見出し画像

シャ・ラ・ラ

<タイトル>

最初の仮タイトルが「コンサートの最後にやる曲」。
その後「シャララクリスマス」→「sha la la」→「シャ・ラ・ラ」に変わっていく。1974年アルグリーンに同タイトルのヒット曲がある。

<詞>

サザン初のクリスマスソング。

<曲>

(仮タイトル「コンサートの最後にやる曲」について)
桑田佳祐
「いままでのツアーだと『勝手にシンドバッド』とか『いなせなロコモーション』で盛り上がって終わるんだけど、オレなんかこれからホントにやりたいのは『シンドバッド』じゃないし『エリー』でもないかもしれない。なんていうか、ミドルオブザロード(MOR)チックな、そういう好みがあるからね。

コンサートの最後の曲っていうのは、やっぱりオレたちの本音だと思うのね。そういう意味でこの曲を考えたの。レコーディングするんじゃなくて、
コンサートでやろうと思ってたんだ。」(1980年)

この言葉の通り、この後のツアー「ゆく年くる年」「そちらにおうかがいしてよろしいですか」では本編最後の曲として、演奏された。
現在のライブの定型である “バラードで終わるパターン”はこの曲が原点である。

桑田佳祐
「サザンのメンバーの共通点て、やっぱり黒っぽいもんで、俗っぽい言い方だけどアダルトな指向っていうのが、みんなも一番落ち着くんじゃないかな。」(1980年)

ちなみに間奏のハーモニカは大森ター坊が吹き、『雪になりそうな‥』の箇所はムクちゃんと毛ガニが黒人っぽいフィーリングで歌ったそう。

<背景>

元々は『ごめんねチャーリー』のB面用の曲として作られたが、どちらの曲も捨て難いという事で、初の両A面シングルとなった。また、シングル曲として、桑田佳祐、原由子のデュエット曲も初めて。どちらも今現在、サザンの楽曲としては唯一である。改めて “初めてづくし” の曲だと認識させられる。

こう考えると、小品ながら様々なターニングポイントがあり、この当時のサザンの果敢なチャレンジ精神がうかがえる一曲。

<1998.12.10記>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?