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BLUE HEAVEN

<曲>

桑田佳祐
「これは“エリッククラプトン、好きだなぁー”という、その憧れを隠さない曲ですよね。でも、オヤジ発言になっちゃうけど、今のクラプトンじゃなくて、『461オーシャンブールヴァード』の頃の。」(1997年)

桑田佳祐
「インナーな感じというか、お祭りの少ない感じというか…ラブバラードなんだけど
(中略)

この曲で僕がドブロギターを弾いているんだけど、自分が大学ぐらいのときとかに好きだったエリッククラプトンのたたずまいを思い出したりしてね。

今のクラプトンとは違うけど、半分、ブルースに寄りかかっているような、ちょっと鬱病みたいな、当時のクラプトンにあこがれたんですけどね。

このところ、正面切ってクラプトン崇拝をサザンがやっていなかったから、いいかなって思って。それに大森にしても、ハラ坊にしても説明があまりいらないしね。
(中略)

クラプトンとかビートルズとかに対する僕らのあこがれを形にしてみても、それはそれとして受け入れてもらいやすい、いい世の中だなっていうのがある。

それに世紀末になって、さまざまな情報とか音楽とか世に入り乱れてね、より楽しい方向っていうのかな、あまり思想でガチガチに固めるよりは、スタイルとか、クラプトンが好きだということを隠さないとか、
そういうことが楽しくなってきたのかもしれない。」(1997年)

桑田佳祐
「たまたま曲ができたというか、アルバムのために曲を書いていってその中からのリリースということです。

曲の方向性としてはエリッククラプトン。こんな恥ずかしいこといっていいんでしょうか(笑)。アマチュア時代に慣れ親しんだブルースロック、スワンプロックのクラプトン、みたいなね。

ここ何年かは世の中の複雑化に僕らもつられていたところがあったけど、イイ意味で開き直ったんですかね、趣味性が多分にある。もともとクラプトンになりたかったんですけど(笑)、なれませんでしたね。

いまはエリッククラプトンだとかレッドツェッペリンだとかが新しい聴かれ方というか新しい受け止められ方をしてるでしょ?

僕もクラプトンを聴けば、まぁ少年時代を思い浮かべたりもするけれど、新しい何かを感じたりするからね。それを曲にしてみたんです。オナニー性が強いといわれればそうなんですけど(笑)。

もちろんこの20年でクラプトンになりたい症候群の自分をいろんな角度から見てきたとは思う。でも3年周期で反省もしてきたねぇ(笑)。

40過ぎても“クラプトンが好き”といってる自分は想像できなかったからね。そのジャパンロックの屈折度は、実はすがすがしいものじゃないかと最近は思ってるのよ。」(1997年)

<1999.09.27記>

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