感想【具のないうどん】


シンプルで良い、と思いました。
こういうのは嫌いじゃないので、さらさらっと読みました。

 もちろん、主人公の感覚を否定するつもりは毛頭ありませんし、それぞれの感覚で物語は語られるべき、読まれるべき、感じられるべき、ですから何もそれ自体には思いません。
 
 ただ、単純に越智 愛として思った感想を述べると、色々と思ったところは出てきます。これは人生経験の差であり、自分にこういった経験が無いから出てこない感覚だと思うのですが、素うどんを友達同士で食べていた学生時代の自分が「どこまでも夢を追いかけていた」かと言われると、なんだかとても恥ずかしくなります。。。笑  
 そんなこと全然無かったなぁーという感じになります。笑
 テスト勉強がダルイとか、部活がきついけど大会では勝ちたいとか、先生に見つかったらやばいな、とか。そういう今から考えると下らないイベントかも知れなかったけれど、当時の自分にとってはその世界が全てで、その中で精いっぱいでは無いかも知れないけれど色々と頑張りながら楽しんでいた、そういう記憶が思い起こされます。それに、そういったぐだぐだと仲間内で過ごした意味のない時間があるからこそ、今の自分があるとも肯定的に捉えてもいます。
 仲間内で集まった時に愚痴をこぼすのは今に始まったわけでもないなぁと読みながら思って、いつまで経っても子どもと大人の境目というのは曖昧なままであるなぁと。そう言う意味ではとても新鮮な気持ちになれました。笑
 ぜひご一読を。

⇒ 具の無いうどん
 


 

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