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週末レポート;miniature life展 田中達也 見立ての世界

機械の不具合で苦戦しながらも再発行の手続きをしてくださったコンビニのおじさん、ありがとう。
私は無事、前売り券片手に意気揚々と受付口を通り抜け、
【miniature life展 田中達也 見立ての世界】へと足を踏み入れることができた。

そこは、私たちが普段使っている道具や食べ物で繰り広げられた小さな世界だった。
1房のブロッコリーから森ができ、その周りでピクニックや散歩、
ジョギングをしている人たち。
青いTシャツの海でボートから落ちた人とそれを狙う海のギャング。
本当にこうだったらいいのに、とお腹が鳴る『クモワッサン』
パンチで舞うピンクの丸い桜と周りに敷かれる青い付箋。
(あぁ、また花見の季節がやってくる。)

私は、田中さんの作品をSNS上で拝見していた。
スマホの画面上からでも十分に楽しめる数々の作品たち。
でも、1つ1つの作品の前に立つと、もっとじっくり入り込んで鑑賞することができた。
展示してある田中さんの作品は、ドアのようだった。
ドアノブを回しては、さっき見た作品とはまた違う世界にお邪魔している。
「え、これに乗って移動するの?」「ここって、まさか、あのNY?!」
そんな気分になる作品たちだった。
そして、ドアを閉め、表札をみるとぷっと吹き出してしまう。
作品の一部である、ギャグセンス抜群の題名。
写真や立体物の「すごっ!」「なるほど〜」といった感服さだけでなく、
題名による、ほっこりとした楽しさも与えてくれる。
ドアを閉めて帰る間際に、お土産をいただいた。そんな感じ。

同じホッチキスの芯でも数や並べ方が変わるとNYの高層ビルにもなるし、
図書館にあるいっぱいの本にもなる。

私がアリくらいに小さくて、今、目の前に溢れたモノたちを見上げたとき、どう感じるんだろう。
どんな風に動かして町を作るだろう。どんな風に組み立てて生活するだろう。
低くしゃがんでみたり、真上から見おろしてみたり。
横から眺めてみたり。
目と鼻の先の距離で、見えなくなるまで遠くに離れて。
そうやって、視点を変えてみたら、また違った世界が現れるかもしれない。
小さな世界も 無限に広がってくる。

したいことが山積みになっている机。
さぁ、私だけの小さな世界が作れるように整理しよう。

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