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独りの寂しさ独りの気楽さ

私は結婚が早かったせいもあり、50代半ばを過ぎるまで純粋な独り暮らしをほとんどした事がありませんでした。

高校を卒業して田舎から大阪に出てきたときも、最初は叔母の家に居候でしたし、その後も兄と同居していました。

同居の兄が出て行って独り暮らしになったのもつかのま、当時の仕事仲間が同棲中の彼女に部屋を追い出されたと言って転がり込んできたりして、結局常に誰かと部屋をシェアしながら暮らしていました。

その内に結婚して子供も生まれ、常に家族に囲まれての生活を30年以上続けてきたのですが、三人の子供達が全員独立したタイミングで私が一人家を出て離婚もし、現在は正真正銘の独り暮らしです。

自分で選んだ独り暮らしですので、その事を後悔したことはありませんが、最初の頃はちょっとした瞬間に家族がいない事の寂しさを感じることも多かったです。

例えば、スーパーで買い物をしている時に安いモノを見つけたときは、以前なら妻に電話して「安くなってるから買っておこうか?」などとよく連絡をしていたのですが、今はそれが出来ません。

その事に気づいたときに独りって寂しいモノだなと思ったことがあります。

一方で、私にとっては妻という存在が一番のストレスの源でもありましたので、その原因が身近に居ないことは本当に気楽ですしリラックス出来ます。

それは体調面でも好影響を与えていて、お酒好きな私はもう随分前から血液のγ-GTPという肝臓に関わる数値が悪かったのですが、別居してから受けた血液検査でその数値が大幅に改善していて驚きました。

別居する前もした後も、お酒は変わらず飲んでいましたし、特に健康法をやり始めたわけでもありませんでした。

変わったことと言えば、独り暮らしをはじめたこと位でしたから、肝臓に一番悪かったのはお酒では無くストレスだったという気がしています。

それでもやはりこの歳になって独り暮らしを始めると言うことは、それなりに覚悟も必要になってきます。

今年に入ってすぐくらいの時に、一度激しいギックリ腰になりました。朝目が覚めて動こうと思った瞬間にギックリ腰になり、目と鼻の先にあるトイレまで行くのに、激痛でハイハイすることも出来なかったので腕だけの力で何とか体を前に持って行く事を繰り返し、結局20分以上もかかりました。

誰か助けを呼ぼうにもスマホは部屋の一番遠い場所で充電中でしたし、近所に助けを求める友人も知り合いもいませんから、連絡出来たとしても遠方で暮らす息子達しかあてがありません。

この時ばかりは独り暮らしの怖さを思い知りました。

私は孤独死が嫌だとか怖いと思ったことは一度もありません。

人は誰でも独りで生まれてきて独りで死んでいくものと、今では悟っています。

ただ、そうなる時期が迫ってきたときに具体的に誰に連絡をしてどう後始末をつけるのか。

その事だけは、しっかりと決めておきたいと思っています。


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