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春間近。混沌の東京23区

定員厳格化により、東京の大学は競争率激化した。センターリサーチも外れ、A判定でもどんどん落ちる。受験生はおそらく超安全志向になり、中堅以下の大学の倍率も軒並み高倍率となった。

一方でCEFRを評価対象とした大学の増加が顕著になり、英語の外部資格を一つの評価対象として加点、加算するような大学が増え、大学入試というものが複合的・多角的な試験となった。

試験一発どん!という一発勝負に様々な武器が加わり、隣を見ると、どこを見ても受験生で溢れている。

東京都内の大学は2019年、狭き門となりつつある。来年度はどうなるのだろう。センター試験は最後の年になる。今年と浪人する人は相当の覚悟が必要だろう。おそらく来年度はもっと競争が激化するだろう。

センター試験後の共通試験が記述中心の形式になっており、国語に見られる思考性が試される問題となっている。このため、多くの場合、自分の記述力に自信がない人は「来年度必ず決める!」といった意識が例年より高くなる。つまり、来年度の欠ける受験生は必然的に増加するだろう。

加えて、今年度見送られた「定員厳格化に違反した場合の罰則規定」は来年度おそらく成立するだろう。そうなれば定員の枠内で合格者を出さなければ、私学助成金がカットされる。


以上のような状態が現在の受験生を取り巻いている負の側面である。しかし、この大きな渦に巻き込まれるのはむしろプラスの側面とも言えるだろう。受験生たちは自己防衛や自己武装の必要性を確認するようになる。英検をはじめとするCEFRのスコアを気にするようになり、ボランティア活動などにも勤しむようになる。動機は邪なものであるにせよ、奉仕活動は彼らに新たな日常と感覚を植え付ける。その中から新たな芽生えがあるのではないだろうか。それは本当の自我の目覚めであるのか、それとも真実を見極める目か、はたまた現状の問題意識か。


机上の空論一辺倒の受験は終わりを告げようとしている。


話を戻そう。東京23区内の定員厳格化による受験激化は彼らを必ず強化する。しかもまだ今年度は終わってはいない。最後の最後まであがいている受験生はたくさんいるだろう。

僕は言いたい。

あがけ。最後までもがいてみろ。もっとあがけるはずだ。

仮に最後につかんだ大学が君の理想にほど遠いものだったとしても、その現状を変えるのは君だ。

幸いにも大学と呼ばれるところには大抵大きな図書館をはじめとする様々な研究設備が整っている。キャリアアップにバックアップする体制が整っている。それを4年間でフル活用するんだ。

受験であがいたように。

大学でも思い切りあがこうよ。

それが君の未来の翼を大きくするから。

福島県のどこかに住んでいます。 震災後、幾多の出会いと別れを繰り返しながら何とか生きています。最近、震災直後のことを文字として残しておこうと考えました。あのとき決して報道されることのなかった真実の出来事を。 愛読書《about a boy》