大神の子である事代主大神。
なのでしょう。

事代主と大国主と書いてますね

ここ阿南市は、大国主の本拠地であった出雲。
八鉾神社があります。

八鉾神社神紋

また少し離れた場所には、
蛭子神社と生夷神社が残っています。
こちらに祀られているのは事代主神。

蛭子神社 樹齢1000年以上の巨木が繁る
生夷神社 えびすが生まれたという意味

山頂にてお参りしている時、
ふと、頭に浮かんだのが、
国譲りのお話。

国譲りの条件として、
大国主大神は、自分が隠れ住む場所に、
天神が住むような宮殿を造るよう要求。

すごく高い階段の上に、
宮を建てさせたと伝わってます。

ですが、ひょっとして、
それって、ここ?

そう錯覚してしまうほど、
絶景が望める山頂にてお祀りされています。

この地で満足されてるのか。
とても穏やかな気が満ちていました。

賀志波比売は天照大御神なのか


津峰神社の説明には、
賀志波比売大神が、
天照大御神の幼名とは記されていません。

津乃峰神社由緒

しかしながら、
賀志波比売大神を祀神とする神社。
唯一、ここ津乃峰神社のみ。
そう記されています。

神饌を供える三宝の形の神紋 珍しい

前回、ご紹介したように、
阿南市橘湾周辺は、
イザナギ大神が禊をした地。
天照大御神はじめ、複数の神を誕生させた地。

そんな伝承が残っています。

はたして、賀志波比売が天照大御神かどうか。
私には分かりません。

ただ、全国どこを探しても祀られていない神様。
イザナギ大神の禊によって生まれたけど、
マニアでしかその名を知らない神様。

そんな神様をお祀りする神社が存在する不思議。

まんざらでもないと思うのは私だけ?

津峰神社と阿南市の神社。
是非、ご参拝くださいね。
景色と食べ物は最高です。

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます。




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